朝日放送「最終警告!たけしの本当は怖い家庭の医学」
番組内で以下のような内容が放映されましたのでご紹介致します。
<なぜ、歯茎の出血から心筋梗塞に?>
「心筋梗塞」とは、何らかの異変によって
心臓に血液を送る血管が詰まり、心臓の筋肉が壊死。
最悪の場合、命を失う恐ろしい病です。
主な原因は、動脈硬化。
O・Sさんも、長年の喫煙や高カロリーな食事などの生活習慣によって
動脈硬化を起こしていたと考えられます。
ところがO・Sさんの場合、詳しい検査の結果、
血管の詰まった箇所から、意外な菌が発見されました。
それが「歯周病菌」。
なぜ、口の中の細菌が、心臓の血管に潜んでいたのでしょうか?
そもそも、歯周病菌が引き起こす「歯周病」とは、
歯と歯茎の間にある溝=歯周ポケットで歯周病菌が繁殖、
歯茎に炎症が起きる病。
日本人のおよそ7割がかかっていると考えられている国民病の一つです。
実は昨年11月、アメリカで発表された論文で、
重度の歯周病を患っていると心筋梗塞のリスクが高まる、
という衝撃的な事実が判明しました。
そしてそこには歯周病菌の驚くべき働きが関わっていたのです。
歯磨き不足などがきっかけとなり、歯周ポケットに
歯周病菌がたまり始めると、その毒素で歯茎が破壊され、
歯周ポケットは徐々に深くなり出血を伴うようになります。
さらに、この状態を放置すると「口臭が発生する」などの
症状となって現れます。
ここまで来ると、歯周病菌の一部は、リンパ管を経て
なんと血管の中に侵入してしまいます。
もちろん血管に入った歯周病菌の大部分は、
白血球によって退治されます。
ところが一部の歯周病菌は、白血球から
逃れられる性質を持っているのです。
その性質とは、なんと血小板に入り込むというもの。
しかも歯周病菌が入り込むと、血小板は異常を起こし、
互いに集まり固まりやすくなるといいます。
つまり歯周病菌が入ることで血小板は、
簡単に血栓を作ってしまうのです。
O・Sさんも長年歯周病を放置した結果、
歯周病菌が入りこんだ血小板が体内で増加。
全身の血管を巡り、最後に流れ着いた場所こそが心臓だったのです。
そして長年の悪い生活習慣から動脈硬化が起きていた場所に、
血栓となって次々と付着。
血管を完全に塞ぎ、心筋梗塞を引き起こしてしまったと考えられます。
しかしO・Sさんは、口臭を指摘されて以来、毎食後、
欠かさず歯磨きをしていたはず。
なぜこんな事態を招くほど、歯周病を悪化させてしまったのでしょうか?
歯周病菌は、歯周ポケットの浅いうちは歯磨きでもかき出せますが、
ある程度歯周ポケットが深くなると、歯ブラシが届かなくなってしまいます。
つまり歯周病が悪化したら、専門医の治療なしには治らないのです。
だからこそ、口臭や歯茎の出血に気付いたら、
迷わず歯科医で歯周病の治療を受けることが大切なのです。
<なぜ、歯周病から糖尿病に?>
糖尿病とは、何らかの原因によって血液中の糖分をエネルギーに変える
インスリンという物質の働きが低下し、血液中に糖分が溢れてしまう病。
現在、日本での患者数は、予備軍を含めると1600万人以上に及ぶ
国民病の一つです。
主な原因と考えられているのは、高カロリーの食事や運動不足による肥満など。
I・Eさんも、自分を健康だと信じて肥満状態を放置。
その結果、血糖値は上がり続け、軽い糖尿病の域に達していたのです。
とはいえ、彼女の糖尿病は、まだ症状もない、ごく初期のものでした。
それがなぜ、たった半年で緊急入院するほど病状を
悪化させてしまったのでしょうか?
この謎を解く鍵こそ、「歯周病」に隠されていました。
実は歯周病が糖尿病を悪化させることが、
近年の研究で明らかになってきたのです。
それだけではありません。
糖尿病が悪化すると、今度は歯周病も悪化してしまうのです。
I・Eさんを襲った「頻尿」や「喉の渇き」といった症状は、
糖尿病の悪化によるもの。
その後起きた「食べ物が歯に挟まる」という症状は、
歯周病が悪化したもの。
この2つの病は、お互いを悪化させていくという
恐怖のスパイラルを作り出すのです。
では一体なぜ、お互いが悪化してしまうのでしょうか?
歯周ポケットに歯周病菌がたまると、免疫細胞である
白血球が菌を退治しに集まってきます。
この時、白血球が歯周病菌の出す毒素に触れることで、
ある物質を放出するのです。
その物質こそ、TNF-αと呼ばれるもの。
そしてこのTNF-αには、なんと血液中のインスリンの働きを
妨げてしまう作用があるのです。
つまり、I・Eさんのように、歯周病でTNF-αを多く放出している場合、
インスリンの働きが低下し、糖尿病が一気に進行してしまう場合が
あるのです。
そして糖尿病が進行すると、当然、血糖値が高くなります。
そうなると今度は、歯茎の毛細血管の血流が悪化。
血液が行き渡らず、歯周病菌を退治できなくなってしまうのです。
こうして歯周病による歯茎の炎症が悪化するにつれて、
さらにTNF-αが多く放出され、糖尿病もますます悪化。
この悪循環を繰り返し、ついにわずか半年でI・Eさんは、
重度の糖尿病に倒れてしまったのです。
朝日放送ホームページより