口とカラダをテーマに口腔健保シンポジウム開催

世界口腔保健学術大会を記念し、市民への情報発信をする
第14回「口腔保健シンポジウム」が5日、
東京・有楽町のよみうりホールで開かれた。
同大会での東京宣言に則って日本歯科医師会が毎年開催するもので、
今回は8020運動の20周年記念も兼ね、
「もう始まっている、健康長寿への新たな挑戦-最新の研究が明らかにした、
お口とカラグの密接な関係」がテーマ。

シンポジウムでは、日歯の大久保満男会長があいさつで、
8020運動が始まった平成元年を振り返り、
「当時は8005ほどだったが、現在では80歳の残存歯は
平均10~15本となっている」と運動の成果を強調した。
その上で「8020の言葉自体は浸透しつつあるが、
まだ本当の意味が伝わっていない面がある」とし、
「ゴールだけでなく、年齢ごとのきめ細かい目標作りや、
歯を失った人が噛める義歯で健康を保てるよう運動を
更に推進していきたい」と述べた。

基調講演では、東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科教授の
和泉雄一氏が「8020運動20周年を迎えて-医療連携を中心とした
歯科医療最前線」で話した。

和泉氏は、同運動が始まってからの変遷、国における歯科保健の位置づけ
などを説明しながら、歯周病が及ぼす健康被害を示した。
「歯周病の予防・治療・管理が、口腔内だけでなく、全身への
ヘルスプロモーションに貢献するという認識を持つことが重要」と訴えた。

「歯の銀行」広島大で稼動 一度抜いても冷凍保存、自分に移植

親知らずの治療や歯列矯正で抜いた歯を凍結保存し、自分の将来の
治療用にする「歯の銀行」が広島大学病院で稼働している。
保存していた歯を移植すれば、入れ歯やインプラントと違い、
高い確率でかみ応えを味わえるのが最大の特長という。
各地の歯科医院と協力し、抜歯や移植が患者の地元でできる態勢も整ってきた。

▼鍵は歯根膜
このシステムは同大学発のベンチャー企業「スリーブラケッツ」
の事業として2004年に始まった。
ことし6月末時点で約1600本の歯を預かり、
持ち主に移植された歯は約100本という。
移植できるのは本人の歯に限られる。

1度抜いた歯を移植しても、かみ応えが戻るのはなぜか。
鍵を握るのは歯の周囲に存在する「歯根膜」という組織だ。

「歯根膜には血管や神経がたくさんあり、歯の感覚や刺激を
脳に伝えるセンサーの役割を果たしている。
ほかにも、歯と、その外側の歯槽(しそう)骨との間の
“クッション”などさまざまな機能がある。
自分の歯を移植する意味は、歯根膜があるからだとも言える」。
こう話すのは、同社取締役の河田俊嗣広島大病院講師。

抜いた歯を必要な部分に移す治療に「即時自家歯牙移植」
と呼ばれるものがあり、一部の歯では健康保険も使える。
だがこの場合は抜いた直後の移植が必要。
「歯根膜は乾燥すると多くが死滅してしまう」と河田講師。
歯の銀行は、歯根膜の機能を損なわずに長期保存できる技術を確立した。

▼細胞膜の破壊防ぐ
歯を保存する仕組みはこうだ。
申し込みをすると、同社は居住地などを考慮して
全国約150カ所の協力歯科を紹介。
診察や血液検査などで保存・移植が可能かを判断したうえで抜歯する。
糖尿病や肝臓、血液の病気、重い歯周病などの人は
利用できない場合があるという。

使える歯は、比較的状態の良い親知らずか、小臼歯(きゅうし)で、
乳歯や過去に抜いた歯は対象外。
親知らずは奥歯に、小臼歯は下の前歯以外なら移植できる。

抜歯した歯はすぐに特殊な保存液に入れ、低温状態で広島大病院に搬送。
同大がメーカーと共同開発した装置で、約40分かけてマイナス30度まで冷やす。
「微弱な磁場のもとで凍結することで、細胞内の水分子が結晶化して
細胞膜を破壊するのが防げる」(河田講師)という。

長期保存の温度はマイナス150度前後。
期間は保険などの関係で最長20年だが、
それ以上も相談に応じることにしている。

▼90%で再生
利用者が虫歯などの病気や事故で歯を失った場合、
保存していた歯が移植担当の歯科医に送られ移植が行われる。
その後、CT検査などで歯や歯根膜を確認する。
これまでの約100本で歯根膜が再生されたのは約90%だという。

