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2007年01月12日

歯ぎしりが胃かいようを予防

睡眠中の歯ぎしりが、ストレスを発散し、胃かいようの予防に効果を発揮していることが、神奈川歯科大学高次脳口腔(こうくう)科学研究センター(横須賀市稲岡町、代表=佐藤貞雄教授)の研究で分かってきた。

 研究グループは、二十匹の実験マウスを六時間にわたり体を固定し、水や食べものを与えない拘束ストレスを与えた上で、筋電図で歯ぎしりをしているかいないかを計測。さらに胃かいようの進行状態との関係を調査した。

 それによると、マウスの歯ぎしりようの運動の平均時間は五百五十秒。それぞれ個体差があり、歯ぎしりを約二百秒しかしなかったマウスは胃の血管が赤くなったり粘膜の約90%に出血がみられたりした。これに対し、平均を上回る約八百秒に達したマウスは半分以下の40%程度にとどまっていた。

 マウスに棒をかじらせることで胃かいようの状態が改善することも判明。佐藤教授は「これまで歯ぎしりはやっかい視され、治さなければならないものととらえられてきたが、病気を予防するという良い効果もある」と説明。さらに「ストレスが記憶力を低下させることも分かっている。かむ効果は、認知症の予防にもつながる可能性がある」としている。

2007年02月06日

「『食べる』から育つこころと身体

浜松市歯科医師会では3月1日(木)に「『食べる』から育つこころと身体」と題し講演会を開催します。講師には乳幼児から高齢者まで、ライフステージに沿った口腔機能の育成・改善を専門とする「UTAKA DENTAL OFFICE」の佐々
木洋先生をお招きします。平成17年6月に食育基本法が成立後、各県市においても具体的な推進計画が検討されていますが、歯科の関与が薄い感があります。食育といっても良く噛めることが前提であり、健康な歯と口の機能が不可欠です。医療の中でも食べる機能を支える立場にある歯科として、食育にも一歩踏み込んで研鑽し、応援する必要があります。対象は会員歯科医師の他、歯科衛生士、行政、学校保健会関係者(栄養士、養護教諭、保健主事等)。

2007年02月07日

「食後の歯磨き」

中高年者が、日頃の健康維持のために心がけていることとして、3人に1人は「食後の歯磨きをする」と答えている。厚労省が団塊の世代を含む全国の50~59歳の男女を対象に行った「第1回中高年者縦断調査」によるもの。

発育中の親知らずから新たな幹細胞

発育中の親知らずから新たな幹細胞が発見され、将来的な歯の再生医療への応用が期待される―。岡山大学医学部・歯学部附属病院補綴科助手の園山亘氏は、発育途上の親知らずの歯根先端に、新たな幹細胞があることを発表した。研究は園山氏が米国留学中、南カリフォルニア大学に在籍するシー・ソンタオ博士の指導の下、米国、中国、韓国などからなる共同研究グループとともに行ったもの。

2007年02月20日

歯の再生 マウスで成功

歯のもとになる組織(歯胚(しはい))から、神経や血管を含め
歯をまるごと再生させることに、東京理科大と大阪大のチームが
世界で初めて成功した。
マウス実験での成功率は80%と高く、将来的に入れ歯や
インプラントに代わる方法として期待される。
さらに、開発した技術は他の臓器や器官の再生医療にも
応用できるという。
18日付の米科学誌「ネイチャーメソッズ」(電子版)に発表した。

臓器や器官の再生では、胚性幹細胞などを目的の細胞に
分化させる課題と、分化した細胞を臓器に形作る課題がある。
研究チームはすべての臓器や器官は、上皮細胞と
間葉細胞と呼ばれる2種類の細胞が反応しあって
形成される点に注目。
歯をモデルに両細胞を使って、器官の基になる「器官原基」を
生体外で組み上げる技術開発を進めた。

胎児マウスの歯胚から両細胞を採取。
それぞれの細胞に分離したうえ、寒天状のコラーゲンの中に
重ねるように入れ培養したところ、高さ0.25ミリの「歯の種」ができた。
これを拒絶反応を起こさない種類の大人のマウスの抜歯部に移植すると、
約2カ月後には長さ4.4ミリに成長。
歯の内部には血管と神経があることを確認した。
抜歯部に移植を試みた22回中17回で歯が再生した。

一方、マウスの毛でも同様の方法で培養し、毛の再生にも成功した。

人での実施には、胎児からの歯胚入手という倫理上の課題や、
別人からの移植に伴う拒絶反応の問題もある。
研究チームは、患者自身の口内や頭皮から、基になる細胞を探していくという。

辻孝・東京理科大助教授(再生医工学)は
「臓器や器官が作られる仕組みを忠実に再現したことでうまくいったと思う。
肝臓や腎臓などの再生も試みたい」と話す。

2007年02月28日

歯の健康「改善」「重症」2極化

歯の健康「改善」「重症」2極化 浜松市歯科医師会 45~55歳対象に調査

歯に対する健康意識が二極化している―。市民の口腔衛生状態や意識などを調査分析する「デンタルサーベイランス事業」で、浜松市歯科医師会(柳川忠広会長)が、45―55歳の受診者を対象に調査を実施したりしたところ、こんな結果が浮き彫りになった。
同事業では、昨年8月から10月にかけて旧浜松市内の160カ所の歯科医院でアンケート調査を行い、269人の有効回答が得られた。同会によると、調査対象の年齢層は歯が悪くなり始める時期。
同事業の保有歯数をみると、健康の目安となる20本以上の人の割合が前回調査時の平成9年に比べて10ポイント増えて93・8%に達し、歯の健康状態が平均的に改善していることが裏付けられた。また、歯ブラシ以外の歯間清掃用器具を使う人の割合は7割を超えた。
しかし、17年の市歯周疾患検診者(1670人)の歯の状態をみると、重症の「深いポケットあり」の人の割合が15%前後と4年前とほぼ変わらず、同事業では重症者のうち22・5%が「症状がよくわからない」と回答。同会によると、歯の健康に気を使う人が増える一方で、悪化する疾患に気付かず歯が痛くなってから受診する人も依然多いという。
柳川会長は「健康意識に二極化の傾向が見られる。歯周疾患は自覚症状を欠く病気なので、意識が高まらなければ悪化する」と歯周疾患検診の重要性を指摘している。

2007年03月03日

少年のスポーツにもマウスガード着用を

 スポーツの普及に伴って事故、傷害の発生も増加している。外傷の多くが歯、あご、唇、舌の外傷であり、スポーツ傷害の50%が口の周辺で生じているという報告もある。そうした傷害を防ぐ具体的対策として注目されるのがマウスガード。青少年のスポーツ活動にも、少しずつ導入されているマウスガードについて、県歯科医師会会員の若林秀典、細井雅晃両氏に聞いた。


●口周辺の傷害防ぐ

 マウスガードをご存じですか。よく目にする代表的なものはボクシングの選手が口にはめ込むマウスピース(マウスプロテクター)です。現在、これを義務付けているスポーツはボクシング、空手、アメリカンフットボールなどですが、今後、義務付けられる種目が増えることが予想されます。

 マウスガードは柔軟性のある弾性材料で各自の歯並びに完全にフィットするように歯を覆い、歯が折れたり、あごの骨折を予防するだけでなく、頭(脳)や首(頚椎(けいつい))へのダメージを軽減し、また、歯による唇、舌、ほおの裂傷を防止するものです。

●お薦めは適合性のよいカスタムメイド

 さらに、装着することによって、歯をくいしばれることから、運動能力がアップし、良い成績が得られるとも言われています。最近では、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療に条件つき(鼻呼吸ができて、十八歳以上で歯が二十本以上等)ではありますが効果があると報告されています。

 マウスガードは柔軟性のある素材で作られていて、いくつかのタイプがあります。ひとつにはスポーツショップで市販されている既製品で、お湯で軟化して咬(か)みこんで使用します。安価で素人にでもできますが口唇やほお粘膜、舌へのフィット感は今ひとつで呼吸がしにくいなど問題点もあります。

 これに対し、より精密で違和感のないのはカスタムメイドと呼ばれるタイプです。これは歯科医院で個人の口の中の型をとり、大きさや厚さ、咬み合わせ等を考慮して作ります。保険適用外のために金額は高くなってしまう欠点があります。また、子供はあごの成長や歯の萌出の状態によって合わなくなるのでその都度、作り替えることになります。

 プロのスポーツ選手の使用で一般の人の目にも触れるようになりましたが、普及率はまだ低いのが実情です。口のまわりへの外傷を未然に防ぐという意識を指導者や選手が持ち、適合性のよいカスタムメイドのマウスガードの装着率を上げることが望まれます。

2007年03月06日

コンビウェルネス、介護予防向け摂食・嚥下トレーニング器具を開発

国内初、介護予防向け摂食・嚥下(えんげ)トレーニング器具を開発
「ラビリントレーナー」3月15日より発売


 コンビウェルネス株式会社(以下、コンビウェルネス)は、摂食・嚥下(えんげ)訓練専用のトレーニング器具「ラビリントレーナー」を開発し、2007年3月15日より発売します。


 2006年4月にスタートした改正介護保険法では、新予防給付の介護予防メニューに「口腔機能向上」が新設されるなど、高齢者の「口腔機能向上」の重要性が注目されはじめております。「口腔機能向上」とは、「口腔衛生指導」と「摂食・嚥下(えんげ)訓練」の2要素で構成されており、今回、「摂食・嚥下(えんげ)訓練」に最適な器具として、日本歯科大学附属病院口腔介護・リハビリテーションセンターの協力のもと「ラビリントレーナー」を開発したものです。

 高齢になると唇と舌などの筋肉が衰える事が原因で、食事中にむせたり、スムーズに飲み込み(嚥下)難くなる事があります。摂食・嚥下(えんげ)機能障害が続くと低栄養・脱水に加え、気道感染しやすくなり、様々な病気を誘発する場合があります。

 「ラビリントレーナー」は、同梱のマニュアルに従って口腔トレーニング「ラビリン体操」を行うことで、唇と舌の筋力を効果的に鍛えることができます。

 日本歯科大学附属病院口腔介護・リハビリテーションセンター菊谷武センター長のコメント「このラビリントレーナーは、摂食・嚥下(えんげ)機能に欠かせない口唇と舌の筋力を鍛えるための訓練器具です。口腔機能向上サービスのなかでは軽度要介護の高齢者や特定高齢者の方々が利用され、口唇や舌の力、動きの向上がみられています。また、脳血管障害後遺症の患者様のリハビリテーションにも利用され、食べこぼしの改善や嚥下機能の回復にも効果がみられています。口腔の筋肉を鍛え、美味しく安全にお食事できるよう、トレーニングしてみましょう。」

 「ラビリントレーナー」は、全国百貨店・量販店・介護専門店などで販売するほか、地域の介護予防サービス受託業者、リハビリセンター、歯科医院・病院などに向けても販売されます。

2007年03月26日

「地域歯科保健推進を」県歯科医師会ら、市長に取り組みを要望/静岡県

静岡県歯科医師会の飯島理会長、磐周歯科医師会の役員、県関係者らが2月20日、袋井市役所を訪れ、原田英之市長に地域歯科保健の推進を要望した。
 県歯科医師会は本年度、口腔の健康が全身の健康に影響を及ぼす現実を地域に幅広く伝えようと、県内全42市町を順次訪問している。
 この日は、県の歯科保健担当者が歯の健康が身体に及ぼす影響や、フッ素洗口を実施している自治体の虫歯発生率が相対的に低いことなどをデータを示して説明。その上で、住民、行政、専門家が一体となり、啓発活動などに取り組む「住民歯科会議」の開催を要望した。
 原田市長は「健康文化都市を掲げ、健康施策に取り組んでいるが、これまで歯の部分は出にくかった。今後は施策の中に歯の部分も根付かせたい」と述べた。
 また、県と県歯科医師会はフッ素洗口を小中学校で実施することも合わせて要望。これに対し、同席した戸塚雅之教育長は「安全性などの理解を進めた上で、導入に努力したい」と応じた

2007年03月28日

キシリトールは犬にとっては有害 

砂糖の代わりにクッキー、ミントキャンデー、ガムなどに使われる甘味料「キシリトール」を犬に与えると血糖値が下がり、命に危険が生じるとして米動物虐待防止協会(ASPCA)・毒物センターが注意を呼びかけている。

 「非常に深刻な問題。犬は少量でも死に至るケースがある」と毒物センターのダナ・ファーブマン広報担当。昨年8月、獣医らに警告文を送り、診療所の張り紙、ASPCAのウェブサイトなどで警告しているが、まだ知らない人が大勢いるという。

 ASPCAによると、犬はキシリトールの製品を少しでも食べると30分以内に血糖値が急激に下がり、嘔吐(おうと)を始め、立っていたり歩いたりすることが困難な状態になる。発作、大量の内出血、内部損傷、肝不全を引き起こした例もある。体重20ポンド(約9070グラム)の犬の場合、2、3枚のキシリトールガムでも中毒になる。

 万が一の際は早急にブドウ糖を点滴することだという。

 毒物センターは2002年以降、キシリトールで犬が死亡した事故は10件あったが、肝臓が悪くなってから来院し、飼い主が何を食べさせたかを忘れていることもあるので実際にはもっと多いとみている。

 キシリトール製品のメーカーは「糖尿病患者など砂糖に代わるものを探している人を対象にした製品であり、犬を対象にはしていない」としている。犬以外のペットがキシリトールで中毒を起こした例はまだないが、獣医らはペット全般に与えないよう指示している。(USA TODAY)

2007年03月30日

高齢者の在宅医療

2007/03/29-20:21 高齢者の在宅医療、チームで=08年度の新制度創設に向け-社保審部会
 2008年度に創設される75歳以上の高齢者を対象にした新医療制度に向けて、社会保障審議会(厚生労働相の諮問機関)の特別部会は29日、提供すべき医療サービスの基本方針をまとめた。掛かり付け医を中心に、地域の医師や歯科医師がチームを組み、1人の高齢患者を総合的に診察・治療するのが柱。複数の医療機関での受診や投薬の重複を避けつつ在宅での医療を促す。

2007年04月01日

医師の処分、ネットで検索 厚労省が4月から新システム

厚生労働省は4月1日から、医師と歯科医師の免許の有無や行政処分などについて、インターネット上で検索できるシステムを導入する。患者自らが医師の情報を手軽に調べることができるため、無資格診療の防止など医療安全の向上に役立つと期待されている。

 医師は、厚労省が管理する「医籍」に名前や登録番号、処分歴などが登録されているが、免許の有無については、これまで医師の名前と生年月日、登録番号を厚労省に提示して照会しないと確認できなかった。

 4月1日正午から開設される新システムは、厚労省のホームページから「医師等資格確認検索」にアクセスする。医師の名前と性別、一般医師か、歯科医師かを入力して検索すると、医籍の登録年や、医業停止中かなど行政処分に関する情報が表示される。

2007年05月15日

“法歯学”で児童虐待見抜く 虫歯多く未治療、変色など

 歯の鑑定で遺体の身元確認などを手助けする「法歯学」をめぐり、発覚しにくいとされる「児童虐待」を見抜く診察が注目されている。専門家らでつくる「日本法歯科医学会」も設立され、歯科医と捜査現場との新たな連携や研究の蓄積などによって、児童虐待の早期発見につながると期待されている。(伊藤真呂武)

 法歯学が認知されるようになったのは、520人が死亡した昭和60年の日航機墜落事故。遺体の損傷が激しく、身元の特定は難航したが、群馬県警に委託された法歯学者や民間の歯科医が歯型や治療痕の照合を行い、犠牲者の40%以上の身元確認にこぎつけた。

 墜落事故後、歯科医が警察の鑑定業務に協力する「警察歯科医」制度が全国に広まり、身元確認の事例が蓄積されてきた。また、平成16年のスマトラ島沖地震など国内外の大規模災害の現場に歯科医が派遣されるケースも増え、派遣業務に対応する学会の設立を求める声が上がっていた。

 一方、歯科医の重要な役割として近年、注目されているのが児童虐待の早期発見だ。

 口の周りが切れたり、歯が欠けるといった外見的特徴のほか、虫歯でないのに歯が変色していれば、過去に殴られるなど強い衝撃が加えられた可能性が疑われるという。

 東京都歯科医師会が14年度に、虐待を受けた12歳以下の170人を対象に歯の状態を調査したところ、虐待児童は一般児童より虫歯が多く、未治療の傾向が見られた。

 調査によると、6歳未満の虐待児童の47.6%に虫歯があり、都内平均20.9%の2倍以上。虫歯の数は都内平均0.9本の3倍以上の約3本で、未治療は約半数にのぼった。特にネグレクト(養育放棄)の児童は、ほかの児童と比べて虫歯所有率は約8ポイント、本数は約2本、未治療の虫歯所有率は約7ポイント高かった。

 身体的な児童虐待は服を脱がせないと発見が難しい場合もあるが、12歳以下の児童は、自治体や小学校で定期的に行われる歯科健診で早期発見が期待されている。

2007年05月28日

平成19年度「歯の衛生週間」の実施

1. 歯の衛生週間について
「歯の衛生週間」は、厚生労働省、文部科学省、日本歯科医師会が主催して毎年6月4日から10日まで行っています。その目的は、歯の衛生に関する正しい知識を普及するとともに、歯科疾患の予防の徹底を図り、あわせてその早期発見、早期治療を励行することにより、国民の健康を増進することです。・・・実施要領
平成19年度「歯の衛生週間」の実施について
「歯の衛生週間」の前身は、昭和3年に日本歯科医師会が6月4日を「ムシ歯予防デー」として、口腔衛生の普及を行ったことに端を発しています。その後、昭和33年に、「歯の衛生週間」として現在の形で、行うようになりました。

平成17年歯科疾患実態調査結果によると、歯科保健に対する関心の高まりや、歯科医師等による歯科疾患の予防と歯の保存治療への取り組みによる成果により、8020達成者(80歳で20本以上、自分の歯を持つ者)が増加する等、わが国の歯科保健の状況は向上しています。しかし、80歳における一人平均現在歯数は約10本であり、今後、地域や歯科医師会なども連携して、国民自らが、それぞれの立場に応じた、生涯を通じた歯科保健対策を進めていく必要があります。
内閣官房長官主宰の「新健康フロンティア戦略賢人会議」においてとりまとめられた「新健康フロンティア戦略」においても、今後、国民自らが取り組んでいくべき9つの分野の1つに歯の健康づくり(歯の健康力)が入っています。


本年度の標語
「ずっとずっと いっしょがいいな 自分の歯」

実施期間
平成19年6月4日(月)~同年6月10日(日)までとする。

2007年05月31日

ラクトフェリン等の歯周病、原因菌への抗菌活性を確認

乳由来の蛋白質「ラクトフェリン」と、ラクトフェリン由来の抗菌ペプチド「ラクトフェリシン」に、歯周病の原因菌の発育を抑制する作用があることを確認した。新潟大学大学院医歯学総合研究科と行ってきた共同研究による成果で、研究結果については、先に東京で開かれた日本農芸化学会年次大会で発表された。
 昨年、新潟大学との共同研究によるヒト試験で、ラクトフェリン入りトローチ錠の摂取により、歯周病の原因菌プラボテラ・インターメディアの菌数が減少することを明らかにしているが、今回は試験管内でラクトフェリンとラクトフェリシンが直接、歯周病菌を抑制するかどうかを検証した。
 プラボテラ・インターメディア(ATCC25611株)を対象菌に、5時間または8時間培養後の歯周病菌の発育量を測定した。菌数107/mLのプラボテラ・インターメディアを8時間培養すると、8mg/mLのラクトフェリンまたは0・4mg/mLのラクトフェリシンの存在下で、発育量が抑制されることが示された。また菌数104/mLのプラボテラ・インターメディアを5時間培養すると、0・13mg/mLの低濃度のラクトフェリンでも発育を抑制するなど、歯周病菌に対しての直接的な抗菌活性が明らかとなったとしている

2007年06月05日

受動喫煙 煙吸うだけで歯茎黒く

愛知学院大歯学部(名古屋市千種区)の稲垣幸司助教授(48)(歯周病学)が、歯並びの矯正治療などで付属病院を訪れる子供たちの中に、時々「歯茎が黒ずんでいる子」がいるのを不思議に思ったのは、1999年ごろのことだった。

 間もなく、他人のたばこの煙を吸い込む「受動喫煙」が続くと、歯周病になる危険性が高くなるという研究結果が、海外で発表された。さらに、「子供の歯茎の黒ずみは、受動喫煙によってメラニン色素が沈着して起こる」という報告が出た。

そこで、数年間をかけて、同学部などで5歳から26歳の53人を対象に調査したところ、同居家族に喫煙者がいる場合、吸う人がいない子供と比べ、色素沈着が多く見られることが判明した。また、沈着が起きる割合は、受動喫煙が原因で発症するぜんそくやアレルギー疾患の割合より高かった。

 これらの結果は先月、松山市で開かれた日本禁煙学会でも報告され、注目を集めた。稲垣助教授は「たばこを吸わない子供にまで、大きな影響を及ぼすことを痛感した」と話す。

 喫煙そのものも、口腔(こうくう)内の健康を大きく損ねる。例えば、喫煙者が虫歯になる率は吸わない人の2倍、歯周病になる率は2~8倍にも上るとされる。
理由は、喫煙直後に唾液(だえき)腺や歯茎が貧血状態になり、唾液が出なくなるためだ。カルシウムやミネラルといった歯を保護する成分を含む唾液が減れば、歯がもろくなったり、歯茎の免疫力が衰えたりし、歯周病などの危険性が増すのだ。

たばこが原因の色素沈着や歯周病などは、禁煙することで症状は改善される。しかし、受動喫煙による色素沈着はなかなか回復しない例もあり、一度受けた打撃は深刻だ。

2007年06月09日

歯科衛生士の“卵”がコツ伝授 中区の幼稚園

浜松市中区鴨江の浜松歯科衛生士専門学校の生徒が4日、教育実習の一環で同市中区相生町の相生幼稚園を訪れ、園児88人に正しい歯磨きの仕方を“伝授”した。
 白衣姿で登場した生徒15人は5月に戴帽式を終えたばかり。「私たちは歯医者さんにいる“看護師さん”」と歯科衛生士の仕事内容を説明した後、歯の模型を使って歯ブラシの持ち方や前歯、奥歯それぞれの磨き方を教えた。
 園児たちは歯垢(しこう)部分が赤く染まる特殊な染液を使い、磨き残しを鏡で確認しながら「シャカシャカ」と声を上げて楽しく歯磨きした。

2007年06月15日

中国から輸入された練り歯磨きから有害化学物質

厚生労働省は15日、中国から輸入された練り歯磨きから有害化学物質「ジエチレングリコール」が検出されたと発表した。微量で人体に危険はないという。健康被害の報告もないが、業者は15日から自主回収を始めた。
 この練り歯磨きはJTB商事(東京都豊島区)の「Cool・White」「Js´BEAU―FRE」と昭和刷子(愛媛県内子町)の「BEAU―FRE」。両社が中国の化粧品会社に05年4月から委託製造させた。1カ月で100万本以上販売されており、国内の約1000ホテル・旅館で使われているという。一般には販売されていない。
 同物質に関しては米食品医薬品局(FDA)が今月1日、練り歯磨きから検出したとして中国製歯磨きを輸入・使用しないよう警告していた。

★ジエチレングリコール
エチレングリコール(HOCH2CH2OH)2分子が脱水縮合したHOCH2CH2OCH2CH2OHの化学構造式で示される水溶性の無色無臭の粘稠な吸湿性液体で、甘味があります。医薬品原料、食品添加物としての使用が認められている国はありません。工業用溶剤、ブレーキ液、不凍液、燃料添加剤などさまざまな用途に用いられています。中毒例の多くは経口摂取によるものであり、中毒症状は吐き気、嘔吐、頭痛、下痢、腹痛で、大量のジエチレングリコールに暴露されると腎臓、心臓、神経系に影響を及ぼします。ヒトに対する経口致死量(LD50)は1000mg/kg体重です(医歯薬出版㈱産業中毒便覧増補版pp775参照)。

名前のよく似た化合物にプロピレングリコール(HOCH2CH2CH2OH)がありますが、これは食品衛生法で使用が認められている食品添加物です。生めん、いか薫製品に2.0%以下、ギョウザ・シュウマイ・ワンタン・春巻きの皮に1.2%、その他の食品に0.60%以下の使用基準があります。静菌効果や保湿効果を期待して食品に添加されます。

2007年06月25日

「入れ歯の輸入認めるな」歯科技工士80人、国を提訴へ

2007年06月22日

 中国など海外で安く作られた入れ歯の輸入を厚生労働省が認めているのは問題だとして、歯科技工士80人が22日、国を相手に計1億3600万円の損害賠償請求訴訟を東京地裁に起こした。診療報酬が低いため、歯科医が義歯類の作製代の大幅な値引きを求めてきたり、海外業者に委託したりしているため、廃業した技工士が増えているという。

 提訴したのは「訴訟を起こして歯科技工士を守る会」(東京)の脇本征男代表(64)ら全国の技工士たち。

 歯科技工士法では、義歯類を作れるのは歯科医と、国の免許を得た専門職の技工士だけ。違反者には刑罰があり、材料も指定されている。ところが近年、日本人患者の義歯類を中国などで作らせるあっせん業者が出て、かなりの歯科医が利用するようになった。

 脇本さんらは何度も「海外なら無資格者が作ってもよいのか」「粗悪品や有害物質を検査しなくてよいのか」と厚生労働省に実態調査や規制を求めてきた。

 しかし、同省は05年9月、各都道府県に対し、「歯科医が患者に十分、情報を提供し、同意を得ればよい」と歯科保健課長通達を出した。

 このため、訴状では、国は歯科技工士法に違反し、歯科技工士制度の根幹をゆるがしているなどと指摘、歯科技工士としての地位保全と損害賠償を求めた。

国外作成の補綴物は保険対象外

政府は22日、国外で作成された歯科用補綴物について
「質が一律に担保されていないため医療保険の対象とするのは困難」
とする答弁書を決定した。

また、欧米など国外の歯科医師が発注した補綴物を
日本で作成する場合は、国内の歯科医師が発注した時と同様に、
作成者が歯科医師や歯科技工士でなければ歯科技工士法の
規定に違反するとした。

仙石由人衆院議員(民主)の質問に答えたもの。

2007年08月21日

歯のエックス線写真で身元確認ソフト開発

2007年8月19日

 十二日に発生から二十二年を迎えた一九八五年の日航ジャンボ機墜落事故をきっかけに、高崎市の歯科医師が歯のエックス線写真による独自の身元確認ソフトを開発した。身元不明者の写真を正確に、早く一致させられるのが特長。十一月に米国シカゴで開催される国際会議で発表する。歯科医師は「大事故の際、多くの遺体を確認せざるを得ないご遺族の心痛を少しでも和らげられれば」と念願している。 (菅原洋)

