宮崎県内の子どもの虫歯が減っている。
2001年度に3歳児の平均虫歯本数が全国ワーストとなって以降、
県や県歯科医師会が連携してフッ素塗布や歯磨き指導などの
予防に力を入れた結果だ。
ただ、地方特有の生活環境や、フッ素への不安感などが影響して
依然として全国平均よりも多く、関係者はフッ素の安全性を訴えるなど
予防を徹底する考え。
県などによると、宮崎県の3歳児一人当たりの平均虫歯本数は
01年度は2.64本だったが、5年間で1.66本(06年度の暫定値)まで改善。
県健康増進課の瀬戸口康成主幹は「歯科医師会と自治体が連携し、
健診の補助など予防に力を入れてきた効果が出てきている」と分析する。
しかし、現在も本数、罹患率とも全国平均を上回る。
県歯科医師会の旭爪伸二常務理事は「虫歯は地域性が関係する」
と原因の一つを指摘。
核家族が多く子どもに手間を掛ける親が多い都市部に比べ、
地方では育児を祖父母に任せ、親の指導が行き届かないことが多いという。
このため県歯科医師会は、出産前から予防の大切さを周知しようと、
数年前から産婦人科にパンフレットを配布して保護者への指導を徹底。
加えて「塗布などが効果的」(旭爪常務理事)というフッ素の有効性を訴えている。
現在、県内では約7割の保育所や幼稚園、小学校などが
自治体の補助を受けフッ素洗口を実施。
また、フッ素塗布は1歳半から3歳にかけての虫歯急増期、
さらに歯が生え替わる時期に行うのが最も効果的といい、
多くの自治体が医療費助成制度を設け1歳6カ月健診などで塗布している。
ただ、フッ素の危険性への懸念や、3歳児健診など2回目以降の健診は
任意になることが受診率低下を呼び、塗布効果を薄れさせている。
ある自治体の担当者は「フッ素に抵抗感を持つ親が今も多く、
一斉に(塗布、洗口を)実施するのは難しい。
大半の歯磨き粉にフッ素が含まれているのに」と漏らす。
旭爪常務理事は「フッ素の効果と安全性は実証されている」とした上で
「全国下位の状態改善へ、塗布などの普及に力を入れる」と話している。