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2007年06月12日

特集ホワイトニング:海外調査レポート

ある女性がスターバックスコーヒーでストローを使ってコーヒーを飲んでいる。これは女性がどれほど白い歯を維持したいかを物語る姿である。ストローを要求され怪訝な顔をするボーイに彼女は次のように説明した。
「いままで6週間毎晩漂白トレーを装着しています。かかりつけの歯医者さんはコーヒー、紅茶、コーラは歯を黒くするといいました。」
 この女性ばかりでなく、ホワイトニングに関する調査回答者の95%が自宅で歯のホワイトニング剤を使用しているという(表1「ホワイトニング及び漂白の実施回数」参照)。DPR(デンタル・プロダクト・レポート)の編集・リサーチ部門が2000年2月に実施した調査に回答した米国の医師の5分の2が、月に2,3人の患者にホワイトニング剤を処方しているという。また別の22%の医師は、6から10人の患者に処方していると回答した。これが平均値であるとすれば、アメリカの一般開業医が抱える530000人の患者は毎月医師の指示によって自宅で漂白プログラムを実行していることになる。  回答者の3分の2以上が、自宅でホワイトニング剤を使用している患者の数は過去2年で増えているという(表2「漂白剤使用の増減」参照)。またこの調査から、これらの漂白サービスを要求したり、受診しているのが女性で、また40歳以下の女性が40歳を越える女性に比べて需要が少し多いことがわかる(表3「ホワイトニング・漂白サービスにおける患者のプロファイル」を参照)
 おもしろいことに、調査結果をみるとサービスの実施率は要求率を少し下回っているだけである。言い換えると、歯の漂白を望んでいる患者の大部分が実際実行していることがわかる。ホワイトニングだけが美容面での問題を解決する唯一の手段ではないが、歯の色に不満を持つ患者にとって非常に魅力的な選択肢でことは事実である。  回答者の10分の9が、患者の半分以上が自宅でのホワイトニング手順を守っているという(表4「自宅での漂白実行率」参照)。また実際、回答者の75%あるいはそれ以上の患者が指示を守っていると述べている。指示を守らない患者はセンシティビティ(過敏性)を第一の理由として挙げている。調査の回答者によると、指示を守らない2番目の理由は、モチベーションの欠如である。これらの患者の18%だけが“効果が不十分”であることを挙げ、2%が、センシティビティよりむしろ患者の身体面に影響を与えることを理由にしている。ある患者は所要時間が経過する前に、結果に満足したのでトレーを装着するのをやめたという報告もあった。  メーカーはホワイトニングプロセスにおける患者の不快感を改善するために努力を重ねている。とりわけ、センシティビティの改善やトレーのデザイン改良に重点を置いている。さらに回答者の5分の4は、研究所のサポートなしで自分たちの診療所でトレーを製作していると述べている(表5「漂白トレーについて」)これは不思議なことではない。というのもトレーの製造プロセスをマスターすることは容易であり、必要な器材も安価である。しかし、トレーを自作している医師の大部分は、適切なトレーのデザインと心地よいフィット感がホワイトニング成功の秘訣であり、これによって患者が満足することを認識している。
 これらの努力によって、患者の多くがホワイトニングに関する医師の指示をきちん守るわけであるが、それだけが理由ではない。患者はより白い歯を切望し、少々の不快感や不便を喜んで我慢しているのである。回答者の多くは、特定のホワイトニング関連製品を使用し、3分の2以上(69%)は製品1種類だけを提供しているという(表6「診療所が提供するホワイトニング製品の種類」参照)。さらに、自宅用漂白剤を提供してい回答者の多くは、濃度15%の漂白剤または、10%の漂白剤を勧めている(前者を45%、後者を32%の回答者が推薦)(表7「自宅用漂白剤濃度」参照)。回答者の8%が濃度を組み合わせて使用しており(高濃度のもので漂白を開始)、ホワイトニングプロセスを活性化している(この調査では、使用した漂白剤のタイプ(カルバミド過酸化物、水素過酸化物等)に関する質問を設けていない)。  ホワイトニングは人気を博しつつあるが、自宅での処方に比べて診療所でのホワイトニングはそれほど一般的ではない。患者にとって診療所でのホワイトニングプロセスのほうが、便利で短時間で済むが、このメリットよりもずっと高コストであることが問題にされている。ホワイトニングは保険外治療であり、経費がホワイトニングを始めるかどうかの決め手となる。回答者の43%は、診療所でホワイトニングサービスを提供できると述べている(表8「診療所におけるホワイトニングの実態」参照)。これらの医師の多くは、従来治療または、光活性化治療(通常プラズマによるシステムを使用)を採用している。また6%の医師は、レーザーによるシステムを採用している。
 おもしろいことに、診療所の職員や助手のほうが医師よりホワイトニングに興味をもっていることもわかった。回答者の57%が自分自身の歯を漂白しており、80%がスタッフの歯のホワイトニングを指導・管理している(表9「歯科診療所スタッフとホワイトニング」参照)。また、スタッフの10分の9が結果に満足している。 大多数の開業医はプロの指導によるホワイトニング・サービスの需要は増大すると予測している。回答者の75%は、今後患者がこのサービスを要求すると考えている。このサービスが何故増大すると考えるのか尋ねると、“広告”、“意識の喚起”、“ベビーブーマー”、“エコノミー”等の単語が繰り返される。
 また、メディアがより白い歯への要望を増大させている。つまり、直接的にはホワイトニング製品を宣伝することで、間接的には標準的な美的感覚からみると桁外れに歯の白いモデルや有名人を取り上げることで、注目を集めようとしているのである。 この見通しに否定的な回答者の一部は、歯のホワイトニングは“一時的なはやり”であり、効果は必ずしも継続せず、ホワイトニングを繰り返さなければならないことを患者がいったん認識すれば、興味も薄れていくと予測している。しかし、このような声は非常に少数である。新プロセスが次々と紹介され、美容歯科になじみのなかったメーカーがホワイトニング製品を導入しつつある。この調査結果が正しいならば、これらの企業が開発したホワイトニング製品が常に市場に受け入れられる状態にあるといえる。