「抜歯時の歯根膜損傷はある程度避けられないが、損傷が大きいと
歯と歯槽骨が癒着し、長い間に歯の根の部分が短くなるなどする。
10年以内に歯が抜けることは通常ないが、この点は理解した上で
利用してほしい」と河田講師。

抜歯や移植は協力歯科以外に広島大病院でも可能。
システム利用に医療保険は使えず、歯の検査や保存、輸送で
歯1本あたり広島県外の場合で約13万円、県内で約10万円。
このほかに血液検査や抜歯、移植の費用が必要という。
協力歯科医などは同社のホームページ( http://www.teethbank.jp/ )で。


「歯の銀行」広島大で稼動 一度抜いても冷凍保存、自分に移植

親知らずの治療や歯列矯正で抜いた歯を凍結保存し、自分の将来の
治療用にする「歯の銀行」が広島大学病院で稼働している。
保存していた歯を移植すれば、入れ歯やインプラントと違い、
高い確率でかみ応えを味わえるのが最大の特長という。
各地の歯科医院と協力し、抜歯や移植が患者の地元でできる態勢も整ってきた。

▼鍵は歯根膜
このシステムは同大学発のベンチャー企業「スリーブラケッツ」
の事業として2004年に始まった。
ことし6月末時点で約1600本の歯を預かり、
持ち主に移植された歯は約100本という。
移植できるのは本人の歯に限られる。

1度抜いた歯を移植しても、かみ応えが戻るのはなぜか。
鍵を握るのは歯の周囲に存在する「歯根膜」という組織だ。

「歯根膜には血管や神経がたくさんあり、歯の感覚や刺激を
脳に伝えるセンサーの役割を果たしている。
ほかにも、歯と、その外側の歯槽(しそう)骨との間の
“クッション”などさまざまな機能がある。
自分の歯を移植する意味は、歯根膜があるからだとも言える」。
こう話すのは、同社取締役の河田俊嗣広島大病院講師。

抜いた歯を必要な部分に移す治療に「即時自家歯牙移植」
と呼ばれるものがあり、一部の歯では健康保険も使える。
だがこの場合は抜いた直後の移植が必要。
「歯根膜は乾燥すると多くが死滅してしまう」と河田講師。
歯の銀行は、歯根膜の機能を損なわずに長期保存できる技術を確立した。

▼細胞膜の破壊防ぐ
歯を保存する仕組みはこうだ。
申し込みをすると、同社は居住地などを考慮して
全国約150カ所の協力歯科を紹介。
診察や血液検査などで保存・移植が可能かを判断したうえで抜歯する。
糖尿病や肝臓、血液の病気、重い歯周病などの人は
利用できない場合があるという。

使える歯は、比較的状態の良い親知らずか、小臼歯(きゅうし)で、
乳歯や過去に抜いた歯は対象外。
親知らずは奥歯に、小臼歯は下の前歯以外なら移植できる。

抜歯した歯はすぐに特殊な保存液に入れ、低温状態で広島大病院に搬送。
同大がメーカーと共同開発した装置で、約40分かけてマイナス30度まで冷やす。
「微弱な磁場のもとで凍結することで、細胞内の水分子が結晶化して
細胞膜を破壊するのが防げる」(河田講師)という。

長期保存の温度はマイナス150度前後。
期間は保険などの関係で最長20年だが、
それ以上も相談に応じることにしている。

▼90%で再生
利用者が虫歯などの病気や事故で歯を失った場合、
保存していた歯が移植担当の歯科医に送られ移植が行われる。
その後、CT検査などで歯や歯根膜を確認する。
これまでの約100本で歯根膜が再生されたのは約90%だという。

「抜歯時の歯根膜損傷はある程度避けられないが、損傷が大きいと
歯と歯槽骨が癒着し、長い間に歯の根の部分が短くなるなどする。
10年以内に歯が抜けることは通常ないが、この点は理解した上で
利用してほしい」と河田講師。

抜歯や移植は協力歯科以外に広島大病院でも可能。
システム利用に医療保険は使えず、歯の検査や保存、輸送で
歯1本あたり広島県外の場合で約13万円、県内で約10万円。
このほかに血液検査や抜歯、移植の費用が必要という。
協力歯科医などは同社のホームページ( http://www.teethbank.jp/ )で。

サンスター、米糖尿病センターと共同で教育プログラムを実施

サンスターと米国のジョスリン糖尿病センターは、主に歯科医と医師
および栄養管理士を対象に、糖尿病と栄養の関連性および糖尿病と歯周病
などの口腔内の疾患の関連性を研究する教育プログラムの実施契約を
今年4月に締結した。

