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2008年08月 アーカイブ

2008年08月01日

「歯の銀行」広島大で稼動 一度抜いても冷凍保存、自分に移植

親知らずの治療や歯列矯正で抜いた歯を凍結保存し、自分の将来の
治療用にする「歯の銀行」が広島大学病院で稼働している。
保存していた歯を移植すれば、入れ歯やインプラントと違い、
高い確率でかみ応えを味わえるのが最大の特長という。
各地の歯科医院と協力し、抜歯や移植が患者の地元でできる態勢も整ってきた。

▼鍵は歯根膜
このシステムは同大学発のベンチャー企業「スリーブラケッツ」
の事業として2004年に始まった。
ことし6月末時点で約1600本の歯を預かり、
持ち主に移植された歯は約100本という。
移植できるのは本人の歯に限られる。

1度抜いた歯を移植しても、かみ応えが戻るのはなぜか。
鍵を握るのは歯の周囲に存在する「歯根膜」という組織だ。

「歯根膜には血管や神経がたくさんあり、歯の感覚や刺激を
脳に伝えるセンサーの役割を果たしている。
ほかにも、歯と、その外側の歯槽(しそう)骨との間の
“クッション”などさまざまな機能がある。
自分の歯を移植する意味は、歯根膜があるからだとも言える」。
こう話すのは、同社取締役の河田俊嗣広島大病院講師。

抜いた歯を必要な部分に移す治療に「即時自家歯牙移植」
と呼ばれるものがあり、一部の歯では健康保険も使える。
だがこの場合は抜いた直後の移植が必要。
「歯根膜は乾燥すると多くが死滅してしまう」と河田講師。
歯の銀行は、歯根膜の機能を損なわずに長期保存できる技術を確立した。

▼細胞膜の破壊防ぐ
歯を保存する仕組みはこうだ。
申し込みをすると、同社は居住地などを考慮して
全国約150カ所の協力歯科を紹介。
診察や血液検査などで保存・移植が可能かを判断したうえで抜歯する。
糖尿病や肝臓、血液の病気、重い歯周病などの人は
利用できない場合があるという。

使える歯は、比較的状態の良い親知らずか、小臼歯(きゅうし)で、
乳歯や過去に抜いた歯は対象外。
親知らずは奥歯に、小臼歯は下の前歯以外なら移植できる。

抜歯した歯はすぐに特殊な保存液に入れ、低温状態で広島大病院に搬送。
同大がメーカーと共同開発した装置で、約40分かけてマイナス30度まで冷やす。
「微弱な磁場のもとで凍結することで、細胞内の水分子が結晶化して
細胞膜を破壊するのが防げる」(河田講師)という。

長期保存の温度はマイナス150度前後。
期間は保険などの関係で最長20年だが、
それ以上も相談に応じることにしている。

▼90%で再生
利用者が虫歯などの病気や事故で歯を失った場合、
保存していた歯が移植担当の歯科医に送られ移植が行われる。
その後、CT検査などで歯や歯根膜を確認する。
これまでの約100本で歯根膜が再生されたのは約90%だという。

「抜歯時の歯根膜損傷はある程度避けられないが、損傷が大きいと
歯と歯槽骨が癒着し、長い間に歯の根の部分が短くなるなどする。
10年以内に歯が抜けることは通常ないが、この点は理解した上で
利用してほしい」と河田講師。

抜歯や移植は協力歯科以外に広島大病院でも可能。
システム利用に医療保険は使えず、歯の検査や保存、輸送で
歯1本あたり広島県外の場合で約13万円、県内で約10万円。
このほかに血液検査や抜歯、移植の費用が必要という。
協力歯科医などは同社のホームページ( http://www.teethbank.jp/ )で。

「歯の銀行」広島大で稼動 一度抜いても冷凍保存、自分に移植

親知らずの治療や歯列矯正で抜いた歯を凍結保存し、自分の将来の
治療用にする「歯の銀行」が広島大学病院で稼働している。
保存していた歯を移植すれば、入れ歯やインプラントと違い、
高い確率でかみ応えを味わえるのが最大の特長という。
各地の歯科医院と協力し、抜歯や移植が患者の地元でできる態勢も整ってきた。

▼鍵は歯根膜
このシステムは同大学発のベンチャー企業「スリーブラケッツ」
の事業として2004年に始まった。
ことし6月末時点で約1600本の歯を預かり、
持ち主に移植された歯は約100本という。
移植できるのは本人の歯に限られる。