 この歯科医師は同市高関町の歯学博士小菅栄子さん(36)。小菅さんは七年ほど前に県内で初めて女性歯科医師として検視警察医に。父の篠原瑞男さん(62)も歯科医師だ。

 篠原さんは日航機事故の際、三日目から約一週間、藤岡市の遺体安置所に通い詰め、数百体の身元確認に取り組んだ。五百二十人が犠牲となった大事故。この父の姿を見て、当時既に歯科医師を志していた中学生の小菅さんは「歯科医師に身元確認という重要な仕事がある」と知らされた。

 十年ほど前に歯科大を卒業すると同時に身元確認ソフトの研究を始め、その当時から父親らとともに「御巣鷹の尾根」に命日の慰霊登山を毎年続けている。

 そんな二〇〇二年の慰霊登山で、小菅さんにソフトの開発を後押しするある出来事が。小菅さんらに高浜雅己機長=当時(49)=の妻淑子さんが「夫とされる五本だけの歯が本物なのか、(その当時までの)十七年間悩み続けている」と打ち明けたのが始まりだった。

 「歯による身元確認の説明責任が果たされていなかった」と衝撃を受けた小菅さん。小菅さんらは後日、淑子さんを高崎市内の歯科医院に招き、歯による身元確認の確実性を約一時間かけて丁寧に説明した。納得した様子の淑子さんの目から涙があふれる。「ソフトの開発を早く実現させなければ」。その時、小菅さんは固く決意をした。

 〇六年からは開発に東北大が協力。同大は画像同士の位置を正確に合わせ、類似性を数値にする「位相限定相関法」で進んだ技術を持つ。生体認証にも多く利用されているこの方法を取り入れ、ソフトの開発は大きく前進した。

 小菅さんによると、現在の歯による身元確認は主に写真を一枚ずつ手作業で判断している。開発したソフトはまず、障害となる写真のひずみなどを補正。身元不明者の写真と生前の写真が入ったデータベースを照合し、類似性の高い候補を絞り込む。最後に専門家がいくつかの候補の中から精査する。小菅さんがソフトの精度を確認したところ、例えば三千六百回の照合作業では、うち5%を精査するだけで済む結果が得られた。この開発成果は既に今春、国内で開かれた三つの学会で発表している。

 小菅さんは今月十二日の慰霊登山でも淑子さんに会い、ソフトの開発を資料を手渡して報告。「御巣鷹の“昇魂之碑”の前でもソフト開発といういい報告ができた」と感慨を込めている。

2007年08月31日

歯に関する最新キーワード“酸蝕歯(さんしょくし)

ムシ歯・知覚過敏予防に加え、酸蝕歯に着目
毎日摂取する飲食物に含まれる“酸”は歯のエナメル質を侵食して酸蝕歯をもたらし、さまざまな歯のトラブルをひきおこす原因となります。酸蝕歯は口腔ケアを怠った結果おこるのではなく、十分にケアしている人にもおこり、成人の約6人に1人(*2)は酸蝕歯であると報告されています。


毎日摂取する飲食物に含まれる“酸”は歯のエナメル質を侵食して酸蝕歯をもたらし、さまざまな歯のトラブルをひきおこす原因となります。酸蝕歯は口腔ケアを怠った結果おこるのではなく、十分にケアしている人にもおこり、成人の約6人に1人(*2)は酸蝕歯であると報告されています。

2007年09月14日

カスタムメイド人工骨の臨床研究順調に経過


  東京大学医学部付属病院ティッシュ・エンジニアリング部(高戸毅・部長)と(株)ネクスト21(東京都文京区本郷、鈴木茂樹・社長)は、事前にカスタムメイド形状の人工骨をつくり、顔の顎部分の形成のため実際の患者に移植する臨床研究に成功した。これは、基本的に固定せずに手術中には目的部位の骨膜下へ挿入するだけで、 従来の人工骨移植手術に比べ非常に短時間で移植手術でき、患者への負担を小さくできる。また移植後に自分の骨にほとんど置換できない従来の人工骨とは違い、吸収性がよく早期置換ができる。今後は治験を秋から開始する予定で、2010年の実用を目指す。

  両者が開発したカスタムメイド人工骨は、患者の顔面部分のX線CT画像を基に、変形した顎などに補填したい移植骨の形状を3次元データとして作成し、インクジェットプリンターを用いた3次元積層造形法でつくるものである。

  これは、既存の人工骨として多用されている「アパセラム人工骨」などとは、成形方法が大きく異なる人工骨である。「アパセラム人工骨」は、焼結したハイドロキシアパタイト材料であり、生体内での吸収速度は非常に遅く、ほぼ非吸収性である。これに比べて今回の「カスタムメイド人工骨」は、非焼結のリン酸カルシウム硬化体材料であり、焼結アパタイトより生体活性が高く、移植後は徐々に体内へ吸収され、再生される自分の骨と置き換わるのが早いのが特徴だ。

  焼かないので柔らかいが、ある程度の固さがあって支持力はある。荷重部位の骨としては移植できないが、顔面部分などに活用できる。移植してぴったり固着させるには、1ピースでなく2、3ピースのカスタムメイド人工骨にするのがベストだという。

  これまでに、動物への移植試験でその有効性を確認し、昨年6月から今年7月までに10名(女性9名、男性1名)の顎部分の骨欠損や骨変形患者に対して移植する臨床研究を、同病院顎口腔外科・歯科矯正歯科で医師主導により実施した。その結果は、各患者疾患部形状は改善され、副作用などの安全性に大きな問題もなく経過してきた。

  そのため、今後の治験へ向けて厚生労働省に治験計画届の提出をすでに済ませた。年内にはこのカスタムメイド人工骨の有効性と安全性を評価するための治験が開始できる見通しだとしている。治験は「非荷重部位骨のうち頭蓋骨、顎顔面骨、または自家骨移植後の腸骨等の欠損または変形」を対象疾患として、70名を予定。

  治験実施の候補としては、高度医療技術をもった東大医学部付属病院顎口腔外科・歯科矯正歯科、東京歯科大市川総合病院歯科・口腔外科、鶴見大歯学部付属病院口腔外科、獨協医科大病院口腔外科・形成外科、神戸大医学部付属病院歯科口腔外科、順天堂大医学部付属順天堂医院形成外科、埼玉医科大病院形成外科・美容外科、京大医学部付属病院形成外科、大阪医科大付属病院形成外科、大阪市立総合医療センター形成外科の10施設を予定している。

2007年09月18日

大事な歯のかみ合わせ


2007年9月18日

 二日に行われた世界陸上の女子マラソンで土佐礼子選手が銅メダルを獲得した。粘りの走りとともに、歯列矯正のワイヤが目についた人もいたはず。北京五輪切符をつかんだ快走の陰に、歯のかみ合わせ改善があったのか-。 (服部利崇)

 「本人の努力はもちろんですが、矯正は大きく関係していると思う」。同レース最終盤での「絶叫」伴走が記憶に残る、土佐選手の夫で松山大職員の村井啓一さん(33)はこう振り返る。

 実業団で活躍し、今は同大陸上部女子長距離ブロックのコーチを務める村井さんには、激しい練習を積んでいるとはいえ、土佐選手の故障の多さが気にかかっていた。「歯のかみ合わせが悪いため、バランスを崩したのが原因では」と考えた村井さんが矯正を勧めると土佐選手も承諾。北京五輪に間に合わせるため、二〇〇五年五月から治療を始めた。

 矯正を始めると、一方の肩が極端に下がるフォームも改善した。猛練習やマラソン後にひざ痛になることはあっても、「矯正前に少なくとも五回はしていた」(村井さん)疲労骨折を一度もせず、練習を積むことができた。年内にワイヤは外れる予定で、北京五輪イヤーは、“ニュー礼子”で臨む。

 体のバランスと歯のかみ合わせについて、日本オリンピック委員会(JOC)の強化スタッフで東京歯科大の石上恵一教授(スポーツ歯学)は「関係がある」と断言する。

 石上教授によると、かみ合わせが悪くて歯同士の接触面積が少ないと、あごの位置が不安定になり、平衡感覚をつかさどる内耳に悪影響を及ぼし、体全体のバランスを崩すという。「どんなスポーツでも基本姿勢は大事。米国だとバランスの悪い選手は、どんなにいい指導をしてもトップアスリートになれないといわれる」(石上教授)

 かみ合わせが悪いことによる悪影響は、日常生活にも出る。不安定なあごを安定させるため、首や肩に過度の負荷がかかり、肩こりや頭痛を誘発。さらに「体のほかの部位にも波及する可能性もある」という。

 かみ合わせの矯正は高齢者の転倒防止にも役立つ。高齢者が義歯を外すと装着時より歩幅が狭くなるという。石上教授は「崩れたバランスを取り戻そうと、狭くなったのだと考えられる。転ばぬ先のつえとして、お年寄りも口腔(こうくう)管理を考えるべきだ」と言う。

 では、かみ合わせを矯正すると、運動能力全般が向上するのか。東京医科歯科大の上野俊明准教授(スポーツ医歯学)は「運動能力を支えている肉体的な部分を、向上させることが期待できるとまでしか言えない」と語り、トップアスリートにそのまま当てはめることには慎重だ。

 ただ、よくかめる子とそうでない子とで体力テストをすると、総じてよくかめる子の方が数値が良かったり、高齢者の日常起居動作でも義歯を入れてきちんとかめる方が数値が良かったりするという実験データもあるという。一般レベルでは、かみ合わせの改善で運動能力の向上に一定の効果を見込めそうだ。

2007年09月22日

厚労省、診療科名の規制大幅緩和

厚生労働省は21日、医療機関が看板などに掲げる診療科名を38に限定している規制を大幅に緩和し、「内科」や「外科」「歯科」については臓器や症状などの名称を自由に組み合わせた科名を認める案を医道審議会に提案、了承を得た。当初は科の数を削減する方針だったが、学会などの反発を受け方針を転換した。

 同省は年内に政省令を改正。来年度には「乳腺外科」「糖尿病・代謝内科」など様々な科名が登場することになる。

 新たな方針では、内科など3科と(1)臓器や体の部位(2)症状、疾患(3)患者の特性(4)診療方法――を組み合わせた診療科名を自由化する。現在は認められていない腫瘍(しゅよう)内科や感染症内科、気管食道外科なども可能になる。そのほかの小児科、精神科、アレルギー科などは省令で個別に列記する

2007年10月15日

あごの関節障害は、姿勢の悪さによる代表的な習慣病

あごの関節障害は、ストレスと姿勢の悪さ、あごの関節の使いすぎが原因だ。


ストレスがたまれば、あごに力が入り、歯を食いしばるようになる。歯を食いしばることが習慣になれば、あごの関節周辺の筋肉が緊張して慢性炎症が生じたり、あごの関節の位置に異常を起こしたりする。寝ている時に歯ぎしりをするのも、あごの関節に無理を与える。


姿勢の悪さも、あごの関節障害を起こす。コンピューターの前で長時間仕事をする職業の人に、あごの関節障害があるケースが多い。


あごに手をあててひじをつきながら長時間机に向かっていると、あごの関節に圧力が加わり、炎症を起こす恐れがある。


あごの関節障害は、女性や若年層に多く発生する。

あごの関節障害患者317人を対象に調査した結果、女性(242人)が男性(75人)に比べて3.2倍多かった。年令別には、40歳以下が233人で73.5%を占め、このうち25歳以下が120人で37.8%だった。


専門家は、女性にあごの関節障害が多いのは、女性が男性に比べて障害症状に対する反応が早いか、ストレスを感じる程度が男性に比べて高いためだと見ている。


10、20代の若年層にあごの関節障害が増えているのは、入試や就職ストレスと密接な関係があると考えられる。


男性や年配者は痛みに対する感覚が鈍く、同じ症状でも病院に行かない可能性があるという意見もある。


あごの関節障害の主な症状は、耳の前のあごの部分で音がして痛みがあり、口を開けにくいということだ。症状が悪化すれば、歯と耳が痛くなり、首や肩まで痛みが生じることもある。


あごの部位の筋肉が緊張し、時には立ちくらみさえ起こす。


急に口を開けるのを避け、ストレス要因を減らせば、一定期間経てば、あごの関節障害は自然に消える。歯科で薬物治療とリハビリを並行すれば、症状は回復する。


しかし、あごの関節疾患が長く続き、あごの関節の位置に問題が生じれば、位置を矯正しなければならない。


マウスピースを使用したり、ひどい場合は、身体の他の軟骨を取ってあごの関節内のディスクをつくったり、ディスクの位置を矯正する手術を施したりする。


あごの関節障害は、代表的な生活習慣性疾患だ。


専門家は、患者自ら誤った習慣を正し、あごの関節に悪い影響を与える要因を避ける努力をすることが、あごの関節障害治療で最も重要だと指摘する。


あごに手をあててひじをついて座らず、腰をできるだけまっすぐにして、あごに不必要な力を加えないようにする。30分か1時間に1度はストレッチをするといい。


あごの関節患者は、ガムをかむことも避けなければならない。あごの関節は、体で最もよく動く関節だが、ガムをかんでいると、あごに無理がかかる。あごの関節患者の場合、5分以上かまないほうがいい。


あごの関節に問題があれば、イカや煮豆などの硬い食べ物は避ける。また、一方だけでかんだり、一方だけで横になって寝る習慣も直すようにする。


食べ物や果物を丸かじりしようと口を大きく開けないようにする。筋力運動をして、歯を食いしばらないようにする。


あごで「カチカチ」音がするからといって、わざと何度も音を鳴らしたり、あごを無理に横に動かしたりしてはならない。


生活習慣の矯正だけで難しければ、マウスピースの助けを借りなければならない。マウスピースは、運動選手が使う装置だが、歯の型を取って、歯ぎしり防止などの歯科治療に用いることもある。

2007年11月07日

口内環境から全身の健康を考えたオーラルケア素材を発見

口内環境から全身の健康を考えたオーラルケア素材を発見
特定の糖アルコールが、カンジダバイオフィルムに対し殺菌剤を浸透しやすくする


 花王株式会社(社長・尾崎元規)パーソナルヘルスケア研究所は、徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部口腔顎顔面補綴(ほてつ)学分野・市川哲雄教授と共同で、オーラルケア素材の1つとしてエリスリトールについて研究を進めています。
 このたび、エリスリトールが、カンジダ菌が作るバイオフィルム*に対して、殺菌剤を浸透しやすくする作用をもつことを見出しました。
 この作用は、同じ糖アルコールのキシリトールやソルビトールと比べて、高いことが分かりました。また作用機構は、エリスリトールがバイオフィルムの構造強度に何らかの変化を与えたためと考えられます

カンジダ菌は口の中にも存在する日和見感染菌(普通は病原性を示さないが、人の抵抗力が弱ると感染する菌)ですが、義歯(入れ歯)の表面でバイオフィルム(カンジダバイオフィルム)を作ると、義歯洗浄剤等に含まれる殺菌成分などの薬剤がバイオフィルム内部まで浸透しにくいため、十分な効果が得られにくいことが指摘されています。
 エリスリトールは、虫歯になりにくい(非う蝕性)糖アルコールであり、口内環境から全身の健康を考えたオーラルケア素材として応用が期待されます。
 本研究成果は、第127回歯科保存学会(11月8~9日、岡山)にて発表いたします。


*バイオフィルム:細菌により作られる集合体で、様々な表面に付着します。義歯の表面に付着するバイオフィルムは、歯に付着する歯垢などの細菌の集合体と同じ構造で、細菌が産生した不溶性グルカン等の菌体外多糖からなる強固な付着物として存在しています。

■研究背景
 高齢化社会の到来と共に、義歯(入れ歯)の使用者は年々増加すると考えられます。特に、65歳以上の高齢者では60%以上の方が義歯を使用しています(平成17年歯科疾患実態調査報告 厚生労働省医政局歯科保健課編より)。
 義歯には、歯に付着する歯垢と似た細菌の集合体(バイオフィルム)が付着します。義歯装着時には義歯と口腔粘膜との間に唾液の浄化作用が及びにくいため、バイオフィルムが形成されやすく、口内環境が悪化する要因となります。
 口腔内に存在する細菌は、約600種類以上が存在するといわれていますが、そのなかにはカンジダ菌などの日和見感染症を引き起こす細菌も含まれています。カンジダ菌は人の口腔や消化管、膣、皮膚などに存在する常在菌ですが、義歯性口内炎や誤って気管の中に入ってしまうと肺炎(誤嚥性肺炎)を起すことや、腸管膜障害から細菌の転移をきたし重症感染症を引き起こすことが知られています。市川哲雄教授の調べでは、老人病院入院患者の約半数以上の口腔内から、カンジダ菌などの日和見感染菌を検出しています。
 義歯に形成されたバイオフィルムを除去するには、ブラッシング等による物理的除去や義歯洗浄剤等による化学的除去があります。しかしながら、カンジダ菌のバイオフィルムは、義歯素材の1つであるレジン表面に付着し、菌体外多糖によって覆われています。そのため義歯洗浄剤等に含まれる殺菌成分などの薬剤は、バイオフィルム内部まで浸透しにくく、十分な効果が得られにくいことが指摘されています。
 以上より、高齢化社会を背景とした口腔衛生対策の1つとして、全身の健康にも影響を与えるカンジダ菌のバイオフィルムに着目しました。

2007年11月15日

科研製薬、来年初から歯周組織再生剤P3開始

科研製薬は、bFGF塩基性線維芽細胞成長因子(bFGF)を使用した歯周組織再生治療剤「KCB-1D」について、今後の開発計画を明らかにした。フェーズ3は08年1月から09年10月に実施する予定。同剤の中でもっとも強い歯槽骨の再生作用を示す「KCB-1D0・3」製剤群をプラセボ群と比較。患者数は、プラセボ40例対同剤120例の計160例。10年3月の承認申請を目指す。

2007年12月01日

「痛い」と叫ぶ歯科実習用の患者ロボット

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東京ビッグサイト(Tokyo Big Sight)で開幕した「2007国際ロボット展(2007 International Robot Exhibition)」で、歯科実習生のための実習用シミュレータの患者ロボット「シムロイド(Simroid)」の実演が行われた。このロボットの口にはセンサーが内蔵されており、医師が誤った処置をすると「痛い!」と叫ぶ。

 ロボットは、次世代ロボットに向けた技術開発を行うココロ(Kokoro)と日本歯科大学(Nippon Dental University)が共同開発し、同大学の附属病院に試験的に導入されている

2007年12月05日

カスタムメイド人工骨の臨床研究順調に経過

東京大学医学部付属病院ティッシュ・エンジニアリング部(高戸毅・部長)と
(株)ネクスト21(東京都文京区本郷、鈴木茂樹・社長)は、
事前にカスタムメイド形状の人工骨をつくり、顔の顎部分の形成のため
実際の患者に移植する臨床研究に成功した。

これは、基本的に固定せずに手術中には目的部位の骨膜下へ
挿入するだけで、従来の人工骨移植手術に比べ
非常に短時間で移植手術でき、患者への負担を小さくできる。
また移植後に自分の骨にほとんど置換できない
従来の人工骨とは違い、吸収性がよく早期置換ができる。
今後は治験を秋から開始する予定で、2010年の実用を目指す。

両者が開発したカスタムメイド人工骨は、患者の顔面部分のX線CT画像を基に、
変形した顎などに補填したい移植骨の形状を3次元データとして作成し、
インクジェットプリンターを用いた3次元積層造形法でつくるものである。

これは、既存の人工骨として多用されている「アパセラム人工骨」
などとは、成形方法が大きく異なる人工骨である。
「アパセラム人工骨」は、焼結したハイドロキシアパタイト材料であり、
生体内での吸収速度は非常に遅く、ほぼ非吸収性である。
これに比べて今回の「カスタムメイド人工骨」は、非焼結の
リン酸カルシウム硬化体材料であり、焼結アパタイトより生体活性が高く、
移植後は徐々に体内へ吸収され、再生される自分の骨と
置き換わるのが早いのが特徴だ。

焼かないので柔らかいが、ある程度の固さがあって支持力はある。
荷重部位の骨としては移植できないが、顔面部分などに活用できる。
移植してぴったり固着させるには、1ピースでなく2、3ピースの
カスタムメイド人工骨にするのがベストだという。

これまでに、動物への移植試験でその有効性を確認し、
昨年6月から今年7月までに10名(女性9名、男性1名)の
顎部分の骨欠損や骨変形患者に対して移植する臨床研究を、
同病院顎口腔外科・歯科矯正歯科で医師主導により実施した。
その結果は、各患者疾患部形状は改善され、副作用などの
安全性に大きな問題もなく経過してきた。

2007年12月07日

【ヘルスハイライト】痛みのない歯科治療が実現に近づく

「痛みなくして得るものなし(No pain, no gain.)」という格言が、歯科治療では通用しなくなる日も近そうだ。米ミズーリ大学コロンビア校の研究チームが開発中の技術により、ドリルを用いない歯科治療が実現する可能性があるという。

 研究チームが開発に取り組んでいるのは、低温化学反応を用いて虫歯部分の殺菌および詰め物に備えた処理をする「非熱(non-thermal)プラズマブラシ」。

 一般的な虫歯治療では、患部をドリルで削った後、詰め物をして元の歯の形を復元するが、その際の振動と音は患者にとって非常に不快なものである。プラズマブラシの開発に成功すれば、現在の歯科治療で用いられているような破壊的な穴あけ作業に替わるものとなるだろうと、同大学助教授のHao Li氏は述べている。

 このブラシは、痛みや不快感の原因となる熱や振動を伴わず、音もないという。熱や機械的相互作用に頼るものではなく、化学反応によるものであるため、痛みのない、歯に優しい治療法であると、同大学助教授のQingsong Yu氏は述べている。また、プラズマ治療によって歯と詰め物との間に形成される化学的結合は、従来のドリルやレーザー治療によるものよりも強いと期待できるという。Yu氏らは、このブラシに関する2件の米国特許出願を提出している。

世界初の乳歯幹細胞の研究バンク設立

乳歯から取り出した幹細胞で骨や神経などを作り出す再生医療や
細胞治療の研究に役立てようと、名古屋大の上田実数授らの
研究グループは6日、同大内に「乳歯幹細胞研究バンク」を
開設したと発表した。
大学などの公共設備を使ったバンクは世界初という。
数年間で1万本程度の乳歯を集め、幹細胞の基礎データを集積する。

研究グループによると、乳歯幹細胞は骨や神経、軟骨に
分化することが確認されており、将来的には骨粗しょう症による
骨折の治療やひざの軟骨欠損、皮膚のケロイド治療などに
活用されることが期待されている。

幹細胞は骨髄や臍帯血にもあるが、乳歯は幹細胞密度が非常に高く、
短期間で増殖する上、自然に脱落するので採取に伴う患者の負担が
少ないという利点がある。
また、万能細胞である胚性幹(ES)細胞のような生命倫理上の問題もない。

研究バンクでは、名古屋大医学部付属病院を含めた
東海地方の6病院から乳歯や親知らずの提供を受け、
幹細胞の採取や培養、超低温保存を行う。
将来的には提供者本人だけでなく、近親者の幹細胞を使った
再生医療への応用可能性もあるという。

研究グループはすでに、犬の歯から取り出した幹細胞を使って
あごの骨を再生する実験にも成功しており、動物実験で
さらに安定的な結果が得られれば今後、厚生労働省の審査を経て、
人の細胞を使った臨床実験に踏み切りたいとしている。

上田教授は「これまで医療廃棄物として捨てていたものが
非常に有効に活用できることを知ってもらいたい。
孫の乳歯で祖父母の骨を治療することが可能になるかもしれない」
と話している。

2007年12月19日

経費増、1割が「開業医やめる」 診療報酬請求オンライン義務化で

経費増、1割が「開業医やめる」 診療報酬請求オンライン義務化で

 診療報酬請求がオンライン化された場合、長崎県内の開業医のうち約一割が「開業医を辞める」考えであることが、県保険医協会(千々岩秀夫会長)の調査で分かった。国は原則二〇一一年度までのオンライン化を義務付けているが、地域医療に混乱を招く恐れがあることが浮かび上がった。

 診療報酬請求は現在、手書き書類、フロッピーディスクによる手続きが認められているが、国は審査事務の効率化のため、〇八年度から規模などに応じて段階的にオンライン請求に移行し、一一年度からはオンライン以外は認めない方針。医療機関は診療報酬明細書(レセプト)を作成する専用コンピューターの導入や専門職員の配置など、新たにかなりの経費が必要になるという。

 調査は八、九月に同協会会員の医科九百四十人、歯科六百一人を対象に実施。医科五百三十八人、歯科二百四十九人が回答した。

 オンライン請求について「対応できる」と回答したのは医科54・1%、歯科39%だけ。

 一方、オンライン請求の義務化を契機に「開業医を辞める」「後継者へ継承する」「勤務医になる」としたのは医科で11・9%、歯科で9・2%。辞める理由は「新たなシステム導入に見合うだけの収入がない」「請求システムの操作に対応できない」「機器の設置場所が確保できない」などが多かった。

 同協会の本田孝也常任理事は「医療機関の少ない離島では深刻な影響が懸念される。オンライン化は便利だが、義務化するのはいかがか」と批判している。

歯科の診療報酬73項目

歯科の診療報酬73項目
20年間据え置き
小池議員に政府答弁書

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 歯科医院に支払われる診療報酬のうち、二十年間も価格が据え置かれているものが、七十三項目にのぼることがわかりました。日本共産党の小池晃参院議員の質問主意書に対する政府の答弁書で、明らかになったものです。

 質問主意書で小池氏は、「(連続した診療報酬引き下げが)地域における医療提供体制の崩壊に拍車をかけている。特に歯科診療については、長期間にわたって診療報酬点数が引き上げられない項目が多く一層問題は深刻である」と指摘。歯科の診療報酬のうち、二十年前と比較して点数が変わっていない項目を明らかにするよう質問しました。また、医療の質と安全性の確保のため、低く抑えられてきた歯科の診療報酬を適切に評価するよう求めました。