教育プログラムは、「肥満・糖尿病と栄養」「糖尿病と口腔ケア」の
2つをテーマに実施する。
実施時期と開催場所については、08年11月にシカゴ、09年1月に大阪、
09年3月にロサンゼルス、09年4月に東京、09年5月にニューヨークを
予定している。

同社は、オーラルケア事業の領域にとどまらず「お口の健康と全身の健康」
を考える「Mouth&Body」へと事業領域を拡大し、新しい付加価値を持った
商品の開発と、お口の健康と全身の健康に関する情報発信に取り組んでいる。
今後も歯科と歯科の連携を支援する活動に取り組む。

宮崎県内子どもの虫歯減る 3歳児調査

宮崎県内の子どもの虫歯が減っている。
2001年度に3歳児の平均虫歯本数が全国ワーストとなって以降、
県や県歯科医師会が連携してフッ素塗布や歯磨き指導などの
予防に力を入れた結果だ。
ただ、地方特有の生活環境や、フッ素への不安感などが影響して
依然として全国平均よりも多く、関係者はフッ素の安全性を訴えるなど
予防を徹底する考え。

県などによると、宮崎県の3歳児一人当たりの平均虫歯本数は
01年度は2.64本だったが、5年間で1.66本(06年度の暫定値)まで改善。

県健康増進課の瀬戸口康成主幹は「歯科医師会と自治体が連携し、
健診の補助など予防に力を入れてきた効果が出てきている」と分析する。

しかし、現在も本数、罹患率とも全国平均を上回る。
県歯科医師会の旭爪伸二常務理事は「虫歯は地域性が関係する」
と原因の一つを指摘。
核家族が多く子どもに手間を掛ける親が多い都市部に比べ、
地方では育児を祖父母に任せ、親の指導が行き届かないことが多いという。

このため県歯科医師会は、出産前から予防の大切さを周知しようと、
数年前から産婦人科にパンフレットを配布して保護者への指導を徹底。
加えて「塗布などが効果的」(旭爪常務理事)というフッ素の有効性を訴えている。

現在、県内では約7割の保育所や幼稚園、小学校などが
自治体の補助を受けフッ素洗口を実施。
また、フッ素塗布は1歳半から3歳にかけての虫歯急増期、
さらに歯が生え替わる時期に行うのが最も効果的といい、
多くの自治体が医療費助成制度を設け1歳6カ月健診などで塗布している。
ただ、フッ素の危険性への懸念や、3歳児健診など2回目以降の健診は
任意になることが受診率低下を呼び、塗布効果を薄れさせている。

ある自治体の担当者は「フッ素に抵抗感を持つ親が今も多く、
一斉に(塗布、洗口を)実施するのは難しい。
大半の歯磨き粉にフッ素が含まれているのに」と漏らす。
旭爪常務理事は「フッ素の効果と安全性は実証されている」とした上で
「全国下位の状態改善へ、塗布などの普及に力を入れる」と話している。

大阪府の夜間救急歯科診療所 全国唯一 増築、再オープン

大阪府歯科医師会の「夜間救急歯科診療所」が先月1日に開設4年を迎え、
増築して再オープンした。
歯科医師会が夜間救急に対応する診療所は全国唯一で、
患者は4年間で約2万5000人に達した。

診療所は年中無休。
毎日午後9時~翌午前3時まで2~3人の歯科医師が診療する。
6人の常勤医に加え、府内56カ所の歯科医師会支部が
日替わりでスタッフを送る。

広さは従来、320平方メートルだったが、増築で580平方メートルになった。
診療用のチェアは2台から6台に増え、待合室も広くなった。

患者の大半は、急に虫歯が痛くなった人。
歯が折れたなど外傷患者も4年間で2000人を超えた。
「昼間に抜歯を受けたが夜になって大量に血が出た」と訪れる人も少なくない。
心筋こうそくの再発予防などで、血が固まりにくくなる薬を常用している人が増え、
その影響で出血するという。

常勤医の1人、橋本武・歯科医師会副会長は
「困った人を助けるのが歯科医師会の使命。この診療所をずっと続けたい」
と話している。

罹患率上昇でも患者不足-中国の歯科医院

現在、中国の中高年が虫歯にかかる割合は上昇しているものの、
97%は早期治療を受けるに至っていない。
また学齢前児童と小学生の虫歯になる割合が減少傾向にある。
このため、中国の歯科医院は経済難に直面している。
中国政府衛生部は今年の「虫歯予防日」のテーマを、
「心がけよう、中高年者の口の中の健康」に決定したという。