2007年07月27日

7/25 糖分の摂りすぎが原因!――子供の3分の1以上が、5歳までに虫歯を経験

英国内の子供のうち、5歳までに虫歯や抜歯、歯への充填治療などを経験する子供は全体の3分の1以上にものぼることが調査の結果明らかになり、子供の糖分摂取状況に親が無頓着であるためと非難されていることが伝えられた。

地域社会の歯科衛生に貢献する団体「the British Association for the Study of Community Dentistry」が、5歳と6歳の子供24万人を対象に行った調査によると、この年齢までに虫歯を経験した子供の割合は、イングランドでは38%、スコットランドでは46%、ウェールズでは53%となり、地域によっては5歳児の75%が虫歯になっているところすらあったという。

イングランドにおいては、この調査が最後に実施された2004年以来、子供の虫歯問題はわずか1%しか向上していないことが判明。

英国の歯科医協会では、問題の根源は糖分の摂りすぎにあるとし、子供の虫歯の原因および予防法は糖分をカットすること以外ないことはよく知られており、子供の糖分摂取量を気にしない親が多い中、今回の調査報告内容は当然の結果とコメントしている。

2008年04月02日

【ヘルスハイライト】米国で清涼飲料などによる酸蝕歯(さんしょくし)が増大

米国で酸蝕歯(さんしょくし:歯を保護するエナメル質の減少)が増大しているとの研究結果が、歯科専門紙「Dental Tribune」最新号に掲載された。

 研究を行った米テキサス大学衛生科学センター准教授Bennett T. Amaechi氏によると、今回の研究は、酸蝕歯(dental erosion)の米国での有病率の高さを裏付けるとともに、酸蝕歯の有病率、原因、予防および治療に関する認識をもたらした点で重要だという。同大学のほか、米インディアナ大学および米カリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF)で実施された今回の研究では、10~14歳の児童900人を対象に調査した結果、30%に酸蝕歯が認められた。

 酸蝕歯は、清涼飲料、スポーツ飲料、一部の果汁およびハーブティーなどのごくありふれた製品に含まれる酸が原因となって生じる。このような飲料を過剰に摂取すると歯のエナメル質が容易にはがれ、歯がもろくなったり、痛みを感じやすくなったりする。これら飲料に含まれる酸は極めて侵蝕性が高く、虫歯の原因菌さえ生きることができないほどだという。また、アスピリンのような一部の薬剤の定期的な使用も酸蝕歯の原因となるほか、酸逆流症、嘔吐を繰り返す摂食障害(過食症など)も、胃酸による酸蝕歯を引き起こすことがある。

2008年06月23日

妊娠と歯の喪失との関連性がデータで明らかに

「子どもを産むたびに歯を1本失う」という古くからの言い伝えは、ある点では事実のようだ。女性が子どもを多く産めば産むほど、歯を多く失う傾向が高まることが米国の研究で明らかになった。

 米ニューヨーク大学疫学助教授のStefanie Russell博士は、第3回米国民健康栄養調査(NHANES III)で1回以上の妊娠を報告した18~64歳の女性2,635人のデータを検討。その結果、大規模で不均質(heterogeneous)なサンプルにおいて、妊娠と歯の喪失との関連性が、すべての社会経済的レベルの女性に認められることが明らかになった。

 同氏は、妊娠および出産に伴う、下記のような生物学的および行動上の特定な変化が、歯を失う原因ではないかと考えている。

・妊娠は女性の歯肉炎(歯茎の炎症)の発生傾向を高める。妊娠を繰り返すほど、歯肉炎発生の頻度が高くなり、歯を失う原因となる。
・子どもを産むことによる経済的懸念から、歯科治療のタイミングが遅れる。
・子どもの世話のために、自分の歯科衛生に費やす時間が減少する。

 Russell氏は「妊娠と歯の喪失との特異的な理由に関してはさらなる研究が必要だが、複数の子どもを持つ女性は、口腔衛生に特に気を配るべきだろう。社会全体としては、子どもがいる女性は歯科治療を受けるのが大変だという理解を深めることが重要。歯科医に行く時間を与えるなど、簡単なことで構わないので、彼女らをサポートすべきである」と述べている。

2008年07月01日

十分なオーラルケアが心臓の感染症を予防する

心内膜や心臓弁にみられる危険な細菌感染である感染性心内膜炎(infective endocarditis: IE)は、細菌が血流に入ることで生じるが、IEの予防には歯や歯茎の十分なケアが欠かせないことが、米国の新しい研究によって明らかにされた。

今回の研究で、米カロライナメディカルセンター(ノースカロライナ州シャーロット)口腔医学部部長のPeter Lockhart氏らは、歯科を受診した患者290人を対象に、歯磨きなど歯にかかわる日常的な活動が、抜歯など重大な歯科処置と同程度にIEを引き起こすかどうかを検討した。研究結果は、米医学誌「Circulation」6月9日号に掲載された。

同氏らは、歯磨きを行った時、抜歯の際に抗生物質を用いたケース、または用いなかったケースにおいて血流に入る細菌の量(菌血)を分析。また、これらの行為の最中および前後に血液を採取し、IE原因菌を調べた。その結果、歯磨き時のIEに関連する菌血症発生率(23%)は、予想していたよりも抜歯時(抗生物質使用時33%、未使用時60%)に近かった。

Lockhart氏は「歯磨きで菌血症が生じる確率のほうが低いが、日常生活での頻度を考慮するとリスクは高くなり、365日1日2回の歯磨きによる菌血症は、歯垢取りや歯の充填などの処置を行う年1、2回の歯科受診によるものとかわらない。ただし、IEなど感染リスクがなければ一過性の菌血症に対する心配は不要である」と述べている。

また、同氏は「口腔衛生対策を怠ると、口腔内疾患は徐々にかなりの数増加し、著しく悪化する。膿瘍などの慢性感染や急性感染の原因は歯肉(歯茎)の疾患や虫歯(う食)であり、これらによって菌血症が頻繁に起き、心臓や他の病状などのリスクがあれば心内膜炎になるリスクが生じる」とも警告している。

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