 政府の答弁書によると、二十年前から診療報酬が引き上げられていないのは、歯科医療の基本にかかわるものです。

 レントゲン撮影や抜歯、口の中の型をとって模型をつくるスタディモデル、歯槽膿漏(のうろう)の処置、義歯やブリッジを作るときの検査など七十三項目にわたりました

2007年12月22日

2006年末現在の医師・歯科医師・薬剤師数の調査結果

厚生労働省は21日、2006年末現在の医師・歯科医師・薬剤師数の調査結果を発表した。医師数は27万7927人で、前回04年調査と比べ7556人増加。人口10万人単位では217.5人と、前回から5.8人増えた。
 調査によると、実際に医療施設に勤める医師は26万3540人。人口10万人単位では206.3人。都道府県別では、京都府が272.9人と最も多く、徳島(270.1人)、東京(265.5人)の順に多い。一方、埼玉は135.5人と最も少なく、茨城(146.7人)、千葉(153.5人)が続いた。
 一方、歯科医師数は前回から2001人増え9万7198人。薬剤師数は前回から1万1164人増え25万2533人だった。

2007年12月23日

抜けた乳歯、再生医療に 名大がバンク設立 幹細胞活用 

子どもの抜けた乳歯から、本人や親の骨折を治せるようになるかも知れない――。名古屋大学は6日、乳歯や親知らずを集めて幹細胞を抜き出し、保存する「乳歯幹細胞研究バンク」を同大医学部=名古屋市昭和区=に設立した。集めた幹細胞を使って治療や再生医療の基礎研究に取り組む。骨髄バンクや臍帯血(さいたいけつ)バンクに続く新たな細胞バンクとして期待されている。

 研究に取り組むのは、名大大学院医学系研究科頭頸(とうけい)部・感覚器外科学講座(歯科口腔(こうくう)外科)の上田実教授らのグループ。上田教授によると、歯の幹細胞のバンク設立は世界初という。

 乳歯や親知らずの中にある「歯髄幹細胞」が再生医療に活用できる可能性が数年前に分かり、世界で研究が加速した。上田教授らは、子イヌの歯髄幹細胞で親イヌの歯槽骨を安全に再生することに成功し、世代間の移植に道を開く研究として注目された。

 上田教授によると、歯髄幹細胞は、(1)培養で増殖する(2)骨、軟骨、神経などの元になる細胞が含まれている、などの特徴がある。すでにバンクがある骨髄や臍帯血に比べ、幹細胞の密度や増殖能力が高い。乳歯や親知らずは通常は医療廃棄物として処分されるので、集めやすい。

 バンクは、無菌の施設で幹細胞の分離や保存、培養などができる。当面、歯科医院などに呼びかけ、乳歯や親知らずを48時間以内に届けてもらい、歯髄幹細胞を抜き取って培養、保存する。家庭で抜けた歯は、密閉できる容器に牛乳といっしょに入れ、宅配便で10度前後に保って届けてもらうことなどを想定している。全国から1万検体の登録を目指す。

 上田教授らは、来年春までに、幹細胞の分離や培養、保存の事例を積んでデータ収集と技術の確立を目指す一方、ヒトの治療への応用に向けて動物実験を重ねる。そのうえで、本人や親、子どもの骨折や骨粗鬆症(こつそしょうしょう)、靱帯(じんたい)断裂、歯周病などの治療への利用を目指す。

 将来的には、ひざやあごの関節症などの軟骨疾患、アルツハイマー病などの神経疾患、ケロイドなどの皮膚疾患への応用を考えている。

 上田教授は「生命の萌芽(ほうが)である胚(はい)性幹細胞と違い、歯髄幹細胞は倫理上の問題が少ない。バンクで研究を重ねて治療の実用化につなげたい」と話している。

2007年12月27日

肥満が免疫反応を弱める

肥満の人が感染症に弱いのは、免疫反応の弱さが原因であることが示され、米国科学アカデミー発行の「Proceedings of the National Academy of Sciences(PNAS)」オンライン版に12月12日掲載された(印刷版12月18日号に掲載)。研究を率いたボストン大学(マサチューセッツ州)歯学部のSalomon Amar博士によると、肥満の人の感染症が治りにくい理由は長い間わかっていなかったが、今回、肥満によって一部の免疫機序に機能不全が生じることが明らかになったという。

 Amar氏らは、歯肉感染症を引き起こす細菌Porphyromonas gingivalis(ポルフィロモナス・ギンギバリス)で汚染した絹糸を肥満マウスおよび標準体重マウスの臼歯(きゅうし)に結びつけ、骨の欠損および歯周辺の細菌の成長を評価することによって、感染症に対する反応を比較した。その結果、肥満マウスには細菌に対する免疫反応に欠陥がみられ、標準体重マウスに比べて感染症にかかりやすいことが判明した。

 研究グループはこのほか、感染症予防に重要な役割を果たすマウスの白血球についても調べた。肥満マウスの白血球は、重要なシグナル分子の値が低く、炎症を抑える遺伝子の一部に変性が認められたという。なぜ肥満がこのような結果をもたらすのかは不明だが、NF-kBと呼ばれる蛋白(たんぱく)を制御するシグナル経路の関与が考えられるという。絶えず食べ物にさらされることによってこの蛋白に変性が生じ、ある時点を過ぎると生体が感染症に適正な反応を示さなくなるとAmar氏は説明している。

 ヒトでもこれと同じ機序が働くとAmar氏はいう。実際、ヒトを対象とした研究で、肥満の人が標準体重の人に比べて歯周病になりやすいことが明らかにされている。歯周病は細菌が原因となり、歯を支える骨が炎症を起こし破壊される疾患である。Amar氏は、肥満の人は感染症を防ぐために通常とは異なる治療が必要であるとして、積極的な抗生物質の使用や、免疫反応を向上させる治療の必要性を指摘している。

 米イーストカロライナ大学(ノースカロライナ州)医学部のSara G. Grossi博士は、この知見は肥満と感染症との密接な関係を明らかにする非常に興味深いものだと述べている。同氏は、肥満と歯周病のどちらも、治療するより予防する方が簡単とも指摘している。

2007年12月29日

浜松市の歯科 近藤歯科医院のホームページです

イスラエル・テルアビブ大のチームが、肥満は心臓病や脳卒中に
つながるだけではなく、口臭の強さに関係すると、国際歯学誌に発表した。

同大のメル・ローゼンバーグ教授らは、20~55歳のイスラエル人の
男女88人に、朝めざめたときに口臭の原因物質を測定するとともに、
口臭のチェックを受けてもらった。
口臭の強さを6段階に数値化し、その人の年齢や病歴、喫煙・飲酒の習慣
などの相関関係を探った。

その結果、体格指数(BMI)の数値が大きい人、つまり太っている人ほど
口臭が強い傾向のあることが統計的に確かめられた。

肥満と口臭の関係について同教授は
「太った人が好む食品が口の乾燥につながって口臭に繋がりやすいとか、
自分の体重の管理ができない人は口の中の衛生状態にも無頓着なのでは」
と推測しているが「真相はわからない」という。

2008年01月07日

Addex、急性不安におけるADX10059の第IIa相データを発表

Geneve, Switzerland, Jan 4, 2008 - (JCN Newswire) - アロステリックモジュレータを専門とする企業のAddex Pharmaceuticals(SWX:ADXN)は本日、歯科治療に対する不安を持つ患者を対象とした小規模な第IIa相試験において、ADX10059が急性予期不安を軽減しなかったと発表しました。しかしながら不安緩解作用についてある程度の徴候が観察されました。逆流性食道炎(GERD)と片頭痛に対するADX10059の開発は計画どおり続けられています。

AddexのCMO、シャーロット・キーウッド(Charlotte Keywood)は次のように述べています。「ADX10059は急性予期不安を対象としたこの臨床モデルでは有効性を示しませんでしたが、他のタイプの不安、特に長期投与が必要とされるようなものについては可能性が存在すると確信しています。今回の調査のデータについて分析を完了したうえで、不安を適応とするADX10059の今後の計画を発表する予定です。」

この試験は二重盲検プラセボ対照試験であり、英国の歯科治療専門センターにおいて行われました。この試験には通常の歯科治療を受けた、歯科治療に対して中程度に重篤な不安を持つ50名の患者が参加しました。患者は歯科治療の60分前に250 mgのADX10059またはプラセボが与えられました。不安に関するビジュアルアナログスケール(不安に関するVAS)と呼ばれる主観的評価システムを使用し、治療の前、途中、および後における特定の時点で不安の測定が行われました。ストレスに対する身体反応の客観的測定値となる皮膚の伝導度と、試験に使用された薬剤の有効性に対する患者の評価も測定されました。

主なエンドポイントである投与後60分時点(歯科治療開始の直前)における不安に関するVASでは、ADX10059とプラセボとの間に有意な差はありませんでした(平均VASはそれぞれ4.81 cmと4.67 cm)。不安に関するVASは坑不安薬に対する反応を測定する手段として広く認められていますが、これは主観的な測定手段であり、したがって特に小規模な試験では医薬品の作用を解釈することは困難です。

この試験ではいくつかの不安緩解作用の徴候が観察されました。有意な差は得られませんでしたが、ADX10059投与群の患者では投与後30分以降のすべての時点において皮膚伝導度の上昇率が低く、ストレスが軽度でありことが示唆されました。また患者による有効性の評価はADX10059の方が高く、56%はADX10059を「good」または「excellent」と評価したのに対し、プラセボではこの値は30%に留まりました。また「poor」と評価したのはADX10059投与群では15%でしたが、プラセボ群では39%に達しました。患者による評価の統計的分析は現在も継続中です。

この試験においてADX10059は一般に良く忍容され、重篤な有害事象は見られませんでした。

ADX10059は代謝調節型グルタミン酸受容体5(mGluR5)をターゲットとするネガティブ・アロステリックモジュレータ(NAM)です。同様な作用機作を持つ製品のFenobamは、1980年代に行われた調査において、繰り返し投与を受けた全般性不安障害患者に対して有効性を示しています*。

2008年01月09日

骨粗しょう症薬であご骨壊死

骨粗しょう症薬であご骨壊死
歯科治療後 副作用、全国で30人

骨粗しょう症の代表的な治療薬「ビスフォスフォネート(BP)製剤」を使っている方は
歯科治療を受ける前に歯科医に薬を飲んでいることを伝えて下さい。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

以下ニュース内容

骨粗しょう症の代表的な治療薬「ビスフォスフォネート(BP)製剤」を使っている人で、歯科治療後にあごの骨が壊死(えし)するなど副作用に見舞われている人が全国で少なくとも30人に上ることが日本口腔(こうくう)外科学会(理事長=福田仁一・九州歯科大学長)の調べで分かった。

 薬と抜歯などの治療後の細菌感染が重なったのが原因とみられる。

 国内では、高齢の女性を中心に骨粗しょう症患者は約1000万人と推定され、100万人以上がBPを服用していると言われている。厚生労働省は、BP使用によるあごの骨の壊死に関連する副作用の診断基準などを掲載した重篤副作用疾患別対応マニュアルを早急にまとめ、患者や医師に注意喚起する方針だ。

 BPは、骨の代謝を抑える作用があるほか、がんの骨転移による骨壊死を防ぐ働きもある。

 同学会は昨年、BPを普段使っている患者に、抜歯後の穴が埋まらず骨が露出し、あごの骨が腐ったり、炎症が悪化したりする副作用が続出したのを受け、全国の主な歯科治療施設239か所を対象にアンケート調査を実施した。

 その結果、30人があごの骨が腐る、骨髄炎などの重い「副作用」を起こしていたことが判明。平均年齢は66・9歳で、女性が26人と大半を占めた。乳がん治療などの一環として注射を受けている人が25人と多く、骨粗しょう症治療のために錠剤を飲んでいる人は5人だった。

 副作用が出たのは、抜歯後が16人と最も多く、インプラントや義歯装着でも発症。歯周病など口内に問題があって発症したケースも5人いたという。

 福田理事長は「BPを使っている患者は、歯科治療の際に必ずその旨を歯科医に伝え、BPを処方する医師も副作用について十分説明することが重要だ」と話している。


2008年01月18日

歯ぎしりが胃潰瘍を予防

睡眠中の歯ぎしりが、ストレスを発散し、胃かいようの予防に
効果を発揮していることが、神奈川歯科大学高次脳口腔科学研究センター
(横須賀市稲岡町、代表=佐藤貞雄教授)の研究で分かってきた。

研究グループは、二十匹の実験マウスを六時間にわたり体を固定し、
水や食べものを与えない拘束ストレスを与えた上で、
筋電図で歯ぎしりをしているかいないかを計測。
さらに胃潰瘍の進行状態との関係を調査した。

それによると、マウスの歯ぎしりようの運動の平均時間は五百五十秒。
それぞれ個体差があり、歯ぎしりを約二百秒しかしなかったマウスは
胃の血管が赤くなったり粘膜の約90%に出血がみられたりした。
これに対し、平均を上回る約八百秒に達したマウスは半分以下の
40%程度にとどまっていた。

マウスに棒をかじらせることで胃潰瘍の状態が改善することも判明。
佐藤教授は「これまで歯ぎしりはやっかい視され、治さなければならないもの
ととらえられてきたが、病気を予防するという良い効果もある」と説明。
さらに「ストレスが記憶力を低下させることも分かっている。
かむ効果は、認知症の予防にもつながる可能性がある」としている。

一方で、歯ぎしりが歯を悪くし、歯周病の原因にもなりかねない点を踏まえ、
「歯のかみ合わせをきちんとチェックして、悪い場合は矯正するなど
日ごろから正しいかみ合わせに心がける必要がある」とアドバイスしている。

同教授は今後、自治医科大の研究グループと合同で、歯ぎしりと、
全身の健康や病気との関係について研究を進めていくことにしている。


2008年01月20日

無糖ガムにご用心:毎日15枚食べて「体重激減」との研究

シュガーレス(無糖)ガムを大量にかむと
極端な体重減少につながるおそれがあるという症例研究が発表された。
最大で、正常な体重の20%が失われる可能性があるという。

独ベルリン大学などの研究者によって、英国の医学雑誌『BMJ』誌に
掲載された論文は、2件の症例研究で構成されている。

症例の1つは21歳の女性患者で、8カ月にわたって、
1日に4~12回もの重度な下痢に悩まされていると訴えていた。
体重が11キログラム落ち、肥満度を示すボディマス指数(BMI)は
16.6と、標準値をかなり下回っていた。
問診によって、この患者は無糖ガムを1日におよそ15枚かんでいたことが
明らかになり、ガムをかむのをやめると症状は消えた。

もう1つの症例は46歳の男性で、やはり先の女性と同じような症候があった
[体重が1年で22キログラム減少]が、ガムをかむのをやめると、
同じように驚くほど体重が戻った。

この体重減少はソルビトールの過剰摂取による、
下痢やその他のお腹の不調の結果だった。
ソルビトールは一般的な甘味料で、大量に摂るとお腹が緩くなる。
ソルビトールなどの糖アルコールは、血液中には完全に吸収されないので
血糖値の上昇が小さいが、小腸で吸収されないため、
過剰に摂取すると下痢等の原因となる。
ただし、継続的に摂取するとほとんどの場合はある程度の耐性を生じ、
これらの症状は見られなくなるとされる。

WebMDの記事によると、先述の女性は、
1日あたり20グラム程度のソルビトールを摂取。
一方、男性は1日あたりにして20枚のガムと
200グラムほどの菓子を食べており、
1日あたり合計で30グラムのソルビトールを摂取していた。
米国の食品医薬品局(FDA)は、1日あたり50グラム以上の
ソルビトール摂取は下痢の危険があると注意し、
製品への警告掲示も義務づけているが、今回の例では
基準の半分近い量でも重度の副作用が発生した。

南カリフォルニア大学の准教授Roger Clemens氏は『WebMD』に対し、

ソルビトールについて「緩下作用はこれまでにもかなり言われていることだ」
と話している。
「普通の消費者が1日にガムを20枚以上消費するとは、
われわれはふつう考えない」


2008年01月24日

歯型照合を大幅短縮

 歯のレントゲン写真を使った遺体の身元確認をパソコンを使って大幅に短縮するシステムを、群馬県高崎市の歯科医師、小菅栄子さん(36)らが日本で初めて開発した。実用化されれば大規模災害や航空機事故の際の身元確認が迅速化するほか、行き倒れの身元不明遺体の特定にも威力を発揮しそうだ。

 遺体の身元確認は、指紋による照合がシステム化されているが、歯によるものは、遺体と生前のレントゲン写真を目視で比べるため時間がかかる。歯のレントゲン写真は、同じ部位を撮影しても照射角度などで微妙な違いが生じるため、パソコンによる正確な判別は難しいとされてきた。

 小菅さんは、画像の類似性を数値化する「位相限定相関法」の技術研究をしている東北大大学院情報科学研究科の青木孝文教授の研究室と協力し、精度を高めることに成功した。

 新技術では、60人分の実験で、目視だと3600回の照合作業が必要だったのに対し、180回で済んだという。絞り込む作業にかかった時間もわずか3・6秒だった。

 昨年11月に米シカゴで開かれた北米放射線学会でも、約4000件の研究の中から記者発表の機会を得た14件に選ばれ、CNNテレビでも研究成果が放映された。

 小菅さんの父、篠原瑞男さん(62)も歯科医で、昭和60年の日航ジャンボ機墜落事故の遺体確認の苦労を体験。小菅さん自身も御巣鷹山の慰霊登山で遺族と交流するうち、照合技術の開発を決意したという。

 新技術の実用化には警察当局も期待しており、ソフト開発企業との交渉も本格化している。

2008年01月26日

虫歯の詰め物にICタグ 個人識別に新システム

虫歯治療などの際、詰め物と一緒に氏名や生年月日などの個人情報を登録したICタグを埋め込み、将来は携帯電話などで情報を読み取って個人を識別する認証システムの実用化に東北大の研究チームが取り組んでいる。

 研究に当たる堀内博名誉教授と歯学研究科(渡辺誠研究科長)の石幡浩志助教は、患者の取り違え防止や自分の口元に近づけたときだけ動作する携帯電話の開発につなげたいとしている。

 実用化にはICタグを誤って飲み込んだ際の安全性の確保、人体に埋め込むことの是非など倫理面での議論も必要になりそうだ。

 ICタグは情報を登録する集積回路(IC)とアンテナを組み合わせ、外から微弱な電波を当てて情報を読み取る技術で、物流などの分野で利用されている。

 石幡助教らは治療で歯を削った際にできる空間に着目。実験では縦約8ミリ、横約3ミリ、厚さ約2ミリのICタグをイヌの歯の中に収めた。情報は3センチ程度離れても読み取れたという。

 石幡助教は「ICタグは歯の中に埋めるため、生体の拒絶反応などは起きない。携帯電話を利用するときの“鍵”にも使えるなど応用範囲は広い」と話している。

 研究成果は米国の電気電子学会の論文誌に掲載された。

2008年01月28日

骨髄細胞であごの骨再生 重い歯周病対策で東大医科研

重い歯周病でひどくやせたあごの骨に骨髄の細胞を入れ、
骨を再生させる治療が成果をあげている。
東京大医科学研究所の各務(かがみ)秀明客員准教授らの臨床試験で、
10人中8人でインプラントを入れられる状態まで骨が厚くなった。
有力な治療法の一つになりそうだ。
20日開かれた歯科インプラント治療のシンポジウムで成果が報告された。

重い歯周病では歯が抜けるだけでなく、
歯を支えていたあごの骨もやせ細っていくことが多い。
骨の厚さが5ミリ以下になると、義歯が入れられなくなる。
義歯を入れるには、これまでは腰や、あごの別の部分の骨を移植するか、
人工骨を使う治療しかなかった。

チームは東京医科歯科大などと協力、2年半前から臨床試験を始め、
10人の患者から骨髄を採って培養した。
このうち8人に、骨が欠けたときの治療などで使う補填(ほてん)材と一緒に、
薄くなったあごの骨に盛った。
半年後に8人とも義歯を埋め込めるまで再生。
1年経過した5人ではもとの骨との境目が見えなくなるほどに回復した。

課題は、得られる細胞の質や増え方に、まだばらつきがある点だという。
各務客員准教授は「今回の方法なら骨髄の採取は外来、細胞の移植も
1泊2日でできる。中高年の患者に対し、体の負担が少なくてすむ」
と話している。

2008年02月01日

「口唇口蓋裂」を治療 ベトナム医療支援10年 岡山大グループ

先天的な「口唇口蓋裂」に悩むベトナムの子どもを治療する医療支援を、
岡山大の口腔外科医師グループが始めて今年で10年。
これまで約200人を治療し、技術指導を通して
同国の医療水準向上にも貢献してきた。
グループは12日、9回目の活動のため同国北部ニンビン省へ出発した。

口唇口蓋裂は、上唇などが裂けた口唇裂と、
のどの奥まで裂けた状態が続く口蓋裂の総称。
特に口蓋裂の場合、放置すれば発音に障害が生じる。
日本では600~700人に1人の割合で生まれ、
乳幼児期に手術で治療する。
支援が行われる前のベトナムでは、専門医不足などから
未治療の患者も多かったという。

岡山大グループは日本口唇口蓋裂協会(事務局・愛知学院大)
の呼び掛けで1998年、活動をスタート。
2007年を除く毎年、ニンビン省の総合病院で診察や手術を行ったほか、
ベトナム人医師らに、傷あとを目立たなくする縫合法のほか、
傷の消毒などあまり重視されていなかった術後管理の重要性を教えてきた。

支援開始当初、手術は岡山大グループが中心となって行われていたが、
支援を重ねるにつれベトナム人医師らの技術が向上。
今ではベトナム人医師らだけで、日本での手術とほぼ同レベルの
結果を出せるまでになった。

今回の支援は、今月27日までの約2週間。
メンバーは7人で、岡山大の3人のほか、
大阪大や山口大、愛知学院大からも
麻酔医や看護師ら4人が参加。
滞在期間中、患者20~30人の手術を通して、
ベトナム人医師らを引き続き指導する。

出発前に山田朋弘・岡山大助教は
「現地の医療レベルは着実に高くなっており、
今後は指導者を育てることが課題。
日常的に情報交換を行う態勢を整え、
きめの細やかなサポートができるようにしたい」
と話した。

「将来は歯医者さん」 小学生が一日体験/北海道

北海道当別町内の小学生を対象にした
「1日歯医者さん 病院体験隊」(北海道医療大、町教委主催)
が7日、同大で開かれた。

小学1年生から6年生までの14人が参加した。
子どもたちは同大の歯科医師らから虫歯のできる原因を学んだ後、
お互いの歯を検査したり、患者代わりの人形を使って
治療を体験したりした。

参加者たちには「こども歯科医師認定証」が贈られ、
「将来は歯医者さんになりたい」という声が上がっていた。

2008年02月27日

なぜ、歯茎の出血から心筋梗塞に?

朝日放送「最終警告!たけしの本当は怖い家庭の医学」
番組内で以下のような内容が放映されましたのでご紹介致します。

<なぜ、歯茎の出血から心筋梗塞に?>

「心筋梗塞」とは、何らかの異変によって
心臓に血液を送る血管が詰まり、心臓の筋肉が壊死。
最悪の場合、命を失う恐ろしい病です。
主な原因は、動脈硬化。

O・Sさんも、長年の喫煙や高カロリーな食事などの生活習慣によって
動脈硬化を起こしていたと考えられます。
ところがO・Sさんの場合、詳しい検査の結果、
血管の詰まった箇所から、意外な菌が発見されました。
それが「歯周病菌」。

なぜ、口の中の細菌が、心臓の血管に潜んでいたのでしょうか?
そもそも、歯周病菌が引き起こす「歯周病」とは、
歯と歯茎の間にある溝=歯周ポケットで歯周病菌が繁殖、
歯茎に炎症が起きる病。
日本人のおよそ7割がかかっていると考えられている国民病の一つです。

実は昨年11月、アメリカで発表された論文で、
重度の歯周病を患っていると心筋梗塞のリスクが高まる、
という衝撃的な事実が判明しました。
そしてそこには歯周病菌の驚くべき働きが関わっていたのです。
歯磨き不足などがきっかけとなり、歯周ポケットに
歯周病菌がたまり始めると、その毒素で歯茎が破壊され、
歯周ポケットは徐々に深くなり出血を伴うようになります。
さらに、この状態を放置すると「口臭が発生する」などの
症状となって現れます。

ここまで来ると、歯周病菌の一部は、リンパ管を経て
なんと血管の中に侵入してしまいます。
もちろん血管に入った歯周病菌の大部分は、
白血球によって退治されます。

ところが一部の歯周病菌は、白血球から
逃れられる性質を持っているのです。
その性質とは、なんと血小板に入り込むというもの。
しかも歯周病菌が入り込むと、血小板は異常を起こし、
互いに集まり固まりやすくなるといいます。

つまり歯周病菌が入ることで血小板は、
簡単に血栓を作ってしまうのです。

O・Sさんも長年歯周病を放置した結果、
歯周病菌が入りこんだ血小板が体内で増加。
全身の血管を巡り、最後に流れ着いた場所こそが心臓だったのです。

そして長年の悪い生活習慣から動脈硬化が起きていた場所に、
血栓となって次々と付着。
血管を完全に塞ぎ、心筋梗塞を引き起こしてしまったと考えられます。

しかしO・Sさんは、口臭を指摘されて以来、毎食後、
欠かさず歯磨きをしていたはず。
なぜこんな事態を招くほど、歯周病を悪化させてしまったのでしょうか?
歯周病菌は、歯周ポケットの浅いうちは歯磨きでもかき出せますが、
ある程度歯周ポケットが深くなると、歯ブラシが届かなくなってしまいます。
つまり歯周病が悪化したら、専門医の治療なしには治らないのです。
だからこそ、口臭や歯茎の出血に気付いたら、
迷わず歯科医で歯周病の治療を受けることが大切なのです。


<なぜ、歯周病から糖尿病に?>

糖尿病とは、何らかの原因によって血液中の糖分をエネルギーに変える
インスリンという物質の働きが低下し、血液中に糖分が溢れてしまう病。
現在、日本での患者数は、予備軍を含めると1600万人以上に及ぶ
国民病の一つです。

主な原因と考えられているのは、高カロリーの食事や運動不足による肥満など。
I・Eさんも、自分を健康だと信じて肥満状態を放置。
その結果、血糖値は上がり続け、軽い糖尿病の域に達していたのです。
とはいえ、彼女の糖尿病は、まだ症状もない、ごく初期のものでした。

それがなぜ、たった半年で緊急入院するほど病状を
悪化させてしまったのでしょうか?
この謎を解く鍵こそ、「歯周病」に隠されていました。

実は歯周病が糖尿病を悪化させることが、
近年の研究で明らかになってきたのです。

それだけではありません。
糖尿病が悪化すると、今度は歯周病も悪化してしまうのです。
I・Eさんを襲った「頻尿」や「喉の渇き」といった症状は、
糖尿病の悪化によるもの。
その後起きた「食べ物が歯に挟まる」という症状は、
歯周病が悪化したもの。
この2つの病は、お互いを悪化させていくという
恐怖のスパイラルを作り出すのです。