1度抜いた歯を移植しても、かみ応えが戻るのはなぜか。
鍵を握るのは歯の周囲に存在する「歯根膜」という組織だ。

「歯根膜には血管や神経がたくさんあり、歯の感覚や刺激を
脳に伝えるセンサーの役割を果たしている。
ほかにも、歯と、その外側の歯槽(しそう)骨との間の
“クッション”などさまざまな機能がある。
自分の歯を移植する意味は、歯根膜があるからだとも言える」。
こう話すのは、同社取締役の河田俊嗣広島大病院講師。

抜いた歯を必要な部分に移す治療に「即時自家歯牙移植」
と呼ばれるものがあり、一部の歯では健康保険も使える。
だがこの場合は抜いた直後の移植が必要。
「歯根膜は乾燥すると多くが死滅してしまう」と河田講師。
歯の銀行は、歯根膜の機能を損なわずに長期保存できる技術を確立した。

▼細胞膜の破壊防ぐ
歯を保存する仕組みはこうだ。
申し込みをすると、同社は居住地などを考慮して
全国約150カ所の協力歯科を紹介。
診察や血液検査などで保存・移植が可能かを判断したうえで抜歯する。
糖尿病や肝臓、血液の病気、重い歯周病などの人は
利用できない場合があるという。

使える歯は、比較的状態の良い親知らずか、小臼歯(きゅうし)で、
乳歯や過去に抜いた歯は対象外。
親知らずは奥歯に、小臼歯は下の前歯以外なら移植できる。

抜歯した歯はすぐに特殊な保存液に入れ、低温状態で広島大病院に搬送。
同大がメーカーと共同開発した装置で、約40分かけてマイナス30度まで冷やす。
「微弱な磁場のもとで凍結することで、細胞内の水分子が結晶化して
細胞膜を破壊するのが防げる」(河田講師)という。

長期保存の温度はマイナス150度前後。
期間は保険などの関係で最長20年だが、
それ以上も相談に応じることにしている。

▼90%で再生
利用者が虫歯などの病気や事故で歯を失った場合、
保存していた歯が移植担当の歯科医に送られ移植が行われる。
その後、CT検査などで歯や歯根膜を確認する。
これまでの約100本で歯根膜が再生されたのは約90%だという。

「抜歯時の歯根膜損傷はある程度避けられないが、損傷が大きいと
歯と歯槽骨が癒着し、長い間に歯の根の部分が短くなるなどする。
10年以内に歯が抜けることは通常ないが、この点は理解した上で
利用してほしい」と河田講師。

抜歯や移植は協力歯科以外に広島大病院でも可能。
システム利用に医療保険は使えず、歯の検査や保存、輸送で
歯1本あたり広島県外の場合で約13万円、県内で約10万円。
このほかに血液検査や抜歯、移植の費用が必要という。
協力歯科医などは同社のホームページ( http://www.teethbank.jp/ )で。


口とカラダをテーマに口腔健保シンポジウム開催

世界口腔保健学術大会を記念し、市民への情報発信をする
第14回「口腔保健シンポジウム」が5日、
東京・有楽町のよみうりホールで開かれた。
同大会での東京宣言に則って日本歯科医師会が毎年開催するもので、
今回は8020運動の20周年記念も兼ね、
「もう始まっている、健康長寿への新たな挑戦-最新の研究が明らかにした、
お口とカラグの密接な関係」がテーマ。

シンポジウムでは、日歯の大久保満男会長があいさつで、
8020運動が始まった平成元年を振り返り、
「当時は8005ほどだったが、現在では80歳の残存歯は
平均10~15本となっている」と運動の成果を強調した。
その上で「8020の言葉自体は浸透しつつあるが、
まだ本当の意味が伝わっていない面がある」とし、
「ゴールだけでなく、年齢ごとのきめ細かい目標作りや、
歯を失った人が噛める義歯で健康を保てるよう運動を
更に推進していきたい」と述べた。

基調講演では、東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科教授の
和泉雄一氏が「8020運動20周年を迎えて-医療連携を中心とした
歯科医療最前線」で話した。

和泉氏は、同運動が始まってからの変遷、国における歯科保健の位置づけ
などを説明しながら、歯周病が及ぼす健康被害を示した。
「歯周病の予防・治療・管理が、口腔内だけでなく、全身への
ヘルスプロモーションに貢献するという認識を持つことが重要」と訴えた。

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