人体に害のない近赤外光による口腔内の撮影装置の実用化に、
国立長寿医療センター(愛知県大府市)の
角保徳・口腔機能再建科医長が国内で初めて成功した。
従来のエックス線による装置に比べ被ばくの危険性がない上に、
画像が鮮明で操作も簡単。商品化に向け臨床試験が進んでいる。
角医長は、光干渉断層画像診断法と呼ばれる方法を活用した。
OCTはエックス線よりも解像度が高く、
すでに眼科では眼底の診断などに利用されている。
光源メーカーのサンテック(同県小牧市)とともに、
歯科用に手に持てるピストル型の照射器を開発。
一センチ四方の光を歯に当てると、4秒で260枚の断層画像を撮影し、
コンピューター画面に立体画像を映し出す技術を確立した。
歯を支える歯槽骨など、エックス線では撮影困難だった
微細な部位も映すことができる。
歯周病や虫歯の進行の精密画像が得られ、
充填物や口腔がんの検査にも応用できるという。
現在は商品化を目指し大手電機メーカーなどと交渉中で、
普及が進めば数百万円で販売可能という。
角医長は「患者の負担を軽減し、QOLを高める手助けになるよう、
装置の小型化を進めたい」と話す。