口腔の疾病は、とくに中国の中高年者にとっては、
健康を脅かす重大問題となっている。
経済の発展に伴い、国民の生活レベルが日増しに高まるにつれて、
口腔衛生の問題はますます深刻化している。
関係調査の結果、中国の中・高年が虫歯をかかる割合は、
それぞれ88.1%と98.4%。口腔疾病にかかると、
咀嚼能力が衰えるだけでなく、糖尿病・心臓血管病・関節病等の
合併症を引き起こすなど、健康に影響を与える。

中高年が口腔に問題を抱える主な原因は、衛生に関する知識や
衛生習慣・観念の欠乏、健康に関する意識不足など。
虫歯はとくに歯の付け根の部分がひどい状態になった場合、
ほとんど治療の効果が期待できない。
また、高齢者が歯を失う主因は歯周病となっている。
そのほか、口腔癌の発生率も上昇しているという。

国内最古級の哺乳類化石 約1億4千万年前のあご発見

兵庫県立人と自然の博物館(同県三田市)は12日、
同県篠山(ささやま)市と丹波市にまたがる白亜紀初頭の
「篠山層群」下部層(約1億3900万~1億3600万年前)の地層から、
国内最古級の哺乳(ほにゅう)類の右下あごの化石が見つかったと発表した。
体長は約十数センチで、外見は体毛に覆われたネズミに近い姿とみている。
哺乳類の進化の起源を解明する貴重な手がかりになるという。

同館によると、97年に石川県白峰村(現白山市)で、
同じ白亜紀初頭の地層で見つかった哺乳類の化石が最古とされていたが、
今回の化石はほぼ同時期かそれより900万年ほど古い可能性がある。
大臼歯のかみ合わせの形状に現在の哺乳類と共通する特徴があり、
現哺乳類の祖先に近い種類とみられる。

地元の地学愛好家が07年10月に篠山市内の私有地で
別の脊椎(せきつい)動物の化石を発見し、同館が周辺を調査していた。

化石は下あごの右部分(長さ約2.5センチ、幅約1センチ)で、下あごの骨と
犬歯、小臼歯、大臼歯など8本の歯がほぼ完全な状態で出土した。
歯の形状から植物か虫を食べていたとみられる。
あごの化石に残る歯の根が哺乳類の特徴の二股になっていた。
中国遼寧省で02年に発見された哺乳類共通の祖先とされる
約1億2500万年前の真獣類「エオマイア・スカンソリア」の化石と似ており、
同館は「真獣類へ進化する以前の哺乳類の姿を探る貴重な資料になる」
としている。

篠山層群と同じ白亜紀初頭の哺乳類の化石は、
イギリスやポルトガルなど11カ所からしか見つかっていない。
世界最古の哺乳類化石は米テキサス州で出土した
アデロバシレウス類の頭の骨の破片で、
約2億2500万年前のものと推定されている。

篠山層群では06年夏以降、国内最大級の体長十数メートルの
植物食恐竜「丹波竜」の頭や腰、尾などの化石が見つかっている。

塩素検査薬:歯垢チェック薬と間違え児童に

岐阜県美濃加茂市山之上町の市立山之上小学校で5日、
女性養護教諭(55)が塩素検査薬を歯垢(しこう)チェック薬と間違えて
4年生29人に渡すミスがあった。
児童たちはいったん薬を口に含んだが、教諭が間違いに気づいて
すぐに吐き出させ、健康被害は確認されていない。
同校は5日夜、保護者を学校に集めて謝罪した。

二つの薬はいずれも錠剤で、保健室の薬剤棚の同じ段に並べて置かれていた。
歯垢チェック薬は直径9ミリでピンク色、塩素検査薬は直径6.5ミリで白色だが、
両方とも銀色のシートに入っている。
養護教諭は取り違えないよう塩素検査薬を入れた袋に黄色い紙を張っていたが、
この紙が袋の下に隠れていたため間違えたと説明しているという。

塩素検査薬は水道水の残留塩素を調べる薬でほぼ中性。
飲み込んだ場合は気持ち悪くなる可能性はあるが、
重大な健康被害は起きないという。

校長は「管理責任も含めて反省したい」と謝罪している。

「E-ライン」釈由美子さん受賞

歯並びがよく、横顔の美しい日本女性に贈られる2008年度
「E─ライン・ビューティフル大賞」に女優の釈由美子さんが選ばれた。
日本成人矯正歯科学会(佐藤元彦理事長)が成人矯正治療を
広くアピールする広報活動の一環として毎年行っているもの。