では一体なぜ、お互いが悪化してしまうのでしょうか?
歯周ポケットに歯周病菌がたまると、免疫細胞である
白血球が菌を退治しに集まってきます。

この時、白血球が歯周病菌の出す毒素に触れることで、
ある物質を放出するのです。
その物質こそ、TNF-αと呼ばれるもの。
そしてこのTNF-αには、なんと血液中のインスリンの働きを
妨げてしまう作用があるのです。

つまり、I・Eさんのように、歯周病でTNF-αを多く放出している場合、
インスリンの働きが低下し、糖尿病が一気に進行してしまう場合が
あるのです。
そして糖尿病が進行すると、当然、血糖値が高くなります。
そうなると今度は、歯茎の毛細血管の血流が悪化。
血液が行き渡らず、歯周病菌を退治できなくなってしまうのです。
こうして歯周病による歯茎の炎症が悪化するにつれて、
さらにTNF-αが多く放出され、糖尿病もますます悪化。
この悪循環を繰り返し、ついにわずか半年でI・Eさんは、
重度の糖尿病に倒れてしまったのです。

朝日放送ホームページより

2008年03月10日

民間初の乳歯バンク事業化へ

子供の乳歯から取り出した体性幹細胞(歯髄幹細胞)を保存・管理し、
歯骨や皮膚などの再生医療に役立てる日本で民間初の乳歯バンクが
今月中をめどに設立されることが1日分かった。

乳歯バンクを運営するのは、バイオベンチャー企業の「乳歯幹細胞バンク」。
歯髄幹細胞研究の権威である名古屋大の上田実教授の協力を得て事業化する。

歯髄幹細胞による再生医療は、歯骨の治療やしわ取りなどの
美容整形分野への応用研究が急速に進んでおり、
早期の実用化が可能とみられている。
一般を対象とする民間の乳歯バンクができることで、
再生医療業界に弾みがつきそうだ。

乳歯幹細胞バンクは、登録窓口となる歯科医院を提携先として組織化する。
歯科医院を通じて預かった乳歯から歯髄幹細胞を取り出して、保存・管理する。
そして、登録者の治療依頼を受けると、
同バンクに保存していた細胞を出荷する仕組み。
同バンクは、バンク登録者の登録料と保管期間に応じた管理料などで
収益を確保する。
登録料は期間に応じて10万円~30万円程度を予定しており、
数年後の黒字化を目指す。


民間初の乳歯バンク事業化へ

子供の乳歯から取り出した体性幹細胞(歯髄幹細胞)を保存・管理し、
歯骨や皮膚などの再生医療に役立てる日本で民間初の乳歯バンクが
今月中をめどに設立されることが1日分かった。

乳歯バンクを運営するのは、バイオベンチャー企業の「乳歯幹細胞バンク」。
歯髄幹細胞研究の権威である名古屋大の上田実教授の協力を得て事業化する。

歯髄幹細胞による再生医療は、歯骨の治療やしわ取りなどの
美容整形分野への応用研究が急速に進んでおり、
早期の実用化が可能とみられている。
一般を対象とする民間の乳歯バンクができることで、
再生医療業界に弾みがつきそうだ。

乳歯幹細胞バンクは、登録窓口となる歯科医院を提携先として組織化する。
歯科医院を通じて預かった乳歯から歯髄幹細胞を取り出して、保存・管理する。
そして、登録者の治療依頼を受けると、
同バンクに保存していた細胞を出荷する仕組み。
同バンクは、バンク登録者の登録料と保管期間に応じた管理料などで
収益を確保する。
登録料は期間に応じて10万円~30万円程度を予定しており、
数年後の黒字化を目指す。


2008年03月11日

ライオンがチューインガム 噛んで虫歯予防

ライオンは4日、新しいチューインガムのブランド「MEDISH」を
26日から全国発売すると発表した。
歯周病や虫歯予防の成分を配合。
歯磨きの定着率が30%と低い昼食後の利用によるオーラルケアを提唱する。

売り場も菓子売り場ではなく、歯ブラシや歯磨き粉の販売コーナーに配置し、
差別化を図る。

新発売となるのは、歯周病菌に効く「Pタイプ」と、
歯垢を分解する「Cタイプ」の2種類。
歯ぐきにダメージを与える歯周病菌放出毒素を無毒化するタンパク質、
歯垢中の糖を分解する酵素をそれぞれ配合して、
口内の健康を改善する機能性を前面に出した。

希望小売価格は、袋入り(42グラム)が360円、
ボトル入り(75グラム)が600円。
一般的なガムと比べ、100円ほど高い価格設定とした。

機能性ガムは、菓子大手のグリコやロッテが特定保健用食品として、
菓子売り場を中心に販売している。
今回、ライオンは、効能表示などで制約がある「食品」として
新製品を販売する戦略をとった。

機能性ガムを中心としたオーラルケア食品市場の規模は現在38億円だが、
「歯磨きの補助効果などが認知されてきており、倍増が見込める」として、
ドラッグストアなどの歯ブラシ売り場での販売を本格化させる。

2008年03月12日

メタボが気になる人男性向けカロリーゼロ・ゼリー飲料発売

クラシエフーズは、男性向けのカロリーゼロ・ゼリー飲料「オトコ燃える。」
を3月10日より全国で販売すると発表した。
メタボリックシンドロームを気にする30~40代の男性が主要ターゲット。
希望小売価格は210円(180g入り)。
歯ごたえのある食感を持たせることで、カロリーがゼロでありながら
空腹感を満たせる。
さらに、体内の脂肪燃焼に効果があるとされる「L-カルニチン」を50mg、
ビタミンB1/B2/B6/B12/パントテン酸を1日分の50%、
さまざまな栄養素を含むマカを配合し、カロリー制限だけでなく健康サポートも図る。

男性に好まれるすっきり系のミックスフルーツ味とした。

厚生労働省の医療制度改革にともない、メタボリックシンドロームの
該当者と予備群を減らす目的で「特定健康診査・特定保健指導」が
2008年4月に始まる。
こうした背景で高まるメタボリックシンドロームへの関心に合わせ、
対策ゼリー飲料を販売していく。

クラシエフーズの調査結果によると、20~50代男性の50%が
「メタボリックシンドロームが気になる」と答えた。
また、同社が引用した厚生労働省の発表では、
「30代男性の3人に1人が肥満」
「40代男性においては5人に2人がメタボリックシンドロームの疑いがある」
とされた。

2008年03月14日

虫歯予防は朝食が大事 加古川で保健大会/兵庫県

子どもの歯の健康について考える「播磨地区学校歯科保健大会」が先月21日、
兵庫県の加古川市民会館小ホールで開かれ、約400人が集まった。
播磨学校歯科医会などの主催で25回目。

この日、市立加古川中学校の倉谷有子養護教諭が
中学生の歯の健康について研究発表。
「就寝が遅い生徒は、朝食や歯磨きに当てる時間が短く、口内環境も乱れがち」
「あまりかまずに食べられ、砂糖も入ったパンを朝食にする生徒に歯肉炎が多い」
などと伝えた。

続いて、帝塚山学院大学のジェフ・バーグランド教授が
「これからの子育て論~父母の役目」と題して講演。
日米の文化の違いをユーモアを交えて紹介し、子育てについて、
「夫婦でも親子でも自分と違うところを嫌うのでなく、
違う価値観を持っている者同士が、
観察しあいながら互いに高め合うことが必要で、
特に子どもはほめてあげることが大事」
と呼び掛けた。

2008年03月15日

乳歯の幹細胞から歯を支える骨 名古屋大が犬で成功

子犬の乳歯からとった「歯髄幹細胞」を使って親犬の歯を支える骨を新たに形成することに、名古屋大の上田実教授(口腔(こうくう)外科学)らのチームが成功した。歯槽膿漏(しそうのうろう)や、様々な骨の病気の治療に応用が期待されるという。13日から名古屋市で開かれる日本再生医療学会で発表する。

 乳歯の中にある歯髄幹細胞は、増殖能力や骨・神経などに分化する能力が高いことがマウスの実験でわかっている。

 チームは2組の犬の親子で実験した。子の乳歯の歯髄幹細胞▽親の永久歯の歯髄幹細胞▽親の骨髄の幹細胞――の3種類をそれぞれ培養して増やし、親の歯を抜いた跡に移植したところ、いずれも4週間で歯の根本を支える「歯槽骨」が新たにできた。中でも乳歯の歯髄幹細胞では骨の増殖が著しかった。拒絶反応もなかったという。

 人では現在、骨髄や臍帯血(さいたいけつ)の幹細胞が移植に使われているが、手術が必要だったり、得られる幹細胞の量が少なかったりと弱点もある。上田さんは「乳歯なら負担なく、数も確保できる。大型動物で骨ができ、人での臨床応用に一歩近づいた」と言っている。

2008年03月16日

歯科健診で希望者に実施 骨粗しょう症早期発見

尾張旭市は、成人歯科健診時にパノラマX線撮影による骨粗しょう症などの予備軍を早期発見する事業を新年度から始める。新年度当初予算案に関連費用280万円を計上した。県内では初の取り組みという。

 市ではこれまで、40歳から70歳まで5歳ごとに歯科健診を実施。パノラマX線撮影は、歯やあごの骨などの状態を一度に見られる診療技術だが、近年、あごの骨の状態から、骨粗しょう症の疑いのある人を見つけられることもわかってきた。

 骨粗しょう症は骨のカルシウムやたんぱく質が減少し、骨がもろく折れやすくなる病気で、閉経後の女性に多く、全国に1000万人以上の患者がいるとされる。同市では、早期発見で治療を促すこともできることから、介護予防にもつながるとして導入を決めた。

 対象は、50歳から5歳ごとに70歳までの女性のうちの希望者。併せて歯周病の状態も調べる。市歯科医師会への委託事業とし、希望者は決められた期間内に、指定された医療機関で健診を受けることになる。

2008年03月30日

「オンライン請求義務化は実現不可能」

2011年4月からレセプト(診療報酬請求書)のオンライン請求を義務化する厚生労働省の方針に対し、医科・歯科ともに「対応できる」が半数以下にとどまり、オンライン請求が義務化されれば、医科で12.2%、歯科で7.2%が「開業医を辞める」と考えていることが明らかになった。「辞める」とする理由では、「操作に対応できない」▽「導入に見合う収入がない」-などが上位を占めており「オンライン請求義務化は実現不可能」という実態が裏付けられた形だ。

 レセプトの提出については、手書きで紙レセプトを提出する▽レセプト作成用コンピュータ(レセコン)で紙レセプトを作成・提出する▽レセコンでデータ作成してCD-Rやフロッピーディスク等の記録メディアで提出する▽レセコンで作成し、データ送信用パソコンからISDN回線やインターネット回線を用いてオンラインで電子的に請求する-の4つがある。
 これらについて、厚生労働省は今年4月からオンライン請求を段階的に施行。11年度以降は原則として、ほとんどの医療機関にオンライン請求を義務化することにしている。

 このオンライン請求の義務化に関し、医科開業医5万183人(全体の65.4%)・歯科開業医3万4,394人(同58.3%)・勤務医1万7,969人(医科・歯科の合計数)で組織する全国保険医団体連合会(保団連)がアンケートを実施。医科1万1,069件・歯科3,010件から回答があった。
 オンライン請求への対応については、「対応できる」が医科で5,110件(46.2%)、歯科で995件(33.1%)と、医科・歯科ともに半数以下にとどまった。一方、「対応できない」は医科で2,247件(20.3%)、歯科で649件(21.6%)。ほかに「分からない」が医科で3,611件(32.6%)、歯科で1,342件(44.6%)などがあった。

 「義務化された場合に開業医を続けるか」では、「続ける」が医科で7,986件(73.1%)、歯科で2,273件(77.4%)だったものの、「辞める」とする回答が医科で1,336件(12.2%)、歯科で212件(7.2%)あった。
 「開業医を辞める(継承する)理由」(複数回答)に関しては、「操作に対応できない」が医科917人(35.8%)、歯科247人(40.2%)▽「導入に見合う収入がない」が医科1,149人(44.9%)、歯科460人(74.8%)▽「人員確保が困難」が医科739人(28.9%)、歯科219人(35.6%)-などが上位を占めた。

 結果を受けて、保団連は「オンライン請求義務化は実現不可能ということを表している」と指摘。そのうえで「1割を超える開業医が辞めると答えており、現実になれば地域医療に深刻な影響を及ぼすことが予想される。医療のIT化は推進すべきだが、個々の医療機関の実情に応じた柔軟な対応が必要であり、一律にオンライン方式を義務化すべきではない」と、義務化の撤回を求めている。


「オンライン請求義務化は実現不可能」

2011年4月からレセプト(診療報酬請求書)のオンライン請求を義務化する厚生労働省の方針に対し、医科・歯科ともに「対応できる」が半数以下にとどまり、オンライン請求が義務化されれば、医科で12.2%、歯科で7.2%が「開業医を辞める」と考えていることが明らかになった。「辞める」とする理由では、「操作に対応できない」▽「導入に見合う収入がない」-などが上位を占めており「オンライン請求義務化は実現不可能」という実態が裏付けられた形だ。

 レセプトの提出については、手書きで紙レセプトを提出する▽レセプト作成用コンピュータ(レセコン)で紙レセプトを作成・提出する▽レセコンでデータ作成してCD-Rやフロッピーディスク等の記録メディアで提出する▽レセコンで作成し、データ送信用パソコンからISDN回線やインターネット回線を用いてオンラインで電子的に請求する-の4つがある。
 これらについて、厚生労働省は今年4月からオンライン請求を段階的に施行。11年度以降は原則として、ほとんどの医療機関にオンライン請求を義務化することにしている。

 このオンライン請求の義務化に関し、医科開業医5万183人(全体の65.4%)・歯科開業医3万4,394人(同58.3%)・勤務医1万7,969人(医科・歯科の合計数)で組織する全国保険医団体連合会(保団連)がアンケートを実施。医科1万1,069件・歯科3,010件から回答があった。
 オンライン請求への対応については、「対応できる」が医科で5,110件(46.2%)、歯科で995件(33.1%)と、医科・歯科ともに半数以下にとどまった。一方、「対応できない」は医科で2,247件(20.3%)、歯科で649件(21.6%)。ほかに「分からない」が医科で3,611件(32.6%)、歯科で1,342件(44.6%)などがあった。

 「義務化された場合に開業医を続けるか」では、「続ける」が医科で7,986件(73.1%)、歯科で2,273件(77.4%)だったものの、「辞める」とする回答が医科で1,336件(12.2%)、歯科で212件(7.2%)あった。
 「開業医を辞める(継承する)理由」(複数回答)に関しては、「操作に対応できない」が医科917人(35.8%)、歯科247人(40.2%)▽「導入に見合う収入がない」が医科1,149人(44.9%)、歯科460人(74.8%)▽「人員確保が困難」が医科739人(28.9%)、歯科219人(35.6%)-などが上位を占めた。

 結果を受けて、保団連は「オンライン請求義務化は実現不可能ということを表している」と指摘。そのうえで「1割を超える開業医が辞めると答えており、現実になれば地域医療に深刻な影響を及ぼすことが予想される。医療のIT化は推進すべきだが、個々の医療機関の実情に応じた柔軟な対応が必要であり、一律にオンライン方式を義務化すべきではない」と、義務化の撤回を求めている。


2008年03月31日

「乳酸菌に虫歯予防効果 ビオフェルミンなど共同研究」

国立感染症研究所細菌第1部のグループと東京医科歯科大学、
ビオフェルミン製薬は共同研究で、乳酸菌の一種、
フェーカリス菌BIO―3B株が、虫歯の原因とされる
バイオフィルム形成を阻害する効果を示すことを発見し、
学会誌に発表した。
同研究所などは、BIO―3B株が虫歯予防に貢献すると期待している。

歯の表面は、だ液成分のペリクルと呼ばれる被膜で覆われており、
口腔内のミュータンスレンサ球菌が結合、さらに増殖、凝集して
バイオフィルムを形成する。
バイオフィルムは、菌が生成した酸を内部に蓄積し、
歯の構成成分であるエナメル質の溶解を起こし、虫歯の危険性を高める。

研究では、ミュータンスレンサ球菌とBIO―3B株を混合培養した場合の
バイオフィルムを顕微鏡で観察した。
ミュータンスレンサ球菌を単独で培養した場合と比較して
バイオフィルム内部の空洞化などが確認され、
BIO―3B株の量を増やすと、効果はさらに顕著になったという。
しかし、それ以外の乳酸菌では、効果は確認されなかった。

2008年04月01日

「運動中の歯・口のけが、マウスガードで予防策/宮城県」

運動中に起きる歯や口のけがの予防策を知ってもらおうと、
宮城県歯科医師会は3月16日、
「トップアスリートになるために―オーダーメード・マウスガードで歯と口を守ろう」

と題したシンポジウムを、仙台市青葉区国分町の県歯科医師会館大講堂で開いた。

あごの骨折や歯肉の損傷などの外傷は、
激しい接触プレーのある競技で起きることが多い。
このため予防手段として、口に付けるマウスガード(マウスピース)が普及してきた。


県歯科医師会によると、マウスガード装着はボクシングや
アメリカンフットボールなどで義務付けられ、
2007年からは高校ラグビーでも義務化された。
ラクロスやアイスホッケー、空手でも装着を促す動きが広がっているという。
シンポジウムでは、ラグビーの元日本代表で、
横河電機ラグビー部ゼネラルコーチの吉田義人さん(39)が
「スポーツアスリートにおける健康管理」と題して講演した。

続いて行われる意見交換には、吉田さんのほか、
東京歯科大准教授(スポーツ歯学)の武田友孝さん、
宮城県高体連ラグビー専門部委員長の滝井隆太さん、
県歯科医師会常務理事の山形光孝さんらが参加。
マウスガードの予防効果や選手の健康管理について話し合った。

県歯科医師会学校歯科委員の菊池淳一さんは
「運動を生涯楽しむためにも、スポーツ歯学の研究成果を広く知ってほしい」
と、競技指導者らに参加を呼び掛けた。

2008年04月04日

「おしゃぶりで娘の歯悪く」、親子と販売元が和解・東京地裁

おしゃぶりを長期間使ったところ、歯のかみ合わせが悪くなったとして、横浜市の女児(7)と母親が販売元のベビー用品メーカー、コンビ(東京・台東)に約900万円の損害賠償を求めた訴訟は21日、東京地裁(菅野雅之裁判長)で和解が成立した。

 原告代理人によると、和解条項には同社が「おしゃぶりが子供の歯やあごに与える影響の調査に努め、製品改良に向けて努力する」ことなどが盛り込まれた。和解金も支払われるとみられる。

2008年04月05日

急性アレルギー反応 新たな仕組みを発見

ショック死につながることもある急性アレルギー反応(アナフィラキシー)を起こす新たな仕組みを、東京医科歯科大と東大の研究グループが動物実験で発見した。米遺伝学専門誌「イムニティ」(電子版)に発表した。

 アナフィラキシーは、食物(ソバ、ピーナツなど)や生物毒(ハチなど)、薬物(ペニシリンなど)が原因で起こる全身性のアレルギー反応で、急激な血圧低下、呼吸困難を起こし死亡するケースもある。従来は、原因物質と免疫グロブリンE(IgE)という抗体が結合し、肥満細胞から分泌されるヒスタミンがアレルギー症状を起こすと考えられてきた。

 研究グループはマウス実験などで、IgEとは別の抗体のIgGもアナフィラキシーを起こすことを発見。原因物質と結びついたIgGは、血液中に微量に含まれる好塩基球を刺激し、ヒスタミンの1000倍以上の強い作用を持つ血小板活性化因子を放出させることを突き止めた。

2008年04月06日

名大、「歯槽骨」再生に成功-乳歯幹細胞を親犬に移植

名古屋大学大学院の上田実教授、同遺伝子・再生医療センターの
山田陽一助手らは、子犬から採取した乳歯の幹細胞を親犬に移植、
歯を支える「歯槽骨」を再生することに成功した。
マウスなどで同様の実験に成功していたが、大型動物での実験は初めて。
今後、人間での応用に向けて研究を重ねる。
13日から名古屋市で開かれた日本再生医療学会で紹介した。

研究チームは、まず生後2週間程度の子犬から乳歯を採取し、
中から乳歯幹細胞を取り出した。
同細胞は、骨髄から採取する間葉系幹細胞によく似た性質をしており、
骨や神経などへ分化する。これを培養し骨に近い状態まで分化させた後、
あらかじめ歯槽骨部分に穴が開けられていた親犬へと移植した。

4週間後には親犬の歯槽骨はほぼ再生しており、
8週間後には移植細胞と一体化したという。
拒絶反応も起きなかった。
将来的に人間での応用を計画しており、子供の乳歯幹細胞で
親を治療する手法を考えている。

名大、「歯槽骨」再生に成功-乳歯幹細胞を親犬に移植

名古屋大学大学院の上田実教授、同遺伝子・再生医療センターの
山田陽一助手らは、子犬から採取した乳歯の幹細胞を親犬に移植、
歯を支える「歯槽骨」を再生することに成功した。
マウスなどで同様の実験に成功していたが、大型動物での実験は初めて。
今後、人間での応用に向けて研究を重ねる。
13日から名古屋市で開かれた日本再生医療学会で紹介した。

研究チームは、まず生後2週間程度の子犬から乳歯を採取し、
中から乳歯幹細胞を取り出した。
同細胞は、骨髄から採取する間葉系幹細胞によく似た性質をしており、
骨や神経などへ分化する。これを培養し骨に近い状態まで分化させた後、
あらかじめ歯槽骨部分に穴が開けられていた親犬へと移植した。

4週間後には親犬の歯槽骨はほぼ再生しており、
8週間後には移植細胞と一体化したという。
拒絶反応も起きなかった。
将来的に人間での応用を計画しており、子供の乳歯幹細胞で
親を治療する手法を考えている。

2008年04月11日

『旧保険証や運転免許証でも負担1割』

厚生労働省は10日、4月にスタートした後期高齢者医療制度で、
75歳以上のお年寄りが3月まで使っていた旧保険証を
医療機関に持参した場合も、病院や診療所が窓口で
全額自己負担を求めないよう、全国に通知を出した。
新たな保険証が高齢者本人に届かないトラブルが相次いでいることへの対応。

国民健康保険や健康保険組合などの古い保険証でも、
従来通りに原則1割の窓口負担で受診できるよう徹底を図る。
新保険証が行き渡るまで続ける方針。

厚労省は、運転免許証や住民票、過去の受診時のカルテなど氏名と住所、
生年月日が確認できる書類であれば、同様に扱うとしている。

75歳以上の約1300万人は全員が1日から新制度に切り替わったが、
新たな保険証が手元にない人への医療機関の対応がまちまちとなっていた。
いったん医療費全額を請求するケースもあり、
高額な支払いに窮する高齢者が出ているとの指摘があった。

新たな保険証が手元に届かないのは、市区町村が「転送不要」の
配達記録郵便で送付したり、本人が届け出なく転居したため。
間違って捨てた人もいるとみられる。

厚労省は、送達されず自治体に戻ってきた件数を把握するため、
都道府県ごとの広域連合を通じ全国調査も始めた。

同省は、新たな保険証を受け取っていなかったり、
誤って捨ててしまったりした場合について、
「医療機関に掛かる際には基本的には古い保険証を持参し、
古い保険証を捨ててしまった場合には運転免許証などを提示してほしい」
などとしている。

2008年04月12日

『保険料額が大幅増も 後期高齢者医療制度』

4月から始まった75歳以上が対象の後期高齢者医療制度で、
都市部の低所得者層を中心に保険料額が大幅に増える人がいることが分かった。
制度の運営主体が市町村から都道府県単位に代わり、
市町村独自の軽減措置が受けられなくなるためだ。
保険料負担がゼロから年額1万円超や、5倍増のケースもある。

75歳以上の高齢者の約8割は、これまで市区町村の運営する
国民健康保険に加入してきた。
一部の自治体は税を投入して加入者の保険料負担を軽減したり、
低所得者や高齢者向けに減免したりしてきた。
新制度は都道府県単位の「広域連合」が運営主体となり、
こうした市区町村の軽減措置は対象外となる。
保険料額は近く社会保険庁から通知され、
一部の人を除き15日に年金から天引きされる。

約113万人の高齢者が加入する東京都の広域連合によると、
単身で厚生年金の平均受給額201万円の場合、
国保の保険料は23区で年額3万円程度だったが、
新制度では5万3800円と2倍近くに。
市町村部でもほとんどの所得層で保険料が1・2~1・3倍に上昇する。
公費投入が、新制度では3分の1近くに減るためだ。
それでも、他と比べれば公費の支援は手厚く、保険料は全国で最低水準だ。
一方、区部の高所得者層はこれまでより負担が減る。

名古屋市では、収入から公的年金控除(120万円)などを
引いた後の所得が一定以下の世帯は保険料を免除。
このほか、住民税が非課税の人は3割減額していた。
だが、新制度では、独自の減免制度は続けられなくなった。

全額免除だった年金収入153万円の単身者は、
今年度から1万2千円を支払う。
168万円の場合、4700円から2万3100円と約5倍に。
3割減額の対象者も含め、名古屋市の75歳以上の国保加入者
約15万人のうち8万人以上が影響を受ける。

大阪市でも「所得に応じて保険料を7割、5割、2割減額」という国の制度に加え、
「3割減額」という仕組みを設けているが、新制度への移行で
「3割減額」だった75歳以上世帯が、2割しか減額されない事態も生じている。


2008年04月15日

『若い女性の歯、退化進む かむ力弱く本数も減少』

「若い女性の歯のかみ合わせが悪くなり、上あごの歯の退化が進んでいる」。
鶴見大短大歯科衛生科(横浜市鶴見区)の学生の卒業論文で、
女子大生たちの歯のこんな実態が明らかになった。
指導した後藤仁敏教授は「柔らかい食物が主流になり、
上あごの咬(か)む力が弱くなっているのが主因。
幼児期によく咬む習慣をつけることが大事だ」と警告している。

3月卒業の6人が3年間の研究をまとめた。
20歳前後の級友女性40人を対象に歯型を採り、アンケートした。

40人の永久歯1129本を調べた結果、歯数は人類の基本の
32本(親知らずを含む)はわずか5人で、最少で24本。
平均28.2本は06年度より0.5本減少していた。
また、かみ合わせは正常は45%で、上あごが突き出している人が
35%で年々増加傾向。歯列不整は60%だった。

