« 2008年03月 | メイン | 2008年05月 »

2008年04月 アーカイブ

2008年04月01日

「運動中の歯・口のけが、マウスガードで予防策/宮城県」

運動中に起きる歯や口のけがの予防策を知ってもらおうと、
宮城県歯科医師会は3月16日、
「トップアスリートになるために―オーダーメード・マウスガードで歯と口を守ろう」

と題したシンポジウムを、仙台市青葉区国分町の県歯科医師会館大講堂で開いた。

あごの骨折や歯肉の損傷などの外傷は、
激しい接触プレーのある競技で起きることが多い。
このため予防手段として、口に付けるマウスガード(マウスピース)が普及してきた。


県歯科医師会によると、マウスガード装着はボクシングや
アメリカンフットボールなどで義務付けられ、
2007年からは高校ラグビーでも義務化された。
ラクロスやアイスホッケー、空手でも装着を促す動きが広がっているという。
シンポジウムでは、ラグビーの元日本代表で、
横河電機ラグビー部ゼネラルコーチの吉田義人さん(39)が
「スポーツアスリートにおける健康管理」と題して講演した。

続いて行われる意見交換には、吉田さんのほか、
東京歯科大准教授(スポーツ歯学)の武田友孝さん、
宮城県高体連ラグビー専門部委員長の滝井隆太さん、
県歯科医師会常務理事の山形光孝さんらが参加。
マウスガードの予防効果や選手の健康管理について話し合った。

県歯科医師会学校歯科委員の菊池淳一さんは
「運動を生涯楽しむためにも、スポーツ歯学の研究成果を広く知ってほしい」
と、競技指導者らに参加を呼び掛けた。

2008年04月02日

【ヘルスハイライト】米国で清涼飲料などによる酸蝕歯(さんしょくし)が増大

米国で酸蝕歯(さんしょくし:歯を保護するエナメル質の減少)が増大しているとの研究結果が、歯科専門紙「Dental Tribune」最新号に掲載された。

 研究を行った米テキサス大学衛生科学センター准教授Bennett T. Amaechi氏によると、今回の研究は、酸蝕歯(dental erosion)の米国での有病率の高さを裏付けるとともに、酸蝕歯の有病率、原因、予防および治療に関する認識をもたらした点で重要だという。同大学のほか、米インディアナ大学および米カリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF)で実施された今回の研究では、10~14歳の児童900人を対象に調査した結果、30%に酸蝕歯が認められた。

 酸蝕歯は、清涼飲料、スポーツ飲料、一部の果汁およびハーブティーなどのごくありふれた製品に含まれる酸が原因となって生じる。このような飲料を過剰に摂取すると歯のエナメル質が容易にはがれ、歯がもろくなったり、痛みを感じやすくなったりする。これら飲料に含まれる酸は極めて侵蝕性が高く、虫歯の原因菌さえ生きることができないほどだという。また、アスピリンのような一部の薬剤の定期的な使用も酸蝕歯の原因となるほか、酸逆流症、嘔吐を繰り返す摂食障害(過食症など)も、胃酸による酸蝕歯を引き起こすことがある。

2008年04月04日

「おしゃぶりで娘の歯悪く」、親子と販売元が和解・東京地裁

おしゃぶりを長期間使ったところ、歯のかみ合わせが悪くなったとして、横浜市の女児(7)と母親が販売元のベビー用品メーカー、コンビ(東京・台東)に約900万円の損害賠償を求めた訴訟は21日、東京地裁(菅野雅之裁判長)で和解が成立した。

 原告代理人によると、和解条項には同社が「おしゃぶりが子供の歯やあごに与える影響の調査に努め、製品改良に向けて努力する」ことなどが盛り込まれた。和解金も支払われるとみられる。

2008年04月05日

文科省 学校保健統計調査 齲蝕羅患率が約1.8%減少

文科省は「平成19年度・学校保健統計調査」の結果を取りまとめた。
このうち「疾病・異常の被患率調査」では、幼稚園から高校までの
全ての階層でむし歯(齲蝕)が最も高く、同省担当部局は
「平均で約1.8%減少しているが、依然として最も被患率の高い疾病・異常であり、

引き続き改善策を講じる」と解説した。

罹患率調査の対象項目は、歯科領域では(1)むし歯、
(2)歯列・唆合(の異常)、(3)歯垢の状態、(4)歯肉の状態、
(5)顎関節症、(6)その他の歯・口腔の疾病・異常、の6項目。
医科領域では、(1)裸眼視力1.0未満の者、(2)喘息、
(3)鼻・副鼻腔疾患、(4)心電図異常、(5)心臓の疾病、
(6)腎臓疾患、など20項目。
合計で26項目が対象であり、昭和52年調査から一貫して
"蝕蝕"が最大疾病となっている。

これについて同省では、
「例えば腎臓疾患と齢蝕の被患率を単純に比較することは出来ない」
と前置きした上で、
「むし歯によって様々な疾患等が誘発されることは承知しており、
児童・生徒の将来を見据えて対応する」、
「学校歯科や地域歯科医療を担っている方々にも引き続き協力を求めていく」
と要旨解説した。

急性アレルギー反応 新たな仕組みを発見

ショック死につながることもある急性アレルギー反応(アナフィラキシー)を起こす新たな仕組みを、東京医科歯科大と東大の研究グループが動物実験で発見した。米遺伝学専門誌「イムニティ」(電子版)に発表した。

 アナフィラキシーは、食物(ソバ、ピーナツなど)や生物毒(ハチなど)、薬物(ペニシリンなど)が原因で起こる全身性のアレルギー反応で、急激な血圧低下、呼吸困難を起こし死亡するケースもある。従来は、原因物質と免疫グロブリンE(IgE)という抗体が結合し、肥満細胞から分泌されるヒスタミンがアレルギー症状を起こすと考えられてきた。

 研究グループはマウス実験などで、IgEとは別の抗体のIgGもアナフィラキシーを起こすことを発見。原因物質と結びついたIgGは、血液中に微量に含まれる好塩基球を刺激し、ヒスタミンの1000倍以上の強い作用を持つ血小板活性化因子を放出させることを突き止めた。

2008年04月06日

名大、「歯槽骨」再生に成功-乳歯幹細胞を親犬に移植

名古屋大学大学院の上田実教授、同遺伝子・再生医療センターの
山田陽一助手らは、子犬から採取した乳歯の幹細胞を親犬に移植、
歯を支える「歯槽骨」を再生することに成功した。
マウスなどで同様の実験に成功していたが、大型動物での実験は初めて。
今後、人間での応用に向けて研究を重ねる。
13日から名古屋市で開かれた日本再生医療学会で紹介した。

研究チームは、まず生後2週間程度の子犬から乳歯を採取し、
中から乳歯幹細胞を取り出した。
同細胞は、骨髄から採取する間葉系幹細胞によく似た性質をしており、
骨や神経などへ分化する。これを培養し骨に近い状態まで分化させた後、
あらかじめ歯槽骨部分に穴が開けられていた親犬へと移植した。

4週間後には親犬の歯槽骨はほぼ再生しており、
8週間後には移植細胞と一体化したという。
拒絶反応も起きなかった。
将来的に人間での応用を計画しており、子供の乳歯幹細胞で
親を治療する手法を考えている。

2008年04月11日

『旧保険証や運転免許証でも負担1割』

厚生労働省は10日、4月にスタートした後期高齢者医療制度で、
75歳以上のお年寄りが3月まで使っていた旧保険証を
医療機関に持参した場合も、病院や診療所が窓口で
全額自己負担を求めないよう、全国に通知を出した。
新たな保険証が高齢者本人に届かないトラブルが相次いでいることへの対応。

国民健康保険や健康保険組合などの古い保険証でも、
従来通りに原則1割の窓口負担で受診できるよう徹底を図る。
新保険証が行き渡るまで続ける方針。

厚労省は、運転免許証や住民票、過去の受診時のカルテなど氏名と住所、
生年月日が確認できる書類であれば、同様に扱うとしている。

75歳以上の約1300万人は全員が1日から新制度に切り替わったが、
新たな保険証が手元にない人への医療機関の対応がまちまちとなっていた。
いったん医療費全額を請求するケースもあり、
高額な支払いに窮する高齢者が出ているとの指摘があった。

新たな保険証が手元に届かないのは、市区町村が「転送不要」の
配達記録郵便で送付したり、本人が届け出なく転居したため。
間違って捨てた人もいるとみられる。

厚労省は、送達されず自治体に戻ってきた件数を把握するため、
都道府県ごとの広域連合を通じ全国調査も始めた。

同省は、新たな保険証を受け取っていなかったり、
誤って捨ててしまったりした場合について、
「医療機関に掛かる際には基本的には古い保険証を持参し、
古い保険証を捨ててしまった場合には運転免許証などを提示してほしい」
などとしている。

2008年04月12日

『保険料額が大幅増も 後期高齢者医療制度』

4月から始まった75歳以上が対象の後期高齢者医療制度で、
都市部の低所得者層を中心に保険料額が大幅に増える人がいることが分かった。
制度の運営主体が市町村から都道府県単位に代わり、
市町村独自の軽減措置が受けられなくなるためだ。
保険料負担がゼロから年額1万円超や、5倍増のケースもある。

75歳以上の高齢者の約8割は、これまで市区町村の運営する
国民健康保険に加入してきた。
一部の自治体は税を投入して加入者の保険料負担を軽減したり、
低所得者や高齢者向けに減免したりしてきた。
新制度は都道府県単位の「広域連合」が運営主体となり、
こうした市区町村の軽減措置は対象外となる。
保険料額は近く社会保険庁から通知され、
一部の人を除き15日に年金から天引きされる。

約113万人の高齢者が加入する東京都の広域連合によると、
単身で厚生年金の平均受給額201万円の場合、
国保の保険料は23区で年額3万円程度だったが、
新制度では5万3800円と2倍近くに。
市町村部でもほとんどの所得層で保険料が1・2~1・3倍に上昇する。
公費投入が、新制度では3分の1近くに減るためだ。
それでも、他と比べれば公費の支援は手厚く、保険料は全国で最低水準だ。
一方、区部の高所得者層はこれまでより負担が減る。

名古屋市では、収入から公的年金控除(120万円)などを
引いた後の所得が一定以下の世帯は保険料を免除。
このほか、住民税が非課税の人は3割減額していた。
だが、新制度では、独自の減免制度は続けられなくなった。

全額免除だった年金収入153万円の単身者は、
今年度から1万2千円を支払う。
168万円の場合、4700円から2万3100円と約5倍に。
3割減額の対象者も含め、名古屋市の75歳以上の国保加入者
約15万人のうち8万人以上が影響を受ける。

大阪市でも「所得に応じて保険料を7割、5割、2割減額」という国の制度に加え、
「3割減額」という仕組みを設けているが、新制度への移行で
「3割減額」だった75歳以上世帯が、2割しか減額されない事態も生じている。


2008年04月13日

『患者相談HP 保団連が開始』

保団連(住江憲勇会長)は1日、医療や健康について
患者から相談に答えるホームページ「保団連健康相談サイト」
(http://faq.doc-net.or.jp/)を開設した。

同サイトは会員の医師・歯科医師が、それぞれの専門分野について
患者からの質問に答えるもの。
質問者と回答者の双方が了承すれば、質問と答えが
自動的にデータベースに蓄積されるため、
閲覧者はキーワードと診療科目から、自分が疑問に患っている内容に
近い質問を検索できる。
また、同連合会が以前運営していたサイト「バーチャルドクター」の
相談5千件もデータベース化されている。
回答者の医師・歯科医師はニックネーム、本名、性別、
自身のホームページアドレス、メッセージを
それぞれの希望に沿って公開している。
将来的には、携帯サイトとも連動させ、より手軽に質問できるサイトづくりを目指す。

 


2008年04月14日

『歯の再生治療:象牙質の再生実現目指す』

材料科学を専門とする研究者たちが、穴をただ塞ぐのではなく、
虫歯になった歯の再生が可能な化学溶液を見つけようとしている。

「われわれが目指しているのは、(虫歯を)早期に発見し、
[歯を構成する]無機質を補給することだ」と、
カリフォルニア大学サンフランシスコ校のSally Marshall教授は言う。
Marshall教授は、3月24日から28日(米国時間)にかけて開催された
『先進材料学会』(Material Research Society)の春季会議で、
歯の内側の部分の再生について講演した。
『Journal of Structural Biology』誌に発表されることが決まった
Marshall教授の最新研究は、カルシウムを含んだ
イオン(電荷を帯びた粒子)溶液を利用して、損傷した歯の象牙質を
再生することをメインテーマとしている。
Marshall教授は、被験者の歯にこの溶液を塗り、
すでに歯の一部については無機質の補給に成功している。

課題は、象牙質全体で無機物の結晶を再生させることだ。
歯を適切に治療するには、歯根からエナメル質まで
結晶が形成される必要がある。
そこまでの現象はまだ確認できていないものの、Marshall教授は、
2、3年以内に象牙質の機能を回復する方法を見つけられると確信している。
「象牙質とエナメル質の両方を再生可能になるまでには、まだ遠い道のりだ」
とBayne教授は述べた。


2008年04月15日

『若い女性の歯、退化進む かむ力弱く本数も減少』

「若い女性の歯のかみ合わせが悪くなり、上あごの歯の退化が進んでいる」。
鶴見大短大歯科衛生科(横浜市鶴見区)の学生の卒業論文で、
女子大生たちの歯のこんな実態が明らかになった。
指導した後藤仁敏教授は「柔らかい食物が主流になり、
上あごの咬(か)む力が弱くなっているのが主因。
幼児期によく咬む習慣をつけることが大事だ」と警告している。

3月卒業の6人が3年間の研究をまとめた。
20歳前後の級友女性40人を対象に歯型を採り、アンケートした。

40人の永久歯1129本を調べた結果、歯数は人類の基本の
32本(親知らずを含む)はわずか5人で、最少で24本。
平均28.2本は06年度より0.5本減少していた。
また、かみ合わせは正常は45%で、上あごが突き出している人が
35%で年々増加傾向。歯列不整は60%だった。

さらに「咬む力」については
(1)上顎側切歯の矮小化が27.5%で、咬む力の退化傾向が顕著
(2)一番奥の第3大臼歯(親知らず)だけでなく、その前の第2臼歯でも
  退化傾向が上あごで目立つ
ことが判明した。

05、06年度に続く歯に関する卒論の第3弾。
磯川さんは「先輩に続き、現代女性の歯の特徴を調べた。
正常と思っていた歯でも、退化や異常が多いと分かり、驚いた」と話す。

後藤教授は「歯に関心の高い学生たちでさえこの数字だから、
一般女性の退化傾向はさらに進んでいるだろう。
今年度も調査し、約160人の症例で学会に発表したい」と意欲を示す。


2008年04月26日

来年10月,大阪で国際規格のISO/TC(歯科)年次会議を開催

日本の歯科器材の優位性の確立を期待

歯科用器材の国際規格を協議しているISO/TC106 (歯科)年次会議(大阪)
:The 45th Meeting of ISO/TC 106,Dentistry,Osakaが
日本歯科医師会、日本歯科材料器械研究協議会の共催で
2009年10月5日(月)~10日(土)、大阪市北区中之島の大阪国際会議場
(グランキューブ大阪)で開かれる。

これまで充填修復材料、補綴材料(金属材料)、補綴材料(レジン、セラミックス)、

歯科用語、歯科用器具、歯科用器械、口腔衛生用品、インプラント
などについての国際規格を協議してきた。

我が国の歯科産業の競争力の強化とともに、国際規格に整合した
JISの作成が課題となっている。
特に再生医療技術開発分野では世界をリードしており、骨格機能を補填する
外科用インプラントでは、国際規格の方向性について日本は積極的に提案している。
しかし、医科分野に比べ歯科分野では欧米に押され気味とされ、
いかにJIS規格を国際規格に整合させるかが大きな課題である。

なお、これまで発行された約16,500のISO規格の中で、700を超える規格
および文書がヘルスケア関連のものとなっており、
規格の開発は下記のような分野に広がりを見せている。
 
 ・ ISO/TC48 実験用ガラス整理化学器具および関連器具
 ・ ISO/TC76 医療用輸血装置
 ・ ISO/TC84 医療用注射器および注射針
 ・ ISO/TC106 歯科
 ・ ISO/TC121 麻酔装置および人工呼吸器関連装置
 ・ ISO/TC150 外科用体内埋没材
 ・ ISO/TC157 避妊具
 ・ ISO/TC168 義肢および装具
 ・ ISO/TC170 外科用器具
 ・ ISO/TC173 障害者の補助製品
 ・ ISO/TC194 医用・歯科用材料おび機器の生物学的評価
 ・ ISO/TC198 ヘルスケア製品の減菌
 ・ ISO/TC210 医療用具の品質管理と関連する一般事項
 ・ ISO/TC212 臨床検査および体外診断検査システム
 ・ ISO/TC215 保健医療情報

加えて、ガイドラインなどは他のISO規格の中に取り込まれている。

2008年04月27日

アンチエイジングアワード2008授賞式

日本アンチエイジング歯科学会(会長:松尾通氏)は、4月19、20日の
第3回学術大会(大会長:市川信一氏、会場:日本歯科大学)に先がけ、
18日に六本木ORIBEホールにて「アンチエイジングアワード2008」授賞式
(協賛:株式会社ファンケル)を行った。

今年度の受賞者は女優の五大路子さんで、選考委員長の佐藤元彦氏によれば
1)歯科的に健康であること
2)心身共に美しく、健康的に年を重ねていること
3)広く国民に好感を持たれていること
が選考基準であり、アンチエイジング歯科の普及にふさわしい人が選ばれている。

会場には前年度の受賞者、辰巳琢郎さんも駆けつけ、お祝の言葉を述べた。

授賞式の後、市民フォーラムとして「ホワイトニングでハッピーエイジング」(椿智之氏)、
「表情筋トレーニングとアゲインストエイジング」(宝田恭子氏)の講演が行われ、
特別講演「ミシュランが東京へやってきた」(山本益博氏)の講演も行われた。

2008年04月28日

よい歯食育大賞に石川遼さんと福田沙紀さん


“歯の健康から食育が始まる” 内閣府特命担当大臣が盾を贈呈

よい歯食育推進委員会(NPO法人日本歯科食育推進機構として申請中)主催の
第2回よい歯食育大賞に石川遼さん(プロゴルファー)と福田沙紀さん(女優)
が選ばれ、4月19日、東京・港区赤坂のANAインターコンチネンタルホテル東京
ギャラクシーで授賞式が行われた。

ともに17歳での受賞であり、石川さんはツアーに参戦しているため
授賞式には欠席し、ビデオで受賞コメントを発表した。

はじめに、よい歯食育推進委員会の活動について江藤一洋委員長
(日本歯科医学会会長、東京医科歯科大学名誉教授)が説明し、
「日本歯科食育推進機構が母体となり、よい歯食育推進委員会はできた。
よく噛めば頭がよくなるし、体も健康になる。心も落ち着くようになる。
このようなことをもっと国民に知ってもらうため、活動をする予定である」
と述べた。

ついで、よい歯食育大賞特別審査員を紹介した。

2006年度内閣府は食育推進基本計画を策定し、国民が健康な心身を培い、
豊かな人間性を育み、健康的な社会を実現するとし、
内閣府特命担当の上川陽子大臣が、受賞者の福田さんに盾を贈呈した。

上川大臣は挨拶し、
「食育を担当する大臣として、心から敬意と感謝を申し上げたい。
心と体の健康を維持するためには毎日正しい食生活をすることが基本である。
国民の食に対する関心は高いが、不規則な生活や子どもたちは
1人で食事をしている孤食の問題がある。
また、栄養のバランスがくずれ、生活習慣病が増加している。
さらに食の安全に関わる問題も起きている。
自らしっかりと対処していくためには、食に対する理解が大切である。
仕事と生活の調和、ワークライフバランスを定め、国民運動を展開しているが
家族そろっての食事が期待される。
歯は食の大事な道具である。
歯は体と心の健康の一番大事なパートナーであり、歯の健康から食育が始まる
といっても過言ではないと思う。
内閣府では現場の声をいただいて食育に取り組んでいる。
豊かな味覚、歯、舌の役割、機能に焦点を当てている。
歯を大切にすることで、食に対する感謝の気持ちも生まれる。
白い歯とこぼれるような笑顔は、爽やかな印象と豊かな気持ちを
周囲にもたらしてくれる」と述べ、よい歯食育推進委員会の活動に期待した。

なお第1回の受賞者は、男性の部はぺ・ヨンジュンさん、
女性の部は上戸彩さんであった。

2008年04月29日

厚生労働省、「2006年度老人保健事業報告の概況

 厚生労働省は、「2006年度老人保健事業報告の概況」を公表した。老人保健事業とは、医療受給者証・健康手帳の交付、基本健康診査、機能訓練、訪問指導、がん検診等を指す。

 2006年度末現在の「医療受給者証の交付数」は約1323万3千人で、2006年度の「医療受給資格者以外の人への健康手帳交付数」は約139万4千人となっている。

 基本健康診査の受診者は約1308万7千人で、受診率は42.4%となっている。

 基本健康診査における受診者は「男」約456万1千人、「女」約852万6千人となっており、「女」は「男」の約1.9倍となっている。性・年齢階級別に指導区分「要医療」の構成割合をみると、「男」は「50~59歳」から50%を超え、「女」は「65~69歳」から50%を超えており、「男」「女」とも「75歳以上」で60%を超えている。

 歯周疾患検診受診者は約18万6千人で、骨粗鬆症検診受診者は約29万5千人となっている。指導区分の割合をみると、「要精検者」は「歯周疾患検診」で77.5%となっており、いずれの年齢でも70%を超えている。「骨粗鬆症検診」は13.0%で年齢とともに増加となっている。市区町村における検診実施率は、「歯周疾患検診」52.5%、「骨粗鬆症検診」63.9%となっている。

 集団健康教育の実施状況は、開催回数約19万5千回、参加延人員約418万1千人となっている

 健康相談の実施状況は、開催回数約10万1千回、被指導延人員は約99万4千人となっている。

 機能訓練実施施設数は1,232か所、被指導延人員は約19万1千人となっている。

 被訪問指導実人員は約33万4千人となっている。

 がん検診の受診率は、「胃がん」12.1%、「肺がん」22.4%、「大腸がん」18.6%、「子宮がん」18.6%、「乳がん」12.9%となっている。「がんであった人のがん検診受診者に対する割合」は、「乳がん」0.28%、「大腸がん」0.17%となっている。

 市区町村のがん検診受診率の分布をみると、「肺がん」は受診率の高い市区町村が多く、いっぽう、「胃がん」は低い市区町村が多かった。


2008年04月30日

唇閉じて 歯はかまない

今の歯科医療は生物学的アプローチが全盛である。つまり歯科における二大疾患であるむし歯と歯周病は、いずれも口の中にいる細菌が関係し、その細菌を駆除、あるいはコントロールできれば、すべて解決すると考えられている。だから、口の中の細菌の固まりであるプラーク(歯垢(しこう))を除去する、プラークコントロールが重要であるとされている。歯磨き、歯間ブラシ、フロスを使用して徹底的に口の中をきれいにしなさいと、私自身もこの欄で幾度となく解説してきた。

 もちろん、それは間違いではないし、今でも二大疾患の予防の一番の選択肢である。この生物学的アプローチは、歯科治療が長年行ってきた機械的アプローチへの反省であり、反動でもある。むし歯は削って詰めれば治ると信じられていたし、歯が抜けても正確に削って、精密なブリッジを入れれば、元のように復元すると、歯科医も患者さんも信じていた時代への反動である。

 ところが、長年患者さんを拝見していると、どうもプラークコントロールだけでは解決しないいくつかの症状があることに気がついた。プラーク一つないきれいな口なのに、むし歯のように冷たいものや、熱いものにしみる症状を呈していたり、まるで歯周病のように歯がぐらついていたりするのである。

 こういう症状を呈する患者さんの多くが、働き盛りのサラリーマンであったり、受験を控えた子供を持つ主婦であったりする。こうなれば、心因性ストレスを含めたストレスの影響が大きいことは、容易に想像できた。ストレスにより知らず知らずに歯を食いしばり、さらには夜間睡眠中の歯軋(ぎし)りへと発展していく。その揚げ句、歯を守る大切なエナメル質が欠けたり、ひびが入ったりして、下部の象牙質に影響を及ぼして知覚過敏を呈する。歯が丈夫だと、歯を支えている歯槽骨(しそうこつ)を壊して、細菌が原因ではない歯周病をおこす。

 日本には古くから、歯を食いしばって頑張りますなんて言葉があるが、歯は食事で咀嚼(そしゃく)するとき以外は噛(か)んではいけないのである。爪(つめ)をかじるのも、鉛筆をかじるのももちろんいけない。歯でビンの栓を抜くなんて冗談でもやってはいけない。噛みしめる癖のある人たちに、歯科医の中では知る人ぞ知るおまじないがある。「唇閉じて、歯は噛まない」。

About 2008年04月

2008年04月にブログ「Dental News」に投稿されたすべてのエントリーです。過去のものから新しいものへ順番に並んでいます。

前のアーカイブは2008年03月です。

次のアーカイブは2008年05月です。

他にも多くのエントリーがあります。メインページアーカイブページも見てください。