材料科学を専門とする研究者たちが、穴をただ塞ぐのではなく、
虫歯になった歯の再生が可能な化学溶液を見つけようとしている。
「われわれが目指しているのは、(虫歯を)早期に発見し、
[歯を構成する]無機質を補給することだ」と、
カリフォルニア大学サンフランシスコ校のSally Marshall教授は言う。
Marshall教授は、3月24日から28日(米国時間)にかけて開催された
『先進材料学会』(Material Research Society)の春季会議で、
歯の内側の部分の再生について講演した。
『Journal of Structural Biology』誌に発表されることが決まった
Marshall教授の最新研究は、カルシウムを含んだ
イオン(電荷を帯びた粒子)溶液を利用して、損傷した歯の象牙質を
再生することをメインテーマとしている。
Marshall教授は、被験者の歯にこの溶液を塗り、
すでに歯の一部については無機質の補給に成功している。
課題は、象牙質全体で無機物の結晶を再生させることだ。
歯を適切に治療するには、歯根からエナメル質まで
結晶が形成される必要がある。
そこまでの現象はまだ確認できていないものの、Marshall教授は、
2、3年以内に象牙質の機能を回復する方法を見つけられると確信している。
「象牙質とエナメル質の両方を再生可能になるまでには、まだ遠い道のりだ」
とBayne教授は述べた。