さらに「咬む力」については
(1)上顎側切歯の矮小化が27.5%で、咬む力の退化傾向が顕著
(2)一番奥の第3大臼歯(親知らず)だけでなく、その前の第2臼歯でも
  退化傾向が上あごで目立つ
ことが判明した。

05、06年度に続く歯に関する卒論の第3弾。
磯川さんは「先輩に続き、現代女性の歯の特徴を調べた。
正常と思っていた歯でも、退化や異常が多いと分かり、驚いた」と話す。

後藤教授は「歯に関心の高い学生たちでさえこの数字だから、
一般女性の退化傾向はさらに進んでいるだろう。
今年度も調査し、約160人の症例で学会に発表したい」と意欲を示す。


2008年04月26日

来年10月,大阪で国際規格のISO/TC(歯科)年次会議を開催

日本の歯科器材の優位性の確立を期待

歯科用器材の国際規格を協議しているISO/TC106 (歯科)年次会議(大阪)
:The 45th Meeting of ISO/TC 106,Dentistry,Osakaが
日本歯科医師会、日本歯科材料器械研究協議会の共催で
2009年10月5日(月)~10日(土)、大阪市北区中之島の大阪国際会議場
(グランキューブ大阪)で開かれる。

これまで充填修復材料、補綴材料(金属材料)、補綴材料(レジン、セラミックス)、

歯科用語、歯科用器具、歯科用器械、口腔衛生用品、インプラント
などについての国際規格を協議してきた。

我が国の歯科産業の競争力の強化とともに、国際規格に整合した
JISの作成が課題となっている。
特に再生医療技術開発分野では世界をリードしており、骨格機能を補填する
外科用インプラントでは、国際規格の方向性について日本は積極的に提案している。
しかし、医科分野に比べ歯科分野では欧米に押され気味とされ、
いかにJIS規格を国際規格に整合させるかが大きな課題である。

なお、これまで発行された約16,500のISO規格の中で、700を超える規格
および文書がヘルスケア関連のものとなっており、
規格の開発は下記のような分野に広がりを見せている。
 
 ・ ISO/TC48 実験用ガラス整理化学器具および関連器具
 ・ ISO/TC76 医療用輸血装置
 ・ ISO/TC84 医療用注射器および注射針
 ・ ISO/TC106 歯科
 ・ ISO/TC121 麻酔装置および人工呼吸器関連装置
 ・ ISO/TC150 外科用体内埋没材
 ・ ISO/TC157 避妊具
 ・ ISO/TC168 義肢および装具
 ・ ISO/TC170 外科用器具
 ・ ISO/TC173 障害者の補助製品
 ・ ISO/TC194 医用・歯科用材料おび機器の生物学的評価
 ・ ISO/TC198 ヘルスケア製品の減菌
 ・ ISO/TC210 医療用具の品質管理と関連する一般事項
 ・ ISO/TC212 臨床検査および体外診断検査システム
 ・ ISO/TC215 保健医療情報

加えて、ガイドラインなどは他のISO規格の中に取り込まれている。

2008年04月27日

アンチエイジングアワード2008授賞式

日本アンチエイジング歯科学会(会長:松尾通氏)は、4月19、20日の
第3回学術大会(大会長:市川信一氏、会場:日本歯科大学)に先がけ、
18日に六本木ORIBEホールにて「アンチエイジングアワード2008」授賞式
(協賛:株式会社ファンケル)を行った。

今年度の受賞者は女優の五大路子さんで、選考委員長の佐藤元彦氏によれば
1)歯科的に健康であること
2)心身共に美しく、健康的に年を重ねていること
3)広く国民に好感を持たれていること
が選考基準であり、アンチエイジング歯科の普及にふさわしい人が選ばれている。

会場には前年度の受賞者、辰巳琢郎さんも駆けつけ、お祝の言葉を述べた。

授賞式の後、市民フォーラムとして「ホワイトニングでハッピーエイジング」(椿智之氏)、
「表情筋トレーニングとアゲインストエイジング」(宝田恭子氏)の講演が行われ、
特別講演「ミシュランが東京へやってきた」(山本益博氏)の講演も行われた。

2008年04月28日

よい歯食育大賞に石川遼さんと福田沙紀さん


“歯の健康から食育が始まる” 内閣府特命担当大臣が盾を贈呈

よい歯食育推進委員会(NPO法人日本歯科食育推進機構として申請中)主催の
第2回よい歯食育大賞に石川遼さん(プロゴルファー)と福田沙紀さん(女優)
が選ばれ、4月19日、東京・港区赤坂のANAインターコンチネンタルホテル東京
ギャラクシーで授賞式が行われた。

ともに17歳での受賞であり、石川さんはツアーに参戦しているため
授賞式には欠席し、ビデオで受賞コメントを発表した。

はじめに、よい歯食育推進委員会の活動について江藤一洋委員長
(日本歯科医学会会長、東京医科歯科大学名誉教授)が説明し、
「日本歯科食育推進機構が母体となり、よい歯食育推進委員会はできた。
よく噛めば頭がよくなるし、体も健康になる。心も落ち着くようになる。
このようなことをもっと国民に知ってもらうため、活動をする予定である」
と述べた。

ついで、よい歯食育大賞特別審査員を紹介した。

2006年度内閣府は食育推進基本計画を策定し、国民が健康な心身を培い、
豊かな人間性を育み、健康的な社会を実現するとし、
内閣府特命担当の上川陽子大臣が、受賞者の福田さんに盾を贈呈した。

上川大臣は挨拶し、
「食育を担当する大臣として、心から敬意と感謝を申し上げたい。
心と体の健康を維持するためには毎日正しい食生活をすることが基本である。
国民の食に対する関心は高いが、不規則な生活や子どもたちは
1人で食事をしている孤食の問題がある。
また、栄養のバランスがくずれ、生活習慣病が増加している。
さらに食の安全に関わる問題も起きている。
自らしっかりと対処していくためには、食に対する理解が大切である。
仕事と生活の調和、ワークライフバランスを定め、国民運動を展開しているが
家族そろっての食事が期待される。
歯は食の大事な道具である。
歯は体と心の健康の一番大事なパートナーであり、歯の健康から食育が始まる
といっても過言ではないと思う。
内閣府では現場の声をいただいて食育に取り組んでいる。
豊かな味覚、歯、舌の役割、機能に焦点を当てている。
歯を大切にすることで、食に対する感謝の気持ちも生まれる。
白い歯とこぼれるような笑顔は、爽やかな印象と豊かな気持ちを
周囲にもたらしてくれる」と述べ、よい歯食育推進委員会の活動に期待した。

なお第1回の受賞者は、男性の部はぺ・ヨンジュンさん、
女性の部は上戸彩さんであった。

2008年04月29日

厚生労働省、「2006年度老人保健事業報告の概況

 厚生労働省は、「2006年度老人保健事業報告の概況」を公表した。老人保健事業とは、医療受給者証・健康手帳の交付、基本健康診査、機能訓練、訪問指導、がん検診等を指す。

 2006年度末現在の「医療受給者証の交付数」は約1323万3千人で、2006年度の「医療受給資格者以外の人への健康手帳交付数」は約139万4千人となっている。

 基本健康診査の受診者は約1308万7千人で、受診率は42.4%となっている。

 基本健康診査における受診者は「男」約456万1千人、「女」約852万6千人となっており、「女」は「男」の約1.9倍となっている。性・年齢階級別に指導区分「要医療」の構成割合をみると、「男」は「50~59歳」から50%を超え、「女」は「65~69歳」から50%を超えており、「男」「女」とも「75歳以上」で60%を超えている。

 歯周疾患検診受診者は約18万6千人で、骨粗鬆症検診受診者は約29万5千人となっている。指導区分の割合をみると、「要精検者」は「歯周疾患検診」で77.5%となっており、いずれの年齢でも70%を超えている。「骨粗鬆症検診」は13.0%で年齢とともに増加となっている。市区町村における検診実施率は、「歯周疾患検診」52.5%、「骨粗鬆症検診」63.9%となっている。

 集団健康教育の実施状況は、開催回数約19万5千回、参加延人員約418万1千人となっている

 健康相談の実施状況は、開催回数約10万1千回、被指導延人員は約99万4千人となっている。

 機能訓練実施施設数は1,232か所、被指導延人員は約19万1千人となっている。

 被訪問指導実人員は約33万4千人となっている。

 がん検診の受診率は、「胃がん」12.1%、「肺がん」22.4%、「大腸がん」18.6%、「子宮がん」18.6%、「乳がん」12.9%となっている。「がんであった人のがん検診受診者に対する割合」は、「乳がん」0.28%、「大腸がん」0.17%となっている。

 市区町村のがん検診受診率の分布をみると、「肺がん」は受診率の高い市区町村が多く、いっぽう、「胃がん」は低い市区町村が多かった。


2008年04月30日

唇閉じて 歯はかまない

今の歯科医療は生物学的アプローチが全盛である。つまり歯科における二大疾患であるむし歯と歯周病は、いずれも口の中にいる細菌が関係し、その細菌を駆除、あるいはコントロールできれば、すべて解決すると考えられている。だから、口の中の細菌の固まりであるプラーク(歯垢(しこう))を除去する、プラークコントロールが重要であるとされている。歯磨き、歯間ブラシ、フロスを使用して徹底的に口の中をきれいにしなさいと、私自身もこの欄で幾度となく解説してきた。

 もちろん、それは間違いではないし、今でも二大疾患の予防の一番の選択肢である。この生物学的アプローチは、歯科治療が長年行ってきた機械的アプローチへの反省であり、反動でもある。むし歯は削って詰めれば治ると信じられていたし、歯が抜けても正確に削って、精密なブリッジを入れれば、元のように復元すると、歯科医も患者さんも信じていた時代への反動である。

 ところが、長年患者さんを拝見していると、どうもプラークコントロールだけでは解決しないいくつかの症状があることに気がついた。プラーク一つないきれいな口なのに、むし歯のように冷たいものや、熱いものにしみる症状を呈していたり、まるで歯周病のように歯がぐらついていたりするのである。

 こういう症状を呈する患者さんの多くが、働き盛りのサラリーマンであったり、受験を控えた子供を持つ主婦であったりする。こうなれば、心因性ストレスを含めたストレスの影響が大きいことは、容易に想像できた。ストレスにより知らず知らずに歯を食いしばり、さらには夜間睡眠中の歯軋(ぎし)りへと発展していく。その揚げ句、歯を守る大切なエナメル質が欠けたり、ひびが入ったりして、下部の象牙質に影響を及ぼして知覚過敏を呈する。歯が丈夫だと、歯を支えている歯槽骨(しそうこつ)を壊して、細菌が原因ではない歯周病をおこす。

 日本には古くから、歯を食いしばって頑張りますなんて言葉があるが、歯は食事で咀嚼(そしゃく)するとき以外は噛(か)んではいけないのである。爪(つめ)をかじるのも、鉛筆をかじるのももちろんいけない。歯でビンの栓を抜くなんて冗談でもやってはいけない。噛みしめる癖のある人たちに、歯科医の中では知る人ぞ知るおまじないがある。「唇閉じて、歯は噛まない」。

2008年05月31日

「歯の数減ると…医療費アップ」 4本以下 20本以上の1.6倍

歯の数が少ない高齢者は、歯科以外の医療費が高いことが、
北海道国民健康保険団体連合会の調査で分かった。
歯と全身の健康の関係を、数字で裏付ける結果となった。

同連合会の調査は、満70歳以上の国民健康保険加入者で、
昨年五月に歯科を受診した患者が対象。
患者の歯科以外の同月分レセプト10万3418件を分析した。

それによると、20本以上4本以下では3万5930円と約1.6倍も高かった。

疾患別では、高血圧などの循環器系が28・8%で最も多く、
次いで関節障害などの筋骨格系13・2%。

がんや糖尿病、脳血管障害など生活習慣病に限っても、
歯が20本以上の2万7730円に対し、4本以下では
約1.5倍の4万2460円だった。

また自分の歯が抜けたあと、入れ歯など人工物で治療を済ませている人だと、
2万7120円。治療していないと3万290円になり、
治療を済ませている人の医療費が少なかった。

調査結果について、分析を担当した北大病院歯科治療センターの
兼平孝講師は「これほどの差があるとは意外。歯が多く残っていると
食べることに意欲的になるだけでなく、食べ物をしっかりかみ
唾液とよく混ぜ合わせることができる。消化管で栄養が吸収されやすくなるので、
全身の健康状態がよくなるのではないか」とみている。

「歯の磨きグセを矯正、正しい磨き方をナビする電動歯ブラシ」

P&Gは、正しい磨き方をナビゲートしてくれる電動歯ブラシ
「ブラウン オーラルBデンタプライドスマートガイド」を
2008年5月中旬に発売する。
付属の「液晶ナビ」が歯ブラシとワイヤレス通信して、
正しい磨き方や時間を指示する。
価格はオープンで、予想実売価格は1万9800円前後。

口の中を4分割して均等に磨くよう指示する「次ここサイン」、
歯や歯ぐきに過度の圧力がかかると上下振動をストップして
アラームを点灯する「圧力センサー」、
あとどれくらい磨けばよいかをカウント表示する「2分間タイマー」
の各機能を搭載。
押し付け過ぎ、磨く場所の偏り、短時間ブラッシングの
“3大磨きグセ”を矯正できるという。

歯ブラシには、たたいてかき出す上下振動と左右反転運動を組み合わせた
「3Dパルスアクション」を採用。4種類のブラッシングモードを備える。
充電式で電池残量を確認できる。
またブラシ内蔵のスマートチップに使用回数を記録し、交換時期も表示する。

ブラッシング用「プラークワイパー付きフロスアクションブラシ」、
ポリッシュ用「ステインケアブラシ」、
舌こけ取り用「舌フレッシュナー」各1本、
トラベルケースなどが付属する。
液晶ナビは普段は時計になる。

「キシリトールガムが宇宙へ」

ロッテのボトルガム「キシリトールネオ〈ライムミント〉ファミリーボトル」が、
6月1日に打ち上げられる日本人宇宙飛行士星出彰彦氏も搭乗する
スペースシャトル「ディスカバリー号」に乗って宇宙に旅立つ。

国際宇宙ステーション日本実験棟「きぼう」を企業などが有償で利用できる、
宇宙航空研究開発機構(JAXA)の「有償利用テーマ」に、
民間企業の商品第1号として、キシリトールガムが採用された。

「地上でも宇宙でも大切な歯の健康」のPRが目的で、
きぼう内で動画と静止画を撮影する予定だ。
同社は今後、キシリトールガムが宇宙生活での咀嚼(そしゃく)力の維持や
歯磨きの代用に利用できるか、などといった研究を進める。

なお、ディスカバリーが打ち上げられる6月1日は、
日本チューインガム協会が制定している「チューインガムの日」。
平安時代の頃から、元日と6月1日は「歯固めの日」と呼ばれ、
硬いお餅を食べながら、みんなが健やかに暮らせるように
家族の長寿と健康を祈る習慣があった事にちなんでいる。

『「歯が痛い!」260メートルオーバーラン』

29日午後6時5分ごろ、鹿児島県加治木町新生町のJR日豊線錦江駅で、
鹿児島中央発国分行きの上り普通列車(4両編成)がホームの先端から
約260メートルも過ぎた線路上で停車した。
列車は所定の位置まで戻った後、乗客約280人のうち25人を降ろし、
約21分遅れで発車した。けが人はなかった。

JR九州鹿児島支社によると、運転士(48)は
「歯が痛くて、明日、歯医者さんに行かないと・・・・・・」
と治療のことで頭がいっぱいになり、
ブレーキをかけるタイミングが大幅に遅れたという。

2008年06月17日

「歯周病、がんのリスクが高まる可能性」

歯周病によりがんのリスクが高まる可能性がある
との研究結果が27日明らかになった。
インペリアル・カレッジ・ロンドンのドミニク・ミショー博士らが
専門誌に発表した。

歯周病歴のある男性医療専門家を対象にした長期研究で、
がんを患う可能性が全体的に14%高いことが判明した。
論文では「喫煙その他のリスク要因を考慮した上でも、
歯周病は肺や腎臓、すい臓、血液のがんのリスク増大と
大きな関連性があった」としている。

これまでの研究では、歯周病で心臓病や糖尿病の発生リスクが
高まる可能性が示されていた。

「『めざせ! 元気なお口 ! 元気なカラダ!』をテーマに学童歯みがき大会 」

「めざせ! 元気なお口 ! 元気なカラダ!」をテーマに、
“第65回学童歯みがき大会”が6月4日、東京・両国の国技館で開かれた。
約1,100名の児童と約1,000名の歯科衛生士専門学校の学生が参加した。

児童1人ひとりが歯科衛生士専門学校の生徒とマンツーマンとなり、
歯と口の健康の大切さを学んだ。
また、在校参加の児童に対しては、インターネットで会場の模様を同時配信した。

最初に東京都学校保健会の櫻井善忠副会長が挨拶し、
「今回は日本相撲協会の協力もいただき、アトラクションで
大相撲歯みがき大会場所で大山親方はじめ力士の方と遊んでいただく。
東京都では子どもの生活習慣確立プロジェクトを展開している。
スローガンは早寝、早起き、朝ご飯、運動である。
朝ご飯のあとは歯みがき習慣であるので、みなさん覚えておいてほしい」
と述べた。

このあと、参加校代表が歯と口の健康に関する標語を掲げた
プラカードを手に入場行進し、壇上に勢ぞろいし参加校名が紹介された。

歯の衛生講話では、生活のリズムの大切さや朝ご飯と脳の関係、
よく噛むと栄養になる、おやつは1日1回にする、食後は必ず歯をみがくこと
などの話があった。
歯の正しいみがき方や自分自身の課題を紙に書き、その解決方や
課題に取組む意味、姿勢などについて学んだ。

アトラクショ大相撲歯みがき大会場所では、大山親方が相撲の基本や
実際の相撲取組みを力士たちに実演させて解説した。
児童4人対力士の相撲などもあり会場は児童たちの喜びで盛り上がった。
最後に歯みがき宣言を地元の墨田区立外出小学校の代表児童が行った。

2008年06月23日

小学生が気にするもの 「むし歯」より「歯並び」

「小学生が自分の歯や口で最も気にしているのは
むし歯や歯周病ではなく、歯並び」
ライオン(東京都墨田区、藤重慶社長)らが行ったアンケート調査で分かった。

調査は同社とライオン歯科衛生研究所(高橋達直理事長)が、
4日に東京・両国で行われた「学童歯みがき大会」に参加した
小学生1118人に行ったもの。

歯の健康に自信があるかとの問いでは「ある」24%、「ない」20%、
「どちらでもない」56%だった。

自分の歯や口で気にしている点は「歯並び」が44%で最も多く、
次いで「むし歯」30%、「歯の汚れ」28%、「歯の色」27%など
審美的要素が上位を占めた。
一方、「歯ぐきの色」「歯ぐきの病気」「歯ぐきの形」など
歯周病にかかわる項目はそれぞれ7%、6%、4%と低かった。

歯みがきの習慣については朝食後に「毎日磨く」と答えた割合は
男子60%、女子70%。
夕食後・就寝前に「毎日磨く」と答えた割合も男子79%、
女子85%と女子の方が多かった。

また、一日の生活行動については「朝は決まった時間に毎日起きる」
が45%、「朝は自分で毎日起きる」が44%、
「朝食を毎日食べる」は91%だった。

2008年07月05日

歯科医の全身麻酔「歯科医療範囲内で可能」-大久保日歯会長が回答

経済財政諮問会議の民間議員が歯科医らによる医科麻酔の実施を提案した。
これに対し日本医師会が反対の見解を示したことについて、
日本歯科医師会の大久保満男会長は、歯科医業の範囲内であれば
歯科医の全身麻酔は認められているとし
「麻酔医不足ならば、医科の中で対策を取るべき」
との考えを示した。

「E-ライン」釈由美子さん受賞

歯並びがよく、横顔の美しい日本女性に贈られる2008年度
「E─ライン・ビューティフル大賞」に女優の釈由美子さんが選ばれた。
日本成人矯正歯科学会(佐藤元彦理事長)が成人矯正治療を
広くアピールする広報活動の一環として毎年行っているもの。

2008年07月06日

塩素検査薬:歯垢チェック薬と間違え児童に

岐阜県美濃加茂市山之上町の市立山之上小学校で5日、
女性養護教諭(55)が塩素検査薬を歯垢(しこう)チェック薬と間違えて
4年生29人に渡すミスがあった。
児童たちはいったん薬を口に含んだが、教諭が間違いに気づいて
すぐに吐き出させ、健康被害は確認されていない。
同校は5日夜、保護者を学校に集めて謝罪した。

二つの薬はいずれも錠剤で、保健室の薬剤棚の同じ段に並べて置かれていた。
歯垢チェック薬は直径9ミリでピンク色、塩素検査薬は直径6.5ミリで白色だが、
両方とも銀色のシートに入っている。
養護教諭は取り違えないよう塩素検査薬を入れた袋に黄色い紙を張っていたが、
この紙が袋の下に隠れていたため間違えたと説明しているという。

塩素検査薬は水道水の残留塩素を調べる薬でほぼ中性。
飲み込んだ場合は気持ち悪くなる可能性はあるが、
重大な健康被害は起きないという。

校長は「管理責任も含めて反省したい」と謝罪している。

2008年07月07日

国内最古級の哺乳類化石 約1億4千万年前のあご発見

兵庫県立人と自然の博物館(同県三田市)は12日、
同県篠山(ささやま)市と丹波市にまたがる白亜紀初頭の
「篠山層群」下部層(約1億3900万~1億3600万年前)の地層から、
国内最古級の哺乳(ほにゅう)類の右下あごの化石が見つかったと発表した。
体長は約十数センチで、外見は体毛に覆われたネズミに近い姿とみている。
哺乳類の進化の起源を解明する貴重な手がかりになるという。

同館によると、97年に石川県白峰村(現白山市)で、
同じ白亜紀初頭の地層で見つかった哺乳類の化石が最古とされていたが、
今回の化石はほぼ同時期かそれより900万年ほど古い可能性がある。
大臼歯のかみ合わせの形状に現在の哺乳類と共通する特徴があり、
現哺乳類の祖先に近い種類とみられる。

地元の地学愛好家が07年10月に篠山市内の私有地で
別の脊椎(せきつい)動物の化石を発見し、同館が周辺を調査していた。

化石は下あごの右部分(長さ約2.5センチ、幅約1センチ)で、下あごの骨と
犬歯、小臼歯、大臼歯など8本の歯がほぼ完全な状態で出土した。
歯の形状から植物か虫を食べていたとみられる。
あごの化石に残る歯の根が哺乳類の特徴の二股になっていた。
中国遼寧省で02年に発見された哺乳類共通の祖先とされる
約1億2500万年前の真獣類「エオマイア・スカンソリア」の化石と似ており、
同館は「真獣類へ進化する以前の哺乳類の姿を探る貴重な資料になる」
としている。

篠山層群と同じ白亜紀初頭の哺乳類の化石は、
イギリスやポルトガルなど11カ所からしか見つかっていない。
世界最古の哺乳類化石は米テキサス州で出土した
アデロバシレウス類の頭の骨の破片で、
約2億2500万年前のものと推定されている。

篠山層群では06年夏以降、国内最大級の体長十数メートルの
植物食恐竜「丹波竜」の頭や腰、尾などの化石が見つかっている。

2008年07月08日

罹患率上昇でも患者不足-中国の歯科医院

現在、中国の中高年が虫歯にかかる割合は上昇しているものの、
97%は早期治療を受けるに至っていない。
また学齢前児童と小学生の虫歯になる割合が減少傾向にある。
このため、中国の歯科医院は経済難に直面している。
中国政府衛生部は今年の「虫歯予防日」のテーマを、
「心がけよう、中高年者の口の中の健康」に決定したという。

口腔の疾病は、とくに中国の中高年者にとっては、
健康を脅かす重大問題となっている。
経済の発展に伴い、国民の生活レベルが日増しに高まるにつれて、
口腔衛生の問題はますます深刻化している。
関係調査の結果、中国の中・高年が虫歯をかかる割合は、
それぞれ88.1%と98.4%。口腔疾病にかかると、
咀嚼能力が衰えるだけでなく、糖尿病・心臓血管病・関節病等の
合併症を引き起こすなど、健康に影響を与える。

中高年が口腔に問題を抱える主な原因は、衛生に関する知識や
衛生習慣・観念の欠乏、健康に関する意識不足など。
虫歯はとくに歯の付け根の部分がひどい状態になった場合、
ほとんど治療の効果が期待できない。
また、高齢者が歯を失う主因は歯周病となっている。
そのほか、口腔癌の発生率も上昇しているという。

2008年07月09日

大阪府の夜間救急歯科診療所 全国唯一 増築、再オープン

大阪府歯科医師会の「夜間救急歯科診療所」が先月1日に開設4年を迎え、
増築して再オープンした。
歯科医師会が夜間救急に対応する診療所は全国唯一で、
患者は4年間で約2万5000人に達した。

診療所は年中無休。
毎日午後9時~翌午前3時まで2~3人の歯科医師が診療する。
6人の常勤医に加え、府内56カ所の歯科医師会支部が
日替わりでスタッフを送る。

広さは従来、320平方メートルだったが、増築で580平方メートルになった。
診療用のチェアは2台から6台に増え、待合室も広くなった。

患者の大半は、急に虫歯が痛くなった人。
歯が折れたなど外傷患者も4年間で2000人を超えた。
「昼間に抜歯を受けたが夜になって大量に血が出た」と訪れる人も少なくない。
心筋こうそくの再発予防などで、血が固まりにくくなる薬を常用している人が増え、
その影響で出血するという。

常勤医の1人、橋本武・歯科医師会副会長は
「困った人を助けるのが歯科医師会の使命。この診療所をずっと続けたい」
と話している。

2008年07月11日

サンスター、米糖尿病センターと共同で教育プログラムを実施

サンスターと米国のジョスリン糖尿病センターは、主に歯科医と医師
および栄養管理士を対象に、糖尿病と栄養の関連性および糖尿病と歯周病
などの口腔内の疾患の関連性を研究する教育プログラムの実施契約を
今年4月に締結した。

教育プログラムは、「肥満・糖尿病と栄養」「糖尿病と口腔ケア」の
2つをテーマに実施する。
実施時期と開催場所については、08年11月にシカゴ、09年1月に大阪、
09年3月にロサンゼルス、09年4月に東京、09年5月にニューヨークを
予定している。

同社は、オーラルケア事業の領域にとどまらず「お口の健康と全身の健康」
を考える「Mouth&Body」へと事業領域を拡大し、新しい付加価値を持った
商品の開発と、お口の健康と全身の健康に関する情報発信に取り組んでいる。
今後も歯科と歯科の連携を支援する活動に取り組む。

2008年08月01日

「歯の銀行」広島大で稼動 一度抜いても冷凍保存、自分に移植

親知らずの治療や歯列矯正で抜いた歯を凍結保存し、自分の将来の
治療用にする「歯の銀行」が広島大学病院で稼働している。
保存していた歯を移植すれば、入れ歯やインプラントと違い、
高い確率でかみ応えを味わえるのが最大の特長という。
各地の歯科医院と協力し、抜歯や移植が患者の地元でできる態勢も整ってきた。

▼鍵は歯根膜
このシステムは同大学発のベンチャー企業「スリーブラケッツ」
の事業として2004年に始まった。
ことし6月末時点で約1600本の歯を預かり、
持ち主に移植された歯は約100本という。
移植できるのは本人の歯に限られる。

1度抜いた歯を移植しても、かみ応えが戻るのはなぜか。
鍵を握るのは歯の周囲に存在する「歯根膜」という組織だ。

「歯根膜には血管や神経がたくさんあり、歯の感覚や刺激を
脳に伝えるセンサーの役割を果たしている。
ほかにも、歯と、その外側の歯槽(しそう)骨との間の
“クッション”などさまざまな機能がある。
自分の歯を移植する意味は、歯根膜があるからだとも言える」。
こう話すのは、同社取締役の河田俊嗣広島大病院講師。

抜いた歯を必要な部分に移す治療に「即時自家歯牙移植」
と呼ばれるものがあり、一部の歯では健康保険も使える。
だがこの場合は抜いた直後の移植が必要。
「歯根膜は乾燥すると多くが死滅してしまう」と河田講師。
歯の銀行は、歯根膜の機能を損なわずに長期保存できる技術を確立した。

▼細胞膜の破壊防ぐ
歯を保存する仕組みはこうだ。
申し込みをすると、同社は居住地などを考慮して
全国約150カ所の協力歯科を紹介。
診察や血液検査などで保存・移植が可能かを判断したうえで抜歯する。
糖尿病や肝臓、血液の病気、重い歯周病などの人は
利用できない場合があるという。

使える歯は、比較的状態の良い親知らずか、小臼歯(きゅうし)で、
乳歯や過去に抜いた歯は対象外。
親知らずは奥歯に、小臼歯は下の前歯以外なら移植できる。

抜歯した歯はすぐに特殊な保存液に入れ、低温状態で広島大病院に搬送。
同大がメーカーと共同開発した装置で、約40分かけてマイナス30度まで冷やす。
「微弱な磁場のもとで凍結することで、細胞内の水分子が結晶化して
細胞膜を破壊するのが防げる」(河田講師)という。

長期保存の温度はマイナス150度前後。
期間は保険などの関係で最長20年だが、
それ以上も相談に応じることにしている。

▼90%で再生
利用者が虫歯などの病気や事故で歯を失った場合、
保存していた歯が移植担当の歯科医に送られ移植が行われる。
その後、CT検査などで歯や歯根膜を確認する。
これまでの約100本で歯根膜が再生されたのは約90%だという。

「抜歯時の歯根膜損傷はある程度避けられないが、損傷が大きいと
歯と歯槽骨が癒着し、長い間に歯の根の部分が短くなるなどする。
10年以内に歯が抜けることは通常ないが、この点は理解した上で
利用してほしい」と河田講師。

抜歯や移植は協力歯科以外に広島大病院でも可能。
システム利用に医療保険は使えず、歯の検査や保存、輸送で
歯1本あたり広島県外の場合で約13万円、県内で約10万円。
このほかに血液検査や抜歯、移植の費用が必要という。
協力歯科医などは同社のホームページ( http://www.teethbank.jp/ )で。

「歯の銀行」広島大で稼動 一度抜いても冷凍保存、自分に移植

親知らずの治療や歯列矯正で抜いた歯を凍結保存し、自分の将来の
治療用にする「歯の銀行」が広島大学病院で稼働している。
保存していた歯を移植すれば、入れ歯やインプラントと違い、
高い確率でかみ応えを味わえるのが最大の特長という。
各地の歯科医院と協力し、抜歯や移植が患者の地元でできる態勢も整ってきた。

▼鍵は歯根膜
このシステムは同大学発のベンチャー企業「スリーブラケッツ」
の事業として2004年に始まった。
ことし6月末時点で約1600本の歯を預かり、
持ち主に移植された歯は約100本という。
移植できるのは本人の歯に限られる。

1度抜いた歯を移植しても、かみ応えが戻るのはなぜか。
鍵を握るのは歯の周囲に存在する「歯根膜」という組織だ。

「歯根膜には血管や神経がたくさんあり、歯の感覚や刺激を
脳に伝えるセンサーの役割を果たしている。
ほかにも、歯と、その外側の歯槽(しそう)骨との間の
“クッション”などさまざまな機能がある。
自分の歯を移植する意味は、歯根膜があるからだとも言える」。
こう話すのは、同社取締役の河田俊嗣広島大病院講師。

抜いた歯を必要な部分に移す治療に「即時自家歯牙移植」
と呼ばれるものがあり、一部の歯では健康保険も使える。
だがこの場合は抜いた直後の移植が必要。
「歯根膜は乾燥すると多くが死滅してしまう」と河田講師。
歯の銀行は、歯根膜の機能を損なわずに長期保存できる技術を確立した。

▼細胞膜の破壊防ぐ
歯を保存する仕組みはこうだ。
申し込みをすると、同社は居住地などを考慮して
全国約150カ所の協力歯科を紹介。
診察や血液検査などで保存・移植が可能かを判断したうえで抜歯する。
糖尿病や肝臓、血液の病気、重い歯周病などの人は
利用できない場合があるという。

使える歯は、比較的状態の良い親知らずか、小臼歯(きゅうし)で、
乳歯や過去に抜いた歯は対象外。
親知らずは奥歯に、小臼歯は下の前歯以外なら移植できる。

抜歯した歯はすぐに特殊な保存液に入れ、低温状態で広島大病院に搬送。
同大がメーカーと共同開発した装置で、約40分かけてマイナス30度まで冷やす。
「微弱な磁場のもとで凍結することで、細胞内の水分子が結晶化して
細胞膜を破壊するのが防げる」(河田講師)という。

長期保存の温度はマイナス150度前後。
期間は保険などの関係で最長20年だが、
それ以上も相談に応じることにしている。

▼90%で再生
利用者が虫歯などの病気や事故で歯を失った場合、
保存していた歯が移植担当の歯科医に送られ移植が行われる。
その後、CT検査などで歯や歯根膜を確認する。
これまでの約100本で歯根膜が再生されたのは約90%だという。

「抜歯時の歯根膜損傷はある程度避けられないが、損傷が大きいと
歯と歯槽骨が癒着し、長い間に歯の根の部分が短くなるなどする。
10年以内に歯が抜けることは通常ないが、この点は理解した上で
利用してほしい」と河田講師。

抜歯や移植は協力歯科以外に広島大病院でも可能。
システム利用に医療保険は使えず、歯の検査や保存、輸送で
歯1本あたり広島県外の場合で約13万円、県内で約10万円。
このほかに血液検査や抜歯、移植の費用が必要という。
協力歯科医などは同社のホームページ( http://www.teethbank.jp/ )で。


「歯の銀行」広島大で稼動 一度抜いても冷凍保存、自分に移植

親知らずの治療や歯列矯正で抜いた歯を凍結保存し、自分の将来の
治療用にする「歯の銀行」が広島大学病院で稼働している。
保存していた歯を移植すれば、入れ歯やインプラントと違い、
高い確率でかみ応えを味わえるのが最大の特長という。
各地の歯科医院と協力し、抜歯や移植が患者の地元でできる態勢も整ってきた。

▼鍵は歯根膜
このシステムは同大学発のベンチャー企業「スリーブラケッツ」
の事業として2004年に始まった。
ことし6月末時点で約1600本の歯を預かり、
持ち主に移植された歯は約100本という。
移植できるのは本人の歯に限られる。

1度抜いた歯を移植しても、かみ応えが戻るのはなぜか。
鍵を握るのは歯の周囲に存在する「歯根膜」という組織だ。

「歯根膜には血管や神経がたくさんあり、歯の感覚や刺激を
脳に伝えるセンサーの役割を果たしている。
ほかにも、歯と、その外側の歯槽(しそう)骨との間の
“クッション”などさまざまな機能がある。
自分の歯を移植する意味は、歯根膜があるからだとも言える」。
こう話すのは、同社取締役の河田俊嗣広島大病院講師。

抜いた歯を必要な部分に移す治療に「即時自家歯牙移植」
と呼ばれるものがあり、一部の歯では健康保険も使える。
だがこの場合は抜いた直後の移植が必要。
「歯根膜は乾燥すると多くが死滅してしまう」と河田講師。
歯の銀行は、歯根膜の機能を損なわずに長期保存できる技術を確立した。

▼細胞膜の破壊防ぐ
歯を保存する仕組みはこうだ。
申し込みをすると、同社は居住地などを考慮して
全国約150カ所の協力歯科を紹介。
診察や血液検査などで保存・移植が可能かを判断したうえで抜歯する。
糖尿病や肝臓、血液の病気、重い歯周病などの人は
利用できない場合があるという。

使える歯は、比較的状態の良い親知らずか、小臼歯(きゅうし)で、
乳歯や過去に抜いた歯は対象外。
親知らずは奥歯に、小臼歯は下の前歯以外なら移植できる。

抜歯した歯はすぐに特殊な保存液に入れ、低温状態で広島大病院に搬送。
同大がメーカーと共同開発した装置で、約40分かけてマイナス30度まで冷やす。
「微弱な磁場のもとで凍結することで、細胞内の水分子が結晶化して
細胞膜を破壊するのが防げる」(河田講師)という。

長期保存の温度はマイナス150度前後。
期間は保険などの関係で最長20年だが、
それ以上も相談に応じることにしている。

▼90%で再生
利用者が虫歯などの病気や事故で歯を失った場合、
保存していた歯が移植担当の歯科医に送られ移植が行われる。
その後、CT検査などで歯や歯根膜を確認する。
これまでの約100本で歯根膜が再生されたのは約90%だという。

「抜歯時の歯根膜損傷はある程度避けられないが、損傷が大きいと
歯と歯槽骨が癒着し、長い間に歯の根の部分が短くなるなどする。
10年以内に歯が抜けることは通常ないが、この点は理解した上で
利用してほしい」と河田講師。

抜歯や移植は協力歯科以外に広島大病院でも可能。
システム利用に医療保険は使えず、歯の検査や保存、輸送で
歯1本あたり広島県外の場合で約13万円、県内で約10万円。
このほかに血液検査や抜歯、移植の費用が必要という。
協力歯科医などは同社のホームページ( http://www.teethbank.jp/ )で。


口とカラダをテーマに口腔健保シンポジウム開催

世界口腔保健学術大会を記念し、市民への情報発信をする
第14回「口腔保健シンポジウム」が5日、
東京・有楽町のよみうりホールで開かれた。
同大会での東京宣言に則って日本歯科医師会が毎年開催するもので、
今回は8020運動の20周年記念も兼ね、
「もう始まっている、健康長寿への新たな挑戦-最新の研究が明らかにした、
お口とカラグの密接な関係」がテーマ。

シンポジウムでは、日歯の大久保満男会長があいさつで、
8020運動が始まった平成元年を振り返り、
「当時は8005ほどだったが、現在では80歳の残存歯は
平均10~15本となっている」と運動の成果を強調した。
その上で「8020の言葉自体は浸透しつつあるが、
まだ本当の意味が伝わっていない面がある」とし、
「ゴールだけでなく、年齢ごとのきめ細かい目標作りや、
歯を失った人が噛める義歯で健康を保てるよう運動を
更に推進していきたい」と述べた。

基調講演では、東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科教授の
和泉雄一氏が「8020運動20周年を迎えて-医療連携を中心とした
歯科医療最前線」で話した。

和泉氏は、同運動が始まってからの変遷、国における歯科保健の位置づけ
などを説明しながら、歯周病が及ぼす健康被害を示した。
「歯周病の予防・治療・管理が、口腔内だけでなく、全身への
ヘルスプロモーションに貢献するという認識を持つことが重要」と訴えた。

2009年01月25日

餅などによる窒息時の対処法、日歯が発表

毎年、正月に餅などで窒息死する人や
蒟蒻ゼリーによる窒息事故が起きている。
こうしたことを踏まえ日本歯科医師会(大久保満男会長)は
「窒息時の対処法」を発表した。
18日の会見で発表したもの。

対処法はA4サイズの用紙1枚に、乳幼児、小児・成人の
窒息した際の対処手順などが記載されている。
また、窒息状態にならないよう、食べる際は、
一口の量を無理なく食べられる量にすることや、
いつも以上に多く噛むことなど注意を呼びかけたものになっている。

対処法の用紙は会員に配布する他、
日歯のホームページに掲載する。
また、関係団体にも送ることを検討している。

http://www.jda.or.jp/about/text/chissoku.pdf

歯周病シンポに400人 糖尿病との関連などテーマに

歯周病と糖尿病の予防を目指す「なくそう減らそう歯周病」シンポジウム
(日本歯科医師会、毎日新聞社共催)が13日、
東京都渋谷区の津田ホールで開かれた。

歯周病と糖尿病は関連が深いことが分かってきた。
清野裕・日本糖尿病協会理事長と野口俊英・愛知学院大歯学部長が
講演した後、大久保満男・日本歯科医師会会長を交えて
「歯のケアから考える健康維持」をテーマに討論。
会場には約400人が集まり、熱心に聴き入っていた。

シンポジウムの詳報は09年1月中旬の毎日新聞に掲載される。

山田養蜂場など、ハチミツの歯石予防効果確認

山田養蜂場は、福岡医療短期大学の日高三郎教授と共同で、
ハチミツに歯石予防効果があることを業界で初めて確認した。
ハチミツは歯周病や口腔潰瘍などで抗ウイルス作用があることは
知られていたが、歯石予防効果についてはこれまで報告がなかった。
ハチミツが抗石灰化作用を有することが明らかとなり、
ハミガキや洗口剤に配合する抗歯石剤としての可能性が示された。
この成果は歯周病研究の学会誌である
「Journal of Periodontal Research」の8月号に掲載された。

試験では、日高教授が独自に考案したpH低落法を用い、
世界各国のハチミツの歯石予防効果について検討した。
pH低落法とは、歯石が形成または抑制される反応に近い状態を
試験管内で再現し、その歯石形成抑制の程度を、
歯石を構成するリン酸カルシウム形成(とくにハイドロキシアパタイト)速度を
カルシウム消費量で数値化する方法。比較対照として
代表的な抗歯石剤であるエチドロン酸を用いた。

試験したハチミツのうち、10種類
(甘露、ローズマリー、ペーターソンカース、ユーカリ、ラズベリー、
ベニバナ、ペパーミント、コーヒー、レンゲ、百花)
のハチミツでHAPの形成を遅らせる傾向が見られた。
その程度は、抗歯石剤として歯みがきに使用されている
エチドロン酸と同等の歯石予防効果を持ち、
それらハチミツはハミガキやマウスウオッシュの素材となる
可能性が示された。
また、ハチミツに含まれる糖の影響を確認したところ、
無定形リン酸カルシウムやHAPの形成にまったく影響がみられなかった。

さらに、ハチミツの色と歯石形成抑制力に相関関係が示唆された。
黄味を帯びて透明なハチミツはHAP形成反応に対する抑制力が弱く、
濃い黄色のハチミツは中間程度、暗色や褐色のハチミツは
強いという傾向を示した。
ハチミツの着色物質にフラボノイドが含まれていることから、
フラボノイドが抑制力の主要な原因物質のひとつだと考えられた。

また、ハチミツがHAP形成を抑制するメカニズムは、
ハチミツ成分中の有機酸がカルシウムイオンを取り込み、
リン酸カルシウムの形成を抑制することによることが予測された。

東北大学、高い骨再生促進作用を持つ人工合成骨補填材の開発に成功

東北大学大学院歯学研究科の鈴木治教授(顎口腔機能創建学分野)は、
同大学大学院医学系研究科井樋栄二教授(整形外科学分野)、
同大学院医学系研究科博士課程4年宮武尚央らと共同で、
高い骨再生促進作用を有する人工合成の骨補填材、
「低結晶性リン酸オクタカルシウム」の開発に成功した。
骨の腫瘍摘出後における骨欠損等、骨の移植が必要とされる患者への
適用が期待される。
本研究成果は、英国科学雑誌「Biomaterials(バイオマテリアルズ)」の

オンライン速報版で公開された。

OCPは、生体の骨の無機成分、ヒドロキシアパタイト結晶と同様に
カルシウム、リン酸、水等から成る結晶であり、
Hapの前駆体に位置づけられる物質。
従来から人工骨として用いられる素材である合成のHapと比べ、
OCPは顆粒状において、高い骨形成能、新生骨との置換能を示し、
また骨芽細胞を活性化する作用を持つことが、
これまでの研究から明らかになっている。
今回、新規に合成に成功した「低結晶性OCP」は、
動物実験レベルながら、従来のOCPと比べ、注目する領域において、
平均1.69倍の骨形成能を示す。
OCPを物質科学的に改質してカルシウムおよびリンの組成割合を
わずかに調節して、一部アモルファス化させた。
骨形成が促進されるメカニズムは完全には解明できていないが、
今後の基礎研究および慎重な実用化検討を経て、骨の腫瘍摘出後における
骨欠損等、骨の移植が必要とされる患者への適用が期待される。

従来から、純粋なOCPの合成は難しいとされていた。
鈴木教授らは先に、安定的にOCPを得る合成方法を確立して、
桜井実東北大学名誉教授(整形外科学分野)らと共同で、
OCPに優れた骨伝導能があることを世界で初めて報告し特許化している。
これまで、このOCPは、同大大学院歯学研究科越後成志教授、
同大大学院医工学研究科の鎌倉慎治教授らにより、
中型動物で優れた骨再生能が確認されたコラーゲンとの
複合体に用いられている他、同大大学院歯学研究科佐々木啓一教授らと
金属材料へのコーティングについての共同研究がなされている。
また、OCPを用いた骨補填材は、鈴木教授らと共同でニプロ(株)が
実用化検討を進めており、「低結晶性OCP」の成果は
既に特許出願がなされている。


骨粗鬆症薬であご骨壊死 人工歯根手術に成功 歯科医師、学会に報告へ

石川県七尾市の室木歯科口腔外科医院の室木俊美院長(52)は、
骨粗鬆症の代表的な治療薬、BP系薬剤の副作用で
抜歯後に下あご骨が壊死えしした患者へのインプラント手術に成功した。
室木院長は来年1月に治療例を学会に報告する。

同症例の報告は国内で急増しており、関係者は治療ガイドラインなどの
対応策確立に向けた一歩になるとして期待を寄せる。

同薬剤は現在、国内で約100万人が服用しているとされる。
副作用については、今年に入って日本口腔外科学会と
日本歯科医師会が相次いで会員に文書で注意を呼び掛けた。
壊死の仕組みなどについて解明されていない部分が多い。

室木院長の確認したあご骨壊死の男性(64)は約2年3カ月間、
同薬剤を服用しており、抜歯の1カ月後に症状が顕著になった。
室木院長は投薬を2カ月休止して壊死した骨を摘出し、
さらに3カ月後の今年3月、インプラント手術を施した。
術後の経過は良好で、壊死再発の恐れはほぼないという。

室木院長は来年1月24日に大阪で開かれる日本口腔インプラント学会
近畿・北陸支部総会学術大会で治療例を発表する。
室木院長は「投薬が休止できない患者もおり、歯科治療の緊急性を
見極め判断する必要がある。処方医と歯科医の情報共有が大前提だ」
と語った。
金大附属病院歯科口腔外科の中川清昌准教授は
「症例急増が今後予想されるが、対応は緒に就いたばかり。
今回のような治療例の蓄積とそれに基づく処置ガイドラインの確立が急がれる」
と話している。


ライオン、「さわってわかる歯みがきの本〈歯周病編〉」を発行

ライオンは大日本印刷と共同で、点字と触図を取り入れた、
視覚障害者の人に役立つユニバーサルデザイン健康読本
「さわってわかる歯みがきの本〈歯周病編〉」(全16頁)を発行した。

同社とDNPは2004年より毎年、共同で制作し、
これまでに計5巻発行してきた。
2500件を超える問い合わせや反響が、視覚障害者の人の家族、
歯科・教育関係者などから寄せられている。

今回制作するに当たり、既刊の情報を届けた視覚障害者の人
73人に対してアンケート調査を実施した。
その結果、視覚障害者の人は、オーラルケアに関する
情報収集を積極的に行っており、約35%は歯科医院で
歯みがきの個人指導を受けていた。
しかし一方で、歯周病の症状にあたる「歯が伸びた」「歯がグラグラする」
などの回答が重症化させている可能性があることがわかった。

そこで今年は、歯周病を再びテーマに取り上げ、
06年発行版をベースに見直しを行った。
歯周病と全身疾患との関連性を盛り込み、症状への理解と、
症状改善への具体的な方法をわかりやすく伝えている。

口元美しい「歯力女」に 電動歯ブラシ新製品発売イベント

フィリップスエレクトロニクスジャパンは、電動歯ブラシの
新製品発売を記念したイベントを東京都内で開き、
口元が美しい女性「歯ヂカラ女」に、女優の黒谷友香さんを選んだ。

同社は9月に電動歯ブラシ「ソニッケアー ヘルシーホワイト」の
3機種を発売した。
イベントは「いい歯の日(11月8日)」にちなんだ
販売拡大キャンペーンの一環。

黒谷さんの歯や体全体の健康、内面の美しさに対する考え方を
考慮して選んだという。
選ばれた黒谷さんは「他人に気持ちよく接してもらえるよう、
電動歯ブラシはいつも持ち歩いて食後にすぐ磨いています」
とほほえんだ。

岡山大グループ 検査法確立 微量血液で歯周病判定

岡山大大学院医歯薬学総合研究科の高柴正悟教授(歯周病態学)
らの研究グループは、指先から採った微量の血液で
歯周病菌感染の度合いを調べる検査方法を確立。
歯科医院向けの検査キットをサンスターなどと共同開発した。

検査が簡単なことから、歯周病診断を学校や
企業の集団検診に組み込むことも可能。
高柴教授は「歯周病は糖尿病や動脈硬化などとの関連も指摘される。
早めの治療につなげてほしい」としている。

グループは、歯周病菌に感染すると血中に発生する抗体の量に着目。
感染していない20代の10人から割り出した抗体量の標準値を
指数「1」と定めた。
「2以上なら治療が必要なレベル、5以上の場合は重症」という。

検査キットは針や血液の吸い取り器具など。
針を指先に刺して血液を1、2滴採取する。
民間の検査センター(長崎県)に送れば、一週間ほどで結果が出る。
1キット6825円。

歯周病は成人の7割以上がかかっており、約2割が治療が必要とされる。
進行すると歯肉が炎症を起こしてはれ、最終的には歯が抜ける。
自覚症状がほとんどなく、重症化するまで放置される場合が多いため、
早期に判定する方法が求められていた。


ワイン搾りかすで虫歯、肥満予防 新食品素材 開発急ぐ

十勝ワインの搾りかすを原料にした食品素材の開発を進める日本製粉は、
虫歯予防と肥満抑制効果を併せ持つ機能性食品素材の
来年度発売を目指し商品化を進めている。
同社は「ガムやあめ、菓子、パン、サプリメントなどの製造会社に売り込み、
池田のブドウを広くアピールしたい」と話している。

同社の研究員は10月26日、町ブドウ・ブドウ酒研究所を訪れ、
昨年に続き搾りかす二トンを購入し、帯広市内の工場に運んだ。
乾燥後にアルコール抽出して有用成分を取り出す。

ブドウの搾りかすは、果皮、種子、梗(軸の部分)の混合物。
同社は帯広畜産大との共同研究の結果、主に果皮に含まれる
有用成分である脂質が脂肪の蓄積を抑制する作用があることを突き止めた。

この脂質はトリテルペン類と呼ばれるもので、
体内で糖から脂肪を合成する際の酵素活性を阻害する。
しかも、虫歯菌の増殖を抑える作用を持つことも知られており、
二重の効果が期待される。

同社は製造試験を重ね、粉末状の試作品を作り、10月15日から3日間、
東京国際展示場の食品開発展に展示した。
食品メーカーの関係者も興味深げに見ていたという。
今後はラットなど動物の歯に塗ったり餌に混ぜたりするなどして
効果を確かめ商品化を急ぐ。

十勝ワインでは搾りかすが年間約80トン発生し、
堆肥(たいひ)に使われている。
機能性食品素材の原料には、町の独自品種で、
栽培を増やしている赤ワイン用の山幸に絞る。

日本製粉の小西俊成研究員(27)は
「山ブドウの血を引く“山幸ブランド”として売り込みたい。
メタボリック症候群と虫歯予防の両方に効果がある、
今までにない商品に仕上げる」としている。

歯科医にしたい芸能人 1位は福山雅治と松嶋菜々子

歯科医師にしたい芸能人1位は、男性が福山雅治さん、
女性は松嶋菜々子さんが選ばれた。
ジョンソン・エンド・ジョンソンが男女300人に
インターネットを通じて調査したもの。

福山さん、松嶋さんとも2004、05、07年、今年と4回目の1位。
(06年は未調査)
2位には、男性で阿部寛さん、明石家さんまさん、石田純一さん、
女性は黒木瞳さん
3位には男性で木村拓哉さん、中井貴一さん、小泉孝太郎さん、
女性は菅野美穂さん、柴崎コウさん、綾瀬はるかさん、
米倉涼子さんが入った。
4回連続で3位以内に入っているのは、福山さん、松嶋さん以外に
木村さん、黒木さんがいる。

ライオン歯科衛生研究所、歯周病とメタボとの関連性を学会発表

財団法人ライオン歯科衛生研究所はこのほど、
日本大学歯学部衛生学教室・前野正夫教授と共同で
「歯周病とメタボリックシンドロームとの関連性」について
研究を進めた結果、歯周病とメタボリックシンドロームに
関連性があることを明らかにした。
この研究成果は、「第57回日本口腔衛生学会」にて発表している。

近年、高齢者社会を迎え、「歯周病」や「生活習慣病」の予防など、
健康への関心が高まっている。
最近では、「メタボリックシンドローム」という視点から、
「歯周病」との関連性についての研究が行われており、
その中で昨年、40~79歳の女性を対象とする
歯周病とメタボリックシンドローム指標の該当項目との
関連性が報告されている(2007年九州大学大学院歯学研究院報告)。

そこで今回、同研究所は、20~30歳代の若い年代を含む
24~60歳の有職者の男女を対象に
「歯周病とメタボリックシンドロームとの関連性」を調査し、検討を行った。
調査では、24~60歳の有職者の男性2028名、女性450名、
計2478名を対象にメタボリックシンドローム指標となる
肥満・血圧・脂質・血糖値の各項目と、歯周病の判定基準となる
CPIを測定した。

その結果、歯周ポケットの有無とメタボリックシンドローム指標による
メタボリスクとを比較すると、肥満、血圧、脂質、血糖値の全ての項目で、
メタボリスクの高い人は低い人に比べ、歯周ポケット有の該当率が
明らかに高いこと、またメタボリックシンドローム指標の項目に該当する人は、
歯周ポケット有の比率も明らかに高いことが明らかになった。
特に20~30歳代の若い年代も、40歳代以上と同様に、
メタボリックシンドローム指標の項目該当数が多くなると
歯周ポケット有の比率が高く、歯周病リスクが高くなる傾向があることもわかった。

以上のことから、若い年代でもメタボリックシンドロームの兆候がある人は、
歯周病リスクも高くなる傾向があるため、歯周病ケアに
留意する必要があることが示唆された。


アジアの歯科技術向上支援 広島大が新制度

東南アジアの歯科医療の高度化を後押しするため、広島大は国費留学生を
優先的に受け入れるツイニングプログラムを本格的に始めた。
研究者や指導的医師として現地で活躍する人材を育て、
広島大も国際的な競争力を高める狙いがある。

第1期生はマレーシア、ベトナム、インドネシアの大学歯学部を卒業した3人。
霞キャンパスで浅原利正学長と面会した。
ベトナムのホーチミン市医科薬科大出身のヌーウィン・ティ・フーン・タオさん(26)は

「口腔疾患を顕微鏡で病理診断できる能力を身に付けたい」と抱負を述べた。

3人は、医歯薬学総合研究科に新設した英語のみの特別コースを受け、
大学院の教授陣が英語で講義する。今後3年間で博士号を取得し、帰国する。

東南アジアは口腔がんの発生率が高く、歯科医療の専門家育成が懸案である。
一方、海外から優秀な人材を集めたい広島大は、英語による教育システムの
構築に着手しており、双方のニーズが一致した。
文部科学省が国費留学生を優先的に数多く配置する、
5年間の連携プログラムとして認められた。

モンゴル健康科学大に「障害者歯科」完成 徳島大・西野名誉教授ら支援

モンゴル健康科学大学内に同国初の「障害者歯科診療室」を開くため、
徳島大学名誉教授の西野瑞穂さん(68)が呼び掛けていた寄付募集に
県内外から約320万円が寄せられ、7月には診療室が完成。
診療開始に向け、歯科医らが研修を重ねた。
これを機に同国では、障害者歯科を全国に広げる動きも出ている。

健康科学大の客員教授だった西野さんは、
歯学部から診療室開設への協力を求められ、
昨年11月から学生時代の同窓生や徳島大の教え子に協力を要請。
2月末までに、県民108人を含む340人から
目標額の300万円を上回る寄付が集まった。
県内の障害児を持つ父母や障害者からの寄付も多かったという。

西野さんは、寄付金で血液中の酸素濃度や脈拍を測る機器
などを購入して4月に大学へ送った。
歯学部は、一般の歯科診療室の一室を改装して障害者診療室を整備。
7月10日に徳島大の青野敏博学長や西野さんらを招いて開所式を行った。

7月下旬には西野さんや徳島大の教員ら6人が現地を訪れ、
診療を担当する歯科医と看護師に障害者治療の特徴や
機器の使い方を指導した。
今月中旬には歯科医を県内に招いて最後の研修を行う予定で、
こうした研修にも寄付金を充てる。

西野さんによると、障害者の歯科診療では患者が治療を理解できずに
暴れたり、不自由な体を無理に伸ばして死亡したりする危険性がある。
時間をかけて恐怖心を取り除く気配りや、患者に合わせた態勢で
治療する知識と機材が必要になる。

診療室開設を受けてモンゴルでは、9月に全国の歯科医が
障害者歯科診療について話し合う初めての会合が開かれ、
西野さんも障害の種類に合わせた診療や医療機関の連携について講演した。
健康科学大では、障害者歯科の講義が始まった。

西野さんは「多くの温かい寄付で診療室ができて感謝している。
モンゴルに出た障害者歯科の芽を大木に育てられるよう、
今後も指導に尽力したい」と意欲的に話した。

歯科治療で血管炎治癒 小児期からのケアを

小児の血管炎の一種で、再発や腎炎への進行が問題になる
「ヘノッホ・シェーンライン紫斑病」の多くのケースが、
虫歯や根尖性歯周炎など歯科の病気や、副鼻腔炎など
耳鼻科の病気の治療によって治るとする研究結果がまとまった。

背景には、細菌やウイルスによる炎症が離れたところに影響を及ぼす
「病巣感染」があるといい、病気を慢性化させないケアが小さいうちから
重要なことを示している。

研究の中心となった仙台赤十字病院の永野千代子小児科部長によると、
ヘノッホ・シェーンライン紫斑病はアレルギーが絡んだ原因不明の病気とされ、
5~6歳が発症のピーク。
患者には隆起した出血斑がみられるほか、関節の痛みや腹痛、
腎炎を合併する場合もある。日本を含むアジアで頻度が高いという。

永野さんが病巣感染との関連に興味を持ったきっかけは、
1999年に担当した当時11歳の男児。
「血尿などがあり感染性の腎炎を疑ったが、虫歯だらけで
口内の衛生状態が非常に悪いことに気付き、歯科に診察を依頼した」
という。

永久歯のうち13本が、歯髄にまで虫歯が及んで起きる根尖性歯周炎
だと分かり、抗生物質による腎炎の治療と並行して虫歯を治療した結果、
血尿などは治まった。
ところが、14歳の時に再び虫歯ができると、男児は血尿やタンパク尿も再発した。

そこで永野さんらは99年以降、ヘノッホ・シェーンライン紫斑病
と診断した40人について、歯科や耳鼻科と協力して背景に潜む病巣を検討した。

70%に当たる28人には虫歯や根尖性歯周炎があり、
うち16人は副鼻腔炎や中耳炎、扁桃炎なども合併していた。
一方、歯の病気はなかったものの副鼻腔炎だったのは5人で、
うち1人は扁桃炎を合併していた。

「虫歯や副鼻腔炎で細菌などの抗原に慢性的にさらされると、
病巣感染の主体と考えられる扁桃に障害が起き、免疫機能に異常が生じる。
ヘノッホ・シェーンライン紫斑病などはこうして発病したのでは」と永野さん。

治療は抗生物質を基本に、腹痛や関節痛のある患者にはステロイド剤も投与。
根尖性歯周炎は、乳歯の場合は抜歯することが多いが、
永久歯に影響が及びそうな場合などは抜かずに治療した。
このほか、患者全員と家族で口の中の洗浄や歯磨き、食事指導も実施した。

カンボジアの虫歯を減らせ 歯ブラシ寄贈60万本/兵庫県

兵庫県の姫路YMCAが91年からカンボジアの農村に
贈ってきた歯ブラシが、昨年までに総計60万本を突破した。
現地では歯ブラシを使う習慣がほとんどなく、食生活の欧米化
などによる虫歯や歯槽膿漏は大きな問題。
来月にも5000本を贈る予定で、中心メンバーの歯科医、
英和夫さん(63)は「1本でも多く虫歯を減らしたい」と話している。

活動のきっかけは、姫路YMCAの元理事長で
歯科医の松崎豊さん(94年死去)が91年夏、
現地の難民キャンプを訪ねて検診したことだった。
歯槽膿漏が多いのに驚き、同年12月、
最初の歯ブラシ約3000本を届けた。

当初は10万本が目標だったが、YMCAの全国ネットワーク
を生かして拡大。
近年は毎年1、2回、首都プノンペンから車で約2時間の
タケオ州バティ郡の小学校に新品約5000本を贈り、
児童や家族、保健担当教諭らに使い方を指導している。

現地では歯ブラシは高級品で、指で歯を磨く人は今も多い。
活動を始めたころは届けた翌日に市場で売られていたこともあったが、
最近は歯磨きへの理解が深まり、住民の中には
自費で購入する人も現れてきた。

歯磨き粉を使わないブラッシングだけでも効果があるといい、英さんは
「まず『歯磨きを学びたい』という気持ちを持ってもらうことが目的」と話す。

初期虫歯に歯磨き有効 岡山大大学院 下野教授ら調査

歯に穴が開く前の初期虫歯の段階で子どもに正しい歯磨きを指導すれば、
8割近い歯で改善されることが、岡山大大学院の
下野勉教授(小児歯科学)らが行った追跡調査で分かった。 
「虫歯は治らない」との考え方から、初期虫歯でも歯を削って
プラスチックを詰める外科的治療が多いが、下野教授は
「正しい歯磨きで良くなることが証明された。子どもの虫歯治療に
一石を投じたい」としている。

調査は花王ヒューマンヘルスケア研究センターと共同。
姫路市内の小学4~6年生で、初期虫歯が確認された
35人の歯103本について、2006年4月から5カ月間、
経過観察と歯磨き指導を行った。
偏光フィルターをつけたカメラで歯を撮影、画像を解析した。

その結果、2カ月後に64・1%の初期虫歯が小さくなるなどして減少。
34・0%は増加したが、そのうち72・7%は歯磨き指導して
その3カ月後には減った。5カ月間全体では79・6%で減少した。

初期虫歯の面積も平均9.4平方ミリが2カ月後に7.5平方ミリ、
5カ月後には6.3平方ミリと、当初より32・3%小さくなった。

初期虫歯は、虫歯のもとの細菌が作る酸によって
歯の表面のエナメル質からカルシウムやリン酸が抜けて、
歯の密度が低くなる状態。
今回の指導では、カルシウムやリン酸を取り込んで再結晶化し、
歯を補強する効果があるフッ素の含まれた歯磨き粉を使った。

下野教授は「永久歯が生えそろう小学校高学年が効果が高く、
早期診断システムの開発につながることを期待したい」と話している。

歯周病に効果 トケイソウの有効成分が組織を再生

トケイソウ(別名パッションフラワー)に含まれる天然成分に、
歯周病によって破壊された歯の周りの組織を再生させる機能があることを、
中部大の禹済泰(ウゼテ)教授(天然物化学)と
東京医科歯科大のグループが突き止めた。
歯周病は「国民病」とも呼ばれて患者が急増しているが、
効果的な治療薬は少ないだけに、新薬の開発に期待がかかる。

禹教授は、骨粗しょう症の予防や症状改善に応用できる天然物質を研究。
植物からの抽出物を含む3000以上の天然化合物から、
骨の形成を促すような物質を探したところ、トケイソウの花や
葉に含まれる成分「ハルミン」が、骨のもとになる骨芽細胞を
増やす効果があることを見つけた。

そこで、禹教授はハルミンが歯茎で歯を支える歯槽骨の形成に
応用できると考え、マウスで歯のもととなる歯胚に
小さなビーズに吸着させたハルミンを埋め込み培養。
3週間ほどで歯槽骨のほか、歯の根元の歯根、歯根膜の形成量が、
いずれも3-5倍促進できることが分かった。

歯槽骨の形成を促す薬剤としては、ブタから取るタンパク質
「エムドゲイン」があるが、大量生産は困難で高価だった。
ハルミンだと人工的に生産が可能で、植物原料のため
副作用も少ないとみられる。

禹教授は「大型動物で効果を実証し、治療薬としての実用化を目指したい」
と話している。

犬の歯周病予防・治療する新薬、実験施設 北里研究所が開設

北里大学などを運営する学校法人「北里研究所」の生物製剤研究所は、
恵庭RBパーク・センタービルに、犬の歯周病を予防・治療する新薬の
品質管理を行う実験施設を開設した。
同研究所が実験施設を恵庭に設けるのは初めて。

同研究所は2004年から、北海三共、産業技術総合研究所北海道センターと
共同で、犬の歯周病予防・治療に効果がある「イヌインターフェロンα」
と呼ばれるタンパク質の一種を、遺伝子組み換え技術でイチゴに発現させ、
生産する研究を進めていた。

2010年の商品化を目指し、現在、産総研の密閉された施設で栽培、
製剤の研究を進めているが、商品化に伴う規模拡大のため、
遠心分離器や滅菌器などの設備が整い、札幌、首都圏両方に
アクセスの良い同ビルに実験施設を開設することになった。

施設は約60平方メートル。
遺伝子組み換えは行わず、粉末にした開発中の製剤を持ち込み、
成分分析や薬品の評価などを行う。

同研究所によると、犬は成犬の8割にあたる800万匹が
歯周病にかかっているといい、将来は動物用薬品市場トップクラスの
年間10億円の売り上げを見込んでいる。

ビタミンC 歯槽骨の破壊抑制

岡山大病院の友藤孝明講師=予防歯科学=らは、ビタミンCの摂取が
歯を支える「歯槽骨」の密度を高めることを動物実験で突き止めた。
ビタミンCは歯周病に対して効果があるとされるが、骨の破壊を抑えることで、
予防への有効性をあらためて示す成果として注目される。

友藤講師らはこれまでの研究で、コレステロールの取りすぎが
歯槽骨を溶かすことにつながるとの結果をラット実験で確認していた。

今回の実験では、細菌やウイルスなどに対する抵抗力を高める
ビタミンCに着目。
生後八週目のラット24匹を、標準食と水・コレステロール食と水・
コレステロール食とビタミンC入りの水(濃度を2種類に設定)
の4グループに分けて観察、12週間後に歯槽骨の変化を見た。

標準食と水を与えたグループの歯槽骨の密度に比べ、
コレステロール食と水を与えたグループは10%低かったが、
コレステロール食とビタミンC入りの水を与えたグループは7―8%高かった。

この結果、友藤講師は、ビタミンCが骨を破壊する細胞の増殖を
間接的に食い止めていると結論付け、研究成果を
米国の歯周病学会誌に発表した。

友藤講師は「今後はヒトでも同様の効果が見られるかどうか調べ、
歯周病の予防に栄養療法を取り入れるきっかけにしたい」としている。

虫歯ができる前にレーザーで検知

レーザーを用いて、虫歯ができる前に問題のある歯を
検出できるようになる可能性があるという。
「ラマン分光法(Raman spectroscopy:RS)」と呼ばれるこの技術自体は
新しいものではなく、別の分野ではさまざまな化学物質の識別に
長年用いられているが、ごく初期段階の歯の腐食を検出するのに
RSを用いたのは今回が初めてだという。

この技術を用いると、正常なエナメル質と腐食しつつあるエナメル質とを
区別でき、さらに技術が発展すれば歯科医が初期の腐食を検出できると、
研究著者の1人である英ロンドン大学キングス・カレッジ(KCL)の
大学院生Francs Downey氏は述べている。
まだ予備段階だという今回の取り組みは、ロンドンで開催された
「Microscience(マイクロサイエンス)2008」会議で報告された。
Downey氏は5年後には実用化の可能性もあるとしているが、
現時点では、実際の患者ではなく抜歯済みの歯での実施にとどまっている。

今回の研究では、歯垢(しこう)に存在する微生物が産生する酸によって
エナメル質のミネラルが失われて虫歯が発生するという点に着目。
RS光ファイバーで個々の歯にレーザー光を当て、
正常なエナメル質と腐食したエナメル質の化学組成から発生する
独特の光パターンを追跡することに成功した。

理論的には、この方法で従来の目視やX線による検査よりも
はるかに早い段階ですばやく歯の腐食を検知できるはずだと
研究グループはいう。
医療用口腔洗浄液やフッ素塗布により腐食した部位を修復し、
虫歯になるのを防ぐことができれば、ドリルで歯を削る治療が
不要になる可能性もある。
研究を指導したFrederid Festy博士によると、現在、
患者を対象とする大規模研究の準備段階に入っているという。

しかし、これでドリルによる治療が過去のものになるとはいえない
とDowney氏は述べている。
現段階ではこの方法は高価で時間もかかり、また甘いものを食べ過ぎる人や
頻繁に歯科検診を受けない人も多いため、まだまだドリルも必要だという。
専門家の1人はこの革新を絶賛し、
「虫歯を発生前に予防する技術はどんなものでも大歓迎する。
口腔内に施す処置は最小限にとどめたい」と述べている。

親知らずの歯から新万能細胞

未熟な親知らずの歯の細胞から、増殖能力が高く、
さまざまな細胞に変わる新万能細胞「人工多能性幹(iPS)細胞」
を初めて作ったと、産業技術総合研究所セルエンジニアリング
研究部門(兵庫県尼崎市)の大串始主幹研究員が21日、
東京大で開かれたシンポジウムで発表した。

iPS細胞を将来、再生医療に応用する場合、移植に伴う
免疫拒絶反応をできるだけ抑えるため、さまざまな白血球の型(HLA)
をそろえたバンクを作っておくことが望ましい。

iPS細胞を世界で初めて生み出した京都大の山中伸弥教授らは、
採取しやすい皮膚細胞から作ったが、それでも多くの人から
同意を得て皮膚細胞を集めるのは大変で、歯科で抜いて捨てられる
親知らずを活用できれば、バンクを構築しやすくなるという。

ヘッドの表裏両面にホワイトニング機能を持つ歯ブラシ

ジョンソン・エンド・ジョンソンはこのほど、ホワイトニング機能を持った
歯ブラシ「リーチ ホワイトニング」を9月1日に発売すると発表した。
2種類のホワイトニング機能と強力に歯垢を除去する
2つの特殊毛を採用しており、歯の健康と見た目の美しさの
両方に効果があるという。

ホワイトニング機能としては、歯の表面を自然になでる
着色汚れ落とし用ラバー「ステインリムーバー」を歯ブラシの
毛の中に埋め込んだほか、植毛面の裏にはステインと呼ばれる
歯の染みを広い面でこすり落とす「ホワイトニングパッド」を設けた。
同社によると、ステインリムーバーとホワイトニングパッドの
2つの機能が付いた歯ブラシが販売されるのは日本で初めてだという。

歯磨き機能としても、張り出したエッジで歯垢をかき取る
「サイドエッジ加工毛」と細かな隙間までかき出す「しなやか極細毛」の
2種類の毛を採用し、歯垢をしっかりと除去できるようになっているとのこと。

全国の薬局・薬店・スーパーマーケットやホームセンターなどで販売する。
オープン価格で、市場想定価格は300円前後と見られる。

同社は、2007年に行った調査で約6割の女性が「歯の色」に
悩みを持っているとの結果が出たことを踏まえ、
ホワイトニング効果のある機能性の高い歯ブラシの開発を進めていた。

サンスター、歯周プラークの除去率を向上させた「G・U・M電動ハブラシTS-45」を発売

サンスター株式会社(本社:大阪府高槻市、代表取締役社長 濱田和生)では、
歯周病菌とたたかうG・U・M(ガム)シリーズから、ブラシ部に毛先は細く、
且つやわらかく弾力性のあるフィラメントを採用し、軽いブラッシング圧で
歯周プラークを効果的に除去する「G・U・M電動ハブラシTS-45」(乾電池式)を

9月10日(水)より全国にて新発売します。

サンスターの調べによると、電動ハブラシユーザーは、
価格と機能のバランスを考慮して、機能面でより充実した
上位機種へと購入を切り替える傾向が見受けられます。
一方、トライアルユーザーには、握りやすさを追求した
ハンドル設計・デザインや、商品特徴・機能をわかりやすく
訴求した仕様が受け、これらの商品群は着実な成長を示しています。

サンスターでは、歯周病対策に焦点をあてた「G・U・M電動ハブラシ」に
スタンダードタイプと音波振動タイプの2タイプを発売しています。
このたび、スタンダードタイプを一新し、歯周プラークの除去率を向上させた
「G・U・M電動ハブラシTS-45」を新発売します。

電動ハブラシに新採用のフィラメントは、「G・U・Mデンタルブラシ」にも
採用されており、毛先は細く、且つやわらかく弾力性があるので、
歯とハグキへの使用感がやさしい上に、耐久性にも優れています。
高速反転タイプ専用ハブラシは、サンスター独自のウェッブ植毛により、
効果的に歯周プラーク除去をします。
また、スクラブタイプ専用ハブラシは、歯とハグキの境目の
細かなすき間に入り込み歯周プラークを効果的に除去します。

ハンドル形状は従来よりも細く握りやすくし、スイッチは使いやすい
プッシュ式スイッチへと改良しました。
また、機構部の改良により従来品よりも作動音を抑えました。

サンスターは、歯周病対策の機能をより訴求した
「G・U・M電動ハブラシTS-45」の発売により、
既存ユーザーのニーズに応えるとともに、電動ハブラシ市場を活性化して
電動ハブラシ未使用者のトライアル喚起を図ります。

ウェッブ植毛とはクモの巣のような六角形状に植毛することで
歯周プラークの除去率を向上させる植毛パターンです。
更に外側と内側に段差(カップ形状)にすることで、
歯とハグキの境目にもしっかり入り込む設計です。


カニ殻でヒトの骨再生 北大など新技術開発

北大や北海道曹達などでつくる研究グループ
(代表・井上農夫男(のぶお)北大大学院歯学研究科教授)は、
カニに含まれる物質を使い、歯の周囲の骨(歯槽骨)を
再生する技術を開発した。
歯周病でかみこなす能力の落ちた患者や歯以外の骨の
がん治療にも有効で、18日に北大で開かれるシンポジウムでも発表した。

グループリーダーの柏崎晴彦・同助教によると、
道産カニの甲羅から抽出したキトサンと、
人間の骨の主成分ハイドロキシアパタイト結晶を合成。
この物質に骨の再生を促すタンパク質を加えて
30匹のラットの皮膚に与えたところ、4週間後、
皮膚に骨が形成されたという。

歯周病などで歯を失うと歯槽骨が細くなる。
放置すると義歯やインプラントを埋め込むことが難しくなり、
かみこなす能力も低下する。
治療は自分の他の部位の骨を、歯槽骨に埋め込み
再生を促す自家骨移植しかない。
同グループの技術を使えば、骨移植が不要になるうえ、
合成した物質には細胞の働きを制御する機能もあるため、
がん細胞を抑える効果も期待できる。

柏崎助教は「抗がん剤と組み合わせることで、骨にできたがんを攻撃し、
再発を防いで骨を再生させる治療技術につながる。
2010年をメドに実用化を目指したい」と話している。

2009年06月22日

「歯の銀行」広島大で稼動 一度抜いても冷凍保存、自分に移植

親知らずの治療や歯列矯正で抜いた歯を凍結保存し、自分の将来の
治療用にする「歯の銀行」が広島大学病院で稼働している。
保存していた歯を移植すれば、入れ歯やインプラントと違い、
高い確率でかみ応えを味わえるのが最大の特長という。
各地の歯科医院と協力し、抜歯や移植が患者の地元でできる態勢も整ってきた。

▼鍵は歯根膜
このシステムは同大学発のベンチャー企業「スリーブラケッツ」
の事業として2004年に始まった。
ことし6月末時点で約1600本の歯を預かり、
持ち主に移植された歯は約100本という。
移植できるのは本人の歯に限られる。

1度抜いた歯を移植しても、かみ応えが戻るのはなぜか。
鍵を握るのは歯の周囲に存在する「歯根膜」という組織だ。

「歯根膜には血管や神経がたくさんあり、歯の感覚や刺激を
脳に伝えるセンサーの役割を果たしている。
ほかにも、歯と、その外側の歯槽(しそう)骨との間の
“クッション”などさまざまな機能がある。
自分の歯を移植する意味は、歯根膜があるからだとも言える」。
こう話すのは、同社取締役の河田俊嗣広島大病院講師。

抜いた歯を必要な部分に移す治療に「即時自家歯牙移植」
と呼ばれるものがあり、一部の歯では健康保険も使える。
だがこの場合は抜いた直後の移植が必要。
「歯根膜は乾燥すると多くが死滅してしまう」と河田講師。
歯の銀行は、歯根膜の機能を損なわずに長期保存できる技術を確立した。

▼細胞膜の破壊防ぐ
歯を保存する仕組みはこうだ。
申し込みをすると、同社は居住地などを考慮して
全国約150カ所の協力歯科を紹介。
診察や血液検査などで保存・移植が可能かを判断したうえで抜歯する。
糖尿病や肝臓、血液の病気、重い歯周病などの人は
利用できない場合があるという。

使える歯は、比較的状態の良い親知らずか、小臼歯(きゅうし)で、
乳歯や過去に抜いた歯は対象外。
親知らずは奥歯に、小臼歯は下の前歯以外なら移植できる。

抜歯した歯はすぐに特殊な保存液に入れ、低温状態で広島大病院に搬送。
同大がメーカーと共同開発した装置で、約40分かけてマイナス30度まで冷やす。
「微弱な磁場のもとで凍結することで、細胞内の水分子が結晶化して
細胞膜を破壊するのが防げる」(河田講師)という。

長期保存の温度はマイナス150度前後。
期間は保険などの関係で最長20年だが、
それ以上も相談に応じることにしている。

▼90%で再生
利用者が虫歯などの病気や事故で歯を失った場合、
保存していた歯が移植担当の歯科医に送られ移植が行われる。
その後、CT検査などで歯や歯根膜を確認する。
これまでの約100本で歯根膜が再生されたのは約90%だという。

「抜歯時の歯根膜損傷はある程度避けられないが、損傷が大きいと
歯と歯槽骨が癒着し、長い間に歯の根の部分が短くなるなどする。
10年以内に歯が抜けることは通常ないが、この点は理解した上で
利用してほしい」と河田講師。

抜歯や移植は協力歯科以外に広島大病院でも可能。
システム利用に医療保険は使えず、歯の検査や保存、輸送で
歯1本あたり広島県外の場合で約13万円、県内で約10万円。
このほかに血液検査や抜歯、移植の費用が必要という。
協力歯科医などは同社のホームページ( http://www.teethbank.jp/ )で。

グリコ、携帯に便利な薄型パウチ入りの「歯のためのガム」発売

江崎グリコは、薄型パウチのパッケージに入って、どこにでも持ち歩けるガム
「ポスカ フラットスタイル」を2008年8月19日発売する。
自社開発の水溶性カルシウムを配合した“歯のためのガム”で13粒入り。
価格はオープンで、予想実売価格は130円前後。

砂糖を使わない粒型のシュガーレスガムで、同社が日米欧で特許を取得している
水溶性カルシウム「POs-Ca(ポスカ/リン酸化オリゴ糖カルシウム)」を配合。

カルシウム全体の吸収率を上げ、歯によいという。
従来品「ポスカム」に続く配合製品。

パッケージは、何度も開閉できるリクローズチャック式で、ガム自体は包装がなく、
パウチ外側のポケットに捨て紙が入っている。

さわやかなミントの「クリアミント」、マイルドなペパーミントの「グリーンノート」、

かんきつ系フルーツとユーカリミントの「シトラスクール」、
ライチのフルーティな味わいとカモミールの香りの「ライチカモミール」の4タイプ。

ターゲットは、20代~30代の男女。

口とカラダをテーマに口腔健保シンポジウム開催

世界口腔保健学術大会を記念し、市民への情報発信をする
第14回「口腔保健シンポジウム」が5日、
東京・有楽町のよみうりホールで開かれた。
同大会での東京宣言に則って日本歯科医師会が毎年開催するもので、
今回は8020運動の20周年記念も兼ね、
「もう始まっている、健康長寿への新たな挑戦-最新の研究が明らかにした、
お口とカラグの密接な関係」がテーマ。

シンポジウムでは、日歯の大久保満男会長があいさつで、
8020運動が始まった平成元年を振り返り、
「当時は8005ほどだったが、現在では80歳の残存歯は
平均10~15本となっている」と運動の成果を強調した。
その上で「8020の言葉自体は浸透しつつあるが、
まだ本当の意味が伝わっていない面がある」とし、
「ゴールだけでなく、年齢ごとのきめ細かい目標作りや、
歯を失った人が噛める義歯で健康を保てるよう運動を
更に推進していきたい」と述べた。

基調講演では、東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科教授の
和泉雄一氏が「8020運動20周年を迎えて-医療連携を中心とした
歯科医療最前線」で話した。

和泉氏は、同運動が始まってからの変遷、国における歯科保健の位置づけ
などを説明しながら、歯周病が及ぼす健康被害を示した。
「歯周病の予防・治療・管理が、口腔内だけでなく、全身への
ヘルスプロモーションに貢献するという認識を持つことが重要」と訴えた。

その他、滋賀医科大学医学部附属病院長の柏木厚典氏が
「糖尿病とお口の健康-これまで見過ごされてきた不思議な関係」で、
静岡県立静岡がんセンター歯科口腔外科部長の大田洋二郎氏が
「がん治療とお口のケア」で講演。
更に「いきいきと健康で年を重ねるために」と題したフリーアナウンサーの
山本文郎氏によるミニトークや、読売新聞東京本社編集局医療情報部長の
前野一雄氏をコーディネーターに演者らによるメインテーマでの
ディスカッションが行われた。

花王、加齢による歯の変色のメカニズム解明

花王は加齢によって歯の白さが失われる
メカニズムの研究結果をまとめた。
10―70代の男女186人について、飲食物による着色や
歯垢などを除去してから、デジタル画像解析で歯の色を測定した。

研究結果によると、歯の表面を覆うエナメル質は
エナメル小柱といわれる小さな円柱が集合したもので、
小柱の間には約0・1マイクロメートルのすき間がある。
白い歯はこの小柱のすき間が明瞭に空いており、
黄ばんだ歯は小柱の間に堆積物があり、
すき間が不明瞭なことが分かった。

すき間にある堆積物を分析したところ、
カルシウムやリンなどで構成されていることから、
唾液がもとになっていると見られる。
加齢により唾液の分泌量が減り、唾液中のカルシウムや
リンなどの濃度が上昇するため、それが小柱の間の堆積物となって、
歯のツヤが低下するメカニズムが判明した。

同社はこの結果をオーラルケア製品に応用していく。

花王、加齢による歯の変色のメカニズム解明

花王は加齢によって歯の白さが失われる
メカニズムの研究結果をまとめた。
10―70代の男女186人について、飲食物による着色や
歯垢などを除去してから、デジタル画像解析で歯の色を測定した。

研究結果によると、歯の表面を覆うエナメル質は
エナメル小柱といわれる小さな円柱が集合したもので、
小柱の間には約0・1マイクロメートルのすき間がある。
白い歯はこの小柱のすき間が明瞭に空いており、
黄ばんだ歯は小柱の間に堆積物があり、
すき間が不明瞭なことが分かった。

すき間にある堆積物を分析したところ、
カルシウムやリンなどで構成されていることから、
唾液がもとになっていると見られる。
加齢により唾液の分泌量が減り、唾液中のカルシウムや
リンなどの濃度が上昇するため、それが小柱の間の堆積物となって、
歯のツヤが低下するメカニズムが判明した。

同社はこの結果をオーラルケア製品に応用していく。

ライオン 超極細毛と音波振動で歯の汚れをかき出す電動歯ブラシ

ライオンは、「超極細毛」を使って音波の振動で
歯磨きをアシストする電動歯ブラシ
「デンターシステマ音波アシストブラシ」
を2009年4月1日発売する。
価格はオープン。
予想実売価格は本体が1900円前後、
付け替えブラシ(2本)が600円前後。

毛先の太さを通常の約10分の1に特殊加工した「超極細毛」を採用した。
極細毛に段差をつけ、植毛パターンを工夫することで除去力を向上させた。
さらに、1分間に約9000回の音波振動で手みがきをアシスト。
歯の表面から歯周ポケットの奥まで毛先が届き、
しっかり歯垢を除去できて、歯周病のケアにも適しているという。

口の中で動かしやすいコンパクトなヘッドとスリムなネックを採用。
乾電池込みで重量32gの軽量ボディとスリムタイプハンドルで、
女性にも扱いやすくした。
また、振動と音を人のささやき声レベルにまで抑えている。
ハンドル色は、白とピンクの2種類。単4電池が付属する。

歯周組織成長に関与 岡山大大学助教ら、2タンパク質特定

岡山大大学院の平田あずみ助教(口腔組織学)らは、
歯を支える歯周組織の1つであるセメント質をつくる細胞の成長に、
2種類のタンパク質が重要な役割を果たしていることを突き止め、
細胞組織化学分野の米学術誌(電子版)の1月号で発表した。
歯周組織の再生や治療への応用が期待される。

平田助教らは、骨組織とセメント質の化学組成が似ていることなどに着目。
骨組織をつくる骨芽細胞の成長に欠かせない
「ランクス2」と「オステリックス」というタンパク質が、
セメント質の形成にどう関与しているかを調べた。

ラットの下あごの臼歯の断面を蛍光染色して顕微鏡で観察すると、
歯根表層の細胞にこれらのタンパク質が存在していた。
さらに詳しく調べたところ、主要なセメント質の成分である
「オステオポンティン」が確認された。

セメント質は、セメント芽細胞と呼ばれる細胞の働きによって
形成されることが知られている。

これらの結果から平田助教らは、セメント芽細胞は
ランクス2とオステリックスの働きによってできたと結論付けた。

平田助教は「歯が生える際にもこれらのタンパク質が
何らかの役割を果たしている可能性がある。
今後、動物実験でさらに機能を調べ、歯周病をはじめとする
疾患治療への応用の可能性を探りたい」としている。

抜歯した歯胚幹細胞に遺伝子を組み込みiPS細胞を作製

岐阜大学の手塚建一准教授らは、皮膚細胞を用いた時よりも
数十倍の高効率で歯胚幹細胞からiPS細胞(万能細胞)を
作成できることを突き止めた。

3月5日、東京都内で開かれた日本再生医療学会総会で、
岐阜大学の研究チームは抜歯した「親知らず」に含まれる歯胚幹細胞に、
京都大学の山中伸弥教授が見つけた複数の遺伝子を組み込んで、
iPS細胞を効率的に作製することに成功したと発表した。

親知らずの歯胚幹細胞にはiPS細胞作製に必要な4つの遺伝子のうち
2つの遺伝子がもともと存在し、残りの2つの遺伝子を組み込むことで
効率は低いけれどもiPS細胞を作ることができた。
さらにもう一つ遺伝子を組み込んでみると、
皮膚細胞からiPS細胞をつくる方法に比べて、
作製効率が約40倍にもなった。
実際にマウスで試したところ、体内できちんと
分化することも確認できたという。

手塚准教授らは、12~24歳の日本人から採取した
6例の歯胚幹細胞でiPS細胞の樹立に成功。
特に親知らずの根が完全にできる前の若年層の患者から採取したものだと、
作製できる確率が高いことを見いだした。

今後、レトロウイルスを使い因子を導入する以外の方法でも
iPS細胞を作製できるかを検討していく考え。
口内の奥深くにある親知らずから採取した歯胚幹細胞は
皮膚細胞などに比べ、紫外線などの外的影響を受けにくいという。


人気グループ「GReeeeN」、郡山駅前にモニュメント

「キセキ」などのヒット曲で知られる人気グループ「GReeeeN」が、
若者に「自ら扉を開いて歩き出して」というメッセージを込めた
扉型のモニュメントが、在住する福島県郡山市のJR郡山駅前に完成し、
11日、披露された。

モニュメントは高さ約二メートル、幅約一メートルで緑色。
地面にはメンバー全員の足形が埋め込まれ、近くにメンバーの手形や
人気曲「扉」の歌詞を刻んだベンチも設置された。

同グループは市内の大学歯学部生ら4人のボーカルグループで、
学業や歯科医の仕事優先のため素顔は公表されていない。
街の活性化などを図りたい地元の青年会議所が協力を打診したところ、
メンバーは「郡山から全国へ向けて発信する自分たちの姿で、
若者の挑戦を後押ししたい」と快諾。
デザイン案などの提供もあったという。

歯を近赤外光で撮影 長寿医療センター 国内初の装置開発/愛知県

人体に害のない近赤外光による口腔内の撮影装置の実用化に、
国立長寿医療センター(愛知県大府市)の
角保徳・口腔機能再建科医長が国内で初めて成功した。
従来のエックス線による装置に比べ被ばくの危険性がない上に、
画像が鮮明で操作も簡単。商品化に向け臨床試験が進んでいる。

角医長は、光干渉断層画像診断法と呼ばれる方法を活用した。
OCTはエックス線よりも解像度が高く、
すでに眼科では眼底の診断などに利用されている。

光源メーカーのサンテック(同県小牧市)とともに、
歯科用に手に持てるピストル型の照射器を開発。
一センチ四方の光を歯に当てると、4秒で260枚の断層画像を撮影し、
コンピューター画面に立体画像を映し出す技術を確立した。
歯を支える歯槽骨など、エックス線では撮影困難だった
微細な部位も映すことができる。

歯周病や虫歯の進行の精密画像が得られ、
充填物や口腔がんの検査にも応用できるという。

現在は商品化を目指し大手電機メーカーなどと交渉中で、
普及が進めば数百万円で販売可能という。
角医長は「患者の負担を軽減し、QOLを高める手助けになるよう、
装置の小型化を進めたい」と話す。

電気刺激で骨再生 岡山大大学院 河井助教ら 新手法の効果確認

岡山大大学院の河井まりこ助教らは、電気刺激を利用して
骨の形成にかかわる遺伝子を細胞に入れて骨を再生する方法を開発、
動物実験で効果を確認した。
新たな骨の再生治療につながる成果として、
東京都で始まった日本再生医療学会総会で発表した。

細胞に電気刺激を与えることで瞬間的に開いた細胞膜から
タンパク質や遺伝子を細胞内に送り込む電気穿孔法という手法。
植物の遺伝子組み換えなどで既に利用されている。

河井助教らは、歯を支える歯槽骨の再生を研究する過程で、
骨の形成を促すタンパク質「BMP」に着目。
ラットを使い、BMPの遺伝子を細胞内に入れて
骨が形成されるかどうかを調べた。

50ボルトの低電圧による電気穿孔法でラットの後ろ足の筋肉に
BMP遺伝子を入れ、10日後に骨ができているのを確認した。
電気穿孔法ではなく、この遺伝子を筋肉に直接注射した場合は
骨はできなかった。

電気穿孔法は、ウイルスをベクターとして使用する遺伝子導入法と異なり、
人体への影響が少ないのが特徴。
電気刺激を与える時間も30秒程度で済むという。

在は歯槽骨の再生を目的とした動物実験を進めており、河井助教は
「より人体に負荷のかからない手法を検討し、早期の臨床応用を目指したい」
としている。

歯科衛生士科初の男性入学

鹿児島市の鹿児島歯科学院専門学校(西孝一校長)の入学式が11日、
県歯科医師会館で行われ、歯科衛生士科で初めての
男性学生の秋山陽平さん(29)が、新入生を代表してあいさつした。

秋山さんは熊本県人吉市出身で、2003年に高知大理学部を卒業後、
幾つかの職業を経験した。
昨年夏、知人の歯科医師の仕事に対する情熱に感銘を受け、
「歯科医療関係の職に就きたい」と歯科衛生士を志した。
専門学校への入試勉強の傍ら、歯科病院でアルバイトを始め、
歯科衛生士の仕事ぶりを肌で感じたという。

新入生は歯科衛生士科が36人、歯科技工士科が22人。
入学式で秋山さんは、「私は29歳の男です」と切り出し、
「不安な気持ちもありますが、これからの出会いや経験を大切にして、
男子学生1号として信念を持って頑張りたい」と力強く語った。

県歯科医師会によると、歯科衛生士を養成する学校は
全国に153校あり、男性学生はこれまでに6人が卒業し、
13人が在学している。
秋山さんが資格を取得すれば、九州初の男性歯科衛生士になるという。

森永乳業など、ラクトフェリンの歯周病原因物質抑制を確認

森永乳業は、乳由来たん白質ラクトフェリンが歯周病の原因物質
バイオフィルムの形成を抑制・除去する機能を持っていることを
新潟大との共同研究で確認した。
2種の歯周病菌がつくる同フィルムに対して、
ラクトフェリンの作用を調べる実験で調べた。

ラクトフェリン1000分の8ミリグラムという低濃度でも
バイオフィルム形成を抑えることがわかり、
濃度を濃くするとより効果が向上した。
また、同濃度で同フィルムの量も減らした。

また、ラクトフェリンとシプロフロキサシンと併用すると、
同フィルムを取り除く効果が増強されたという。

同フィルムは細菌が増殖してつくる菌膜で、
免疫細胞や抗菌物質に抵抗性を示す。
ラクトフェリンは唾液1ミリリットル中に0・01ミリグラム程度含まれ、
口腔衛生環境を保持する役目をしている。

同社はラクトフェリンでこれまでにピロリ菌抑制効果などを示唆する
研究成果を得ている。


「日焼けのおかげ」浅尾美和“よい歯賞”

タレント中山秀征(41)とビーチバレーの浅尾美和(23)が
「第3回よい歯と食育大賞」を受賞し19日、都内で授賞式に出席した。
中山は「第1回(の受賞者)がペ・ヨンジュンさんと聞いて、
その重みを感じています」と白い歯をキラリ。
浅尾は「日焼けしているので、歯がより白く見えるのが得したんですかね」
と照れ笑いを浮かべた。
浅尾はこの日、フォトエッセー集「memories」の発売記念握手会を都内で行い、

「親しい人にしか見せない顔が出ています」とアピールした。

ナガセBC、だ液の働きサポートする歯みがき剤と洗口液

長瀬産業(本社=東京都中央区、長瀬洋・社長)の100%子会社
ナガセビューティケァ(本社=同、三瀬隆司・社長)は5月1日、
お口の乾燥感に着目し、だ液の働きをサポートする「オラコンティ」より、
歯みがき剤「同1」(100g1,500円〈税込〉)と
洗口液「同2」(450mL・1,500円〈同〉)を発売する。

だ液には、口内環境を1番良い状態に保つ役割があるため、
その量が減少することで起こるお口の中の乾燥感は、
口腔内のトラブルの原因になるという。
しかし、日常の生活習慣、嗜好品による影響に加え、
「きれいなだ液を流してしまう食事直後の過剰な歯みがき・うがいなどの
“間違った歯磨き習慣”が、お口の乾燥感を引き起こしてしまう」
ことが指摘されている。

オラコンティは、プラークコントロールのためのお口にやさしい
歯みがき剤を使用した起床直後と就寝前の歯みがきに、
pHバランスをサポートする日中の洗口液でのケアを加えることで、
自然な口腔内の潤いをサポートする。

嚥下障害抑える食品 食養の杜とやま 7月から本格生産

健康食品製造の食養の杜とやま(立山町蔵本新、松村文子・社長)は、
嚥下(えんげ)障害を抑える栄養機能食品「のどとおる」を商品化した。

7月から本格生産し、来年には経済産業省が認定する
農商工連携事業に申請する方針。

嚥下障害は病気や老化などで、飲食物の飲み込みが困難になる症状。
高齢化が進む中、嚥下障害に悩む人が増えている。

「のどとおる」は、のどの通りを滑らかにする効果があるという
レンコンの節、生薬「冬虫夏草」、白ネギなどを味噌やはちみつに混ぜた。
1日5~6グラムを、2、3回に分け食前になめる。
サンプルを試食した人には好評で、東京医科歯科大や富山大、
金沢大と連携し、科学的なデータも収集する。

1個300グラム入りで5,000円。
本年度は1日当たり約50個、3年後には300個の生産を目指す。

東北大など、虫歯に歯と同じ成分を吹き付ける治療装置を開発

東北大学とサンギ(東京都中央区、佐久間周治・社長)、
仙台ニコン(宮城県名取市、斎藤二郎・社長)などは、
虫歯で削った部分に歯と同じ成分の微粉末を
高速で吹き付けて治療する装置を開発した。
歯の治療に使うドリルと似た形状で手軽に扱える。
従来の治療法より虫歯の再発が抑えられると期待される。
粉末の成分を変えれば歯周病の予防にも利用できる。
3年後の商品化を目指し臨床実験に入る。

東北大の厨川常元・教授が研究する微粒子の定量噴射技術を応用した。
歯や骨を構成する成分のハイドロキシアパタイト(HAp)の微粒子を噴射し
室温、大気圧の状態で短時間に成膜できる。
精密な噴射制御が可能な電動型と、
簡易構造で低コスト化が可能なタイプの2機種を試作した。

従来は削った部分に樹脂や金属をそのまま接着するケースが多かった。
だが熱膨張係数や硬さが歯質と異なり、微量な組織液により
接着が阻害されてすき間が空くなどにより、
虫歯が再び起きるというリスクがある。

HApによる数マイクロメートル(マイクロは100万分の1)の厚膜を施すと、
そのリスクが抑えられると見られている。

虫歯治療以外にも、歯全体にHApやその他成分の膜を施して
虫歯や歯周病の予防に生かせると期待される。

噴射に適した粒径や硬度のHApを量産する技術や、
粒子内にフッ素を混ぜる方法も開発し、製品化にめどを付けた。
カートリッジ式で簡単に微粉末を充填(じゅうてん)できる。


食習慣啓発ソング作成 静岡の歯科衛生士有志

かんで楽しく、カムカム カムカム-。
静岡市内の歯科衛生士らで組織する有志グループがこのほど、
よくかんで食べる習慣を呼び掛ける啓発ソング「カムカム ハッピー」
を作成した。
収録したCD約500枚を市内の幼稚園や保育園に無料提供し、
園児らの食習慣改善を図る方針だ。

完成した啓発ソングは、市内を拠点に活動するバンド
「爆音戦隊スンプレンジャー」が有志グループから
依頼を受けて作詞、作曲した。
よくかんで食べることは心と体の健康につながると、
リズミカルに伝えている。

啓発を進めている有志グループは、
「COME COME(カムカム)キャンペーン推進委員会」(太田めぐみ代表)。
幼少期からよくかんで食べる習慣を身に付けてもらおうと、
保護者へも働き掛けていくという。
曲に合わせて振り付けた「カムカム体操」も作り、
CDジャケットで紹介している。

シティエフエム静岡「FM―Hi!」で月曜から金曜の午後0時半から放送している。


江崎グリコのガム「ポスカ」 酸を中和 虫歯予防に効果

歯の表面では、エナメル質の主成分が溶け出す脱灰と、
それを回復する再石灰化が繰り返されている。
唾液に含まれるリン酸とカルシウムが再石灰化することで、
歯は硬くなり、虫歯になりにくいという仕組みだ。

大阪歯科大学の神原正樹・教授は、小学生を対象に、
リン酸化オリゴ糖カルシウムを配合したガムを1年間、
給食後にかんでもらった。
その結果、口の中の酸を中和して虫歯になりにくくする効果が認められた。

このガム「ポスカ」を販売するのは、江崎グリコ。
特定保健用食品に指定され、歯科医院で売っているガム
「ポスカム」と同様、リン酸化オリゴ糖カルシウムを含む。

同カルシウムを用いて処理した再石灰化部は、
単にミネラル量が回復しているわけでない。
江崎グリコ健康科学研究所の田中智子さんによると、
近年の研究で「健康な歯と同じ秩序だった結晶の並びと
同様に復元されていることが分かった」という。
解析したのは、物質を原子レベルで分析する大型放射光施設
「スプリング8」(兵庫県佐用町)だ。
この成果は、5月に英国で刊行された国際結晶学会の
専門学術誌でも紹介された。

重症の歯周病で公開中止 夢見ヶ崎動物公園のレッサーパンダ

今年1月に川崎市夢見ヶ崎動物公園に“婿入り”した
レッサーパンダの「カツオ」(オス6歳)が、
重症の歯周病を患っていることがわかり、
奥歯など4本が抜けた。
治療に専念するため、同公園は当面の一般公開を取りやめており、
「6月中は様子を見て夏に復帰させられれば」と話している。

カツオの異状がわかったのは6月4日朝。
左目の下が腫れ、目薬を差しても治らないため、
麻酔を打って口内を診察したところ、歯周病とわかった。
歯ぐきが炎症を起こして、歯数本がぐらついており、
奥歯などはピンセットで抜けた。
抗生物質を注射して、獣舎奥の寝室で静養していたが、
腫れがひいてから活発に動き回っているという。

レッサーパンダは一般的にササを好むが、カツオはあまり食べず、
固形飼料やバナナ、リンゴなどを好むのが原因とみられ、
飼育担当で獣医師の河尻睦彦さん(49)は
「ササは繊維質で歯磨き効果がある。歯に汚れがたまったのではないか」
と話す。
同公園では現在、パートナー「明明(ミンミン)」(メス9歳)
だけが公開されている。

2010年01月09日

静岡県民の歯や口の健康づくり条例

「県民の歯や口の健康づくり条例」を議員提案へ-12月県議会に上程 

県議会は6日までに、歯や口の健康づくりを総合的に推進し
県民の健康増進を図る「県民の歯や口の健康づくり条例」案をまとめた。
9日からパブリックコメントで県民から意見を募った上で、
議員提案として12月定例会に上程する予定。
可決されれば、2005年の「食と農の基本条例」以来、
2回目の議員提案の政策条例となる。

条例案は基本理念に「歯や口の健康づくりに県民の自主的な努力を促進し、
関連施策との有機的な連携を図る」と掲げた。
県の責務は「歯や口の健康づくりの施策を総合的に策定し、実施する」
と定め、市町との連携協力や調整に努めるとした。

具体的な施策として、県が歯や口の健康づくりにかかわる施策の
目標数値を入れた歯科保健計画を策定し、
80歳になっても歯を20本以上保つ「8020運動」の推進や推進員の養成、
幼児期・学齢期の虫歯予防対策、歯周病予防対策の推進などを盛った。
知事に意見を述べる組織として「8020推進住民会議」の設置も提案している。

6日の会派代表者会議で方向性が了承された。
歯科保健に関する条例は新潟県議会が議員提案で可決しているという。
浜井卓男・議長は「県議会は政策提言機能が求められている。
さらに研究して政策を提案していきたい」と話している。


奥歯の平均寿命、“前歯より短い”

奥歯の平均寿命、“前歯より短い”と知らない人が8割、J&Jが調査

約8割の人が奥歯の平均寿命が前歯より短いことを知らない。
ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)は11月8日の「いい歯の日」
に向けて実施した「歯」と「口内」に関するアンケート調査からわかった。

まず、歯の磨き残しが気になると回答した人は全体の76.7%。
磨き残しが気になる個所としては、1位「歯と歯の間」(30.9%)に次いで
2位が「奥歯」(25.7%)だった。

磨き残しが気になる人の約6割(64.8%)が「奥歯」を最初に磨き、
重点的に磨く歯も「奥歯」という結果に。
しかし、前歯に比べ奥歯の寿命は約10年短いことを
約8割(78.3%)の人が知らなかった。

口内に関する悩みについて聞いたところ、「最も多いのはむし歯」。
5年前の調査では、52.3%の人が悩んでいた「むし歯」も、
現在では42.0%と約10ポイント減少。
一方で、「歯周病」が26.3%から34.0%と上昇しており、
「むし歯」の悩みが「歯周病」に変化しつつあることが示された。
また、「歯周病」が気になる人の重点的に磨く歯は「奥歯」(33.3%)が最も多く、

次いで「歯と歯ぐきの境目」(31.4%)などとなっている。
とくに女性の「歯周病」への悩みは5年前に比べて10ポイント上昇し、
34.7%となった。
同調査のサンプル数は10~50代の男女各150名。

歯周病と全身の健康、36%は「知らない」 

歯周病と全身の健康、36%は「知らない」 

歯周病は歯を失う原因だけでなく、様々な病気とも関連することが、
最近の研究から分かってきた。
そこで重要なのは一般の認識だが、東京都が6~7月にかけて、
都政モニターを対象に行った「歯と健康」に関するインターネット調査
(20代以上の494人が回答)では、歯の健康については
非常に高い関心を持っているものの、
歯周病と全身の健康との関連については36%が「知らない」とするなど、
さらなる啓発の必要性も示された。

自分自身の歯の健康には、96.8%が「関心がある」とした一方で、
歯周病と全身の健康との関連で知っていること(複数回答)では、
「喫煙は歯周病にかかりやすくし、歯周病を悪化させる」43.1%、
「糖尿病だと歯周病にもかかりやすい」32.8%、
「歯周病菌が動脈硬化を促進することがある」20.6%、
「妊婦が歯周病だと早産や低体重児出産をすることがある」15.2%などで、
「知らない」が36.4%あった。

歯周病予防のため実行していること(複数回答)では、
「フロスや歯間ブラシの使用」43.9%、
「歯科医院での定期健診」38.9%、
「歯科医院での定期的に歯石除去や歯のクリーニング」32.8%、
「1日に1回は十分な時間(10分程度)をかけて歯磨き」32.4%、
「自分で歯や歯肉の状態を時々チェック」31.4%など。

老化や脳血管障害の後遺症などによって、
飲み込む機能(嚥下機能)や咳をする力が弱くなると、
口中の細菌、